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琵琶湖で学ぼう!地球環境の保全
~海と日本プロジェクト~【水草観察会 8/22】

2016.12.26

魚の産卵場として水草は有効な役割を果たしている。しかし、過剰な繁茂は航行の障害となるだけでなく、腐敗して悪臭を放つなどの害もある。次世代を担う中学生が水草の種類や生育状況について実際に調べ、身近な環境をどうやって守るかを学習することを目的とする。

日程
8月22日(月)9:00~12:00

開催場所
滋賀県大津市雄琴 OPAL および 琵琶湖

主催
特定非営利活動法人 びわ湖トラスト

後援
滋賀県教育委員会

協力
琵琶湖OPAL

参加人数
61名

【環境学習講座】
滋賀県大津市雄琴にあるOPAL(オーパル)に、大津市立伊香立中学校全校生の皆さんが集まりました。1・2年生と3年生、2つのグループに分かれ、時差式で講座を受講。9:00~10:00までは1・2年生、10:00~11:00までは3年生が、3人の講師から環境学習について講義を受けました。

■地球温暖化と琵琶湖 熊谷道夫先生
北極での調査の様子を、写真や動画を交えながら説明していただきました。年々目に見えて減っていく氷雪の量を写真とデータ両方で見ると、地球温暖化がどんどん進んでいることが怖いほどわかります。そして私たちの身近な琵琶湖ではこれまでどのような問題が起こり、今どんな影響が出ているのかについて学びました。

■水温制御による水草繁茂の抑制実験 植本佳樹先生
増えすぎた水草の育成をコントロールするにはどのような手段があるか、なぜ水温制御という方法が有効なのか、どのように装置を取り付けてデータをとり実証していくのか、今どんな結果が出てきているか、現在進行形の最新の水草調査についてお話を伺いました。科学力と想像力、そして水草を生物としてよく観察し、知るということがとても大切なのだと気づかされました。

■水草のたくみな生き方 青木繁先生
現在では増えすぎて琵琶湖のやっかいもの扱いをされている水草ですが、ひとつの生物として好奇心とあたたかい眼差しを向けてみると、地球の中で一生懸命たくみに生きる、大事な生命なのだということに気づかされます。水草が増えすぎたのも、そもそもは人間による環境破壊が引き起こした地球温暖化の影響。環境問題について取り組む時、人間は自然に対しもっと謙虚になる必要があることを気付かされる講義でした。

【琵琶湖でカヌー体験と水草採取】
1・2年生は10:00~11:00、3年生は11:00~12:00、2つのグループに分かれて行いました。琵琶湖OPAL(オーパル)のスタッフの方々から、カヌーの乗り方について説明を受けました。OPALのインストラクターの皆さんが伴走し、個人のレベルに合わせて丁寧に指導して下さいました。カヌーに乗りながら、青木先生からそれぞれの水草について説明していただきました。採ってはいけない外来種の水草 オオバナミズキンバイの群生地を皆で見に行きました。各自、手を止めては様々な水草を採取し、観察しました。
続いて、講義で植本先生が説明して下さった、水草の水温による抑制実験をしている場所へ到着。「地下水を流していることで、琵琶湖の他の場所とどの位違いを感じるか確認しましょう」と先生に言われ、琵琶湖に手を入れて温度の違いを確かめました。

【水草の観察】
参加者が多かったため、たくさんの量の水草が採取できました。ただ、種類は、参加者が少人数だった日の方が、豊富な種類の水草を発見できていたことがわかりました。採取した水草を種類別に分類していくと、大きな山のように大量に採取できた種類もあれば、中くらいの山、小さい山、1から2本と採取できたのがとても少なかった種類も。参加者の皆さんが実際にカヌーを漕いできた琵琶湖の区画に生息する水草も、ほぼ同じ割合で存在するそうです。青木先生が葉の形や枚数、特徴の違いなどを細かく観察して水草を分類する方法を教えてくださいました。在来種に外来種、よく似た種類や親子関係の水草たち、細かく小さなポイントをよく観察することで、様々なものやそのバックグラウンドが見えてくることの面白さを、体感することができました。

その他
参加者の声
・日本には、47種も水草の種類があることやササバモ・オオササエビモのように見た目は似ていても、ササバモは針のようなものがあって、オオササエビモはないなどの、よく見たら細かい違いがある水草がある事を知った。
・今まで同じだと思っていた物が色々な種類に分かれていたことを初めて知った。もっと水草について知りたいからまたこのイベントに来たい。カヌーでもっと色々な種類の水草をとりたい。
・琵琶湖にたくさんの水草があったこと、同じように見える水草が少し違うことが発見だった。
・カヌーがとても楽しく、水草がたくさんあって、緑のジャングルみたいだったからまたこのイベントに参加したい。
・知らない水草がいっぱいあったのでびっくりした。カヌーがあたったりしてこけそうになったが、次はカヌーがうまくなり水草をいっぱい採取したい。
・水草はとりにくいということを知った。楽しかったし色々なことがわかるからまた来たい。もっと水草を調べたい。
・水草の区別の仕方を初めて知った。もっとたくさんの水草を見てみたい。大きい船に乗って琵琶湖から滋賀県を見てみたい。
・水草は良いだけでなく、困るものでもあることを知った。カヌーがとても楽しかった。
・もっと水草の種類を知りたい。プリンスホテルのあたりは埋め立て地だということを初めて知った。説明がわかりやすく、分かった事=プラスになる事がいっぱいあった。楽しかったです。
・琵琶湖の固有種がいるということが発見でした。「大きな目と小さな目」で見ることは新しいと思いました。滋賀県が水草の回収にお金をかけているのは初めて知りました。
・植物も生態系に関わっているのだ、と感動しました。時間があれば標本を作りたいと思いました。
・琵琶湖にはプランクトンが多く存在することを知りました。

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています