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お茶の水女子大学附属中学校で 「海と日本PROJECT 深海の世界を体験しよう!」を開催しました!

中学校3年生を対象に、水圧実験装置を活用して深海の世界を体験する海洋教育授業を実施しました。発泡スチロール容器と風船を装置に入れて変化を観察。実験結果と共に、深海の生き物がぺちゃんこにつぶれない理由も解説し、未知なる深海へ思いを馳せました。

2021.08.31

お茶の水女子大学サイエンス&エデュケーションセンターは、2021年6月25日にお茶の水女子大学附属中学校の中学校3年生を対象に、水圧実験装置を活用して深海の世界を体験する海洋教育授業を実施いたしました。

このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

開催概要
海と日本プロジェクトの一環で中学3年生を対象とした海洋教育授業を実施

日程
2021年6月25日

開催場所
お茶の水女子大学附属中学校

参加人数
生徒:117名、教員:1名

深海の世界を体験しよう

中学3年生理科「運動とエネルギー」で水圧について学習していますが、なかなかイメージすることが難しいようです。そこで、水中にある物体に働く力(水圧)を目で見て理解しやすくなるように、発泡スチロール容器と風船を水圧実験装置に入れてその変化を観察しました。分厚いアクリル水槽を水で満たし、専用の手動ポンプで加圧していきました。その様子は教室内のスクリーンに投影し、全員が大きく観察できるようにしました。
 

どうして深海にすむ生き物はぺちゃんこにならないのだろうか?

ポンプを使って圧力をかけていくと、発泡スチロール容器はみるみる縮んでいきました。生徒たちは事前に「爆発する」、「上下にぺちゃんこにつぶれる」、「全体的につぶれる」と様々な予想をしていましたが、結果は、「全体的につぶれる」でした。水圧はあらゆる方向からかかるためこのような結果となります。一方、同じように見えた風船は、片方が大きくつぶれ(写真:オレンジ)、もう片方はほとんど形が変わりませんでした(写真:黄色)。実はオレンジの風船の中には「空気」が、黄色の風船の中には「水」がそれぞれ入っていました。空気は力が加わると縮みますが、水はほとんど体積が変わりません。そのため2つの風船の大きさに違いが表れたのです。この違いこそが、深海にすむ生き物がぺちゃんこにつぶれない理由の一つなのです。深海魚は体内にほとんど空気を含んでおらず、うきぶくろを持っていなかったり、うきぶくろがあっても、空気でなく油で満たされている種もいます。これらの説明を目の前の風船の結果と共に解説することで生徒たちは深く納得しているようでした。

地球上の最後の秘境“深海”

今回の実験では、最終的に最大で水深1100mに相当する圧力をかけることができました(写真一番左が元の大きさ。)。有人の大深度潜水調査船「しんかい6500」により深海の調査が進められていますが、深海はまだまだ未知なことが多いです。私たちは「海」についてもっと理解を深めていく必要があります。未知なる深海へ思いを馳せながら授業は終了しました。

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています

参加人数:118人