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INTERVIEW

【なんでゴミ拾ってるんですか?vol.4】

大会初の車椅子ユーザー、スポごみ世界大会タイ予選に参加し感じたこと

in THAILAND

スポごみワールドカップ予選大会最大の49チームが参加し、熱戦を繰り広げたタイ予選大会。首都バンコクの巨大ショッピングモールであるSiam Paragonから開始と同時に参加者が一斉に繰り出しました。参加者の中でもひときわやる気にみなぎっていたチームに声をかけてみると、バンコクにあるタマサート大学のリハビリ学の先生お二人とタイの車いすバスケの代表選手を務めたこともある元教え子の三人で今回参加とのこと。今大会初の車椅子での参加者を含むチーム〇(まる)の皆様にお話を伺いました。

■PROFILE チーム〇(まる)
Thammasat University, Faculty of Allied Health SciensesからSudaratさん写真左とSairagさん写真右、SPADT Thailand(タイでパラスポーツを推進する団体) からTanasarnさん写真中央

早速ですが、なんでゴミ拾ってるんですか?

Sudaratさん:私がタイの大会運営者の広告を見て興味をもち、同僚のSairagさんと元教え子のTanasarnさんを誘ってみたんです。もともと働いているタマサート大学でも様々な環境に対する取り組みをしており、興味を持ちました。タイではごみを分別する文化がまだ根付いていないので初めての分別でしたが、思ったより簡単だと思いました。環境を守るため、またチームの絆を深めるためにも大変良いイベントでしたし、楽しかったです。今まさにタイも変わり始めていて、仕分けや使い捨てボトルから繰り返しのボトルに切り替えている最中、ポイ捨てが多かったりもしますが、このようなイベントを繰り返すことでポイ捨てが減っていくことを期待したいですね。

大会の感想や要望はありますか?

Tanasarnさん:参加して楽しかったのですが、車椅子ユーザーとしては、本大会の会場のような段差の多いエリアだと移動が難しい場合があります。また、トングなどが短く、車椅子だと届かないこともありました。一方で、このイベントのセレモニー会場を提供しているSiamグループが営業時間外にエレベーターを動かしてくれるなどして開会式や競技への参加に配慮をいただきました。(会場側が)このような対応をしてくださることも少ないのが現状です。

Sairagさん:彼(Tanasarnさん)が拾うことが難しいエリアは、彼が司令塔となり、競技範囲やゴミのたまっている箇所を指示してくれるおかげで拾うのに集中できました。今回は残念ながら入賞できませんでしたが、次回に向けて練習を積みたいし、大学でもこのような取り組みを実施して、教育を通じた指導を心掛けていきたいですね。

現地でお話を聞いて…

タイは近年経済的にも急成長を遂げている中で、ゴミの分別などの一部の社会システムが未だ整備されていない現状があります。今回大会にご協力いただいたSiamグループでは店舗で資源回収を行い、かわりにクーポンを渡すなど先進的な取り組みが見られました。スポGOMIを通じて海洋ごみ問題だけでなく、ごみを資源として意識するきっかけも本大会でお伝え出来たかと思います。一方で、Tanasarnさんのような方の参加を見越した競技範囲設定や、長めのトングを用意するなど、運営側としても今後の大会に向けて学びの多い大会となりました。49チームの激戦を制したタイ代表が東京での決勝でどのような活躍を見せるのか、目が離せません。

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