海に関わる環境問題について学ぶオンラインワークショップ「海のごみってどこからきたの?」に講師として登壇しました!
一般社団法人マナティー研究所は、一般社団法人ガールスカウト和歌山県連盟の主催するオンラインワークショップに講師として登壇。新しく開発した環境教育プログラムを実施し、海洋ごみ問題についてみんなで考えました。
2022.03.23
一般社団法人マナティー研究所は、2022年2月6日(日)に開催された一般社団法人ガールスカウト和歌山県連盟の主催するオンラインワークショップに講師として登壇し、新しく開発した環境教育プログラムを実施しました。海に関わる環境問題の中でも大きな注目を集めている海洋ごみ問題について、みんなで考える機会となりました。
ワークショップ講師としての登壇は、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
開催概要
子供向けのオンラインイベントに登壇し、絵を描いて海洋ごみ問題を考えるプログラムを実施
日程
2022年2月4日 10:00〜11:00
参加人数
合計81名(年長2名、小学生46名、中学生3名、成人会員30名)
海の生きものたちが食べているプラスチックごみ
海洋ごみが増えていて、それを生きものたちが食べてしまったり、絡まったりして、死んでしまうことがあります。こうした問題を聞いたことはあるけど、実際に食べている、または、食べそうになっている様子を見たことがない人も多いのではないでしょうか。
今回、水の中で暮らす草食性のマナティーが、浮き草を食べている映像を紹介しました。浮き草の中にはペットボトルのフタが混ざって浮いています。この映像では、マナティーがごみを食べないように周りの人たちが助けていましたが、みんなでハラハラしながら映像を見ました。
そして、海鳥たちがたくさんのごみを食べてしまっていることを伝えました。体重500グラムのミズナギドリの体の中からは0.6グラムのプラスチックが見つかっています。これを人間の子供の体重35kgで考えてみると、なんと42グラムのプラスチックを食べたことになります。ワークショップでは、実際に海洋ごみを使って42グラムがどれくらいの量なのかを計って紹介しました。手のひらにいっぱいのプラスチックです。「こんなの絶対に食べられない!お腹こわしちゃう!苦しいじゃん!」、など、プラスチックの量を知って恐い気持ちになりました。海の生きものたちだってこんなの食べたくないけれど、餌にまぎれていたり、気づかないで飲み込んでしまったりしています。
海洋ごみの問題を絵に描いて伝える
海洋ごみの中には、空き缶、空きビン、タイヤなど、海の底に沈んだ魚やサンゴなどの生きものたちが「家」として使っているものもあります。生きものたちにとっては、ごみが増えてお家が増えたように見えます。しかし、こうしたごみはいつまでも海に残り、増え続けていきます。ごみの中には、一度中に入るともう出られなくなってしまうものもあれば、体に悪い化学物質が含まれているものもあります。ワークショップ参加者のみんなと一緒に、海洋ごみが生きものたちにとってどうして問題なのかを考えながら、絵を描きました。
海洋ごみを減らして、生きものをたいせつにするために
海洋ごみのほとんどは、私たちの街から出ているごみです。ポイ捨てや放置されたごみが散乱して、雨や風で川へ流れて、最後は海へと流れていきます。特に、プラスチックのごみは、波や紫外線などでどんどん細かく砕けていって、もう拾い集められないくらい小さくなってしまいます。こうして小さくなったマイクロプラスチックも、生きものたちが飲み込んでしまっています。
ワークショップでは、私たちの毎日の生活でできることを紹介しました。まずは、ごみをちゃんと捨てることです。そして、家の外でも、例えば公園やお出かけ先で出たごみをちゃんと捨てるように気をつけましょう、と伝えました。さらに、「ごみにしないこと」も提案しました。丁寧に長く使って、すぐごみにしないようにすることができます。また、リサイクルなどに出して、他の人に使ってもらうこともできます。
参加した子ども・保護者からの声
・子どもが、「えー」と目を丸くしてリアクションしていたので、とても面白かったんだと思います。
・日頃の小さな行動の積み重ねが社会を変えていく一歩になるようにと願い、私たちもこれからも周りのことにもっと興味関心を持ち、環境のことに敏感でありたいと心から感じました。
・ペットボトルや袋など大きなごみがあるとは知っていましたが、5ミリ以下の小さなごみも沢山あるとはしりませんでした。ごみの分別などしっかりやっていきたいと思います。
・楽しかったです。はじめてのオンラインでいろいろなことを知れて良かった。
・お話を聞いて我が家で「ごみはごみ箱に!」「物は長く使う」の2つの目標を立てました。
・絵を描いたり今まで知らなかったことを知ることができて、とても勉強になりました。
・海洋ごみ問題を友達にも教えたいと思いました。
・魚たちがかわいそうなので、海をきれいにすることを心がけて、そのことを広めたいと思った。
・今あるごみ問題についてくわしく知って、自分も自然環境を守っていこうと思いました。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:81人