「毎日流れ着くなら、いっそ資源にしよう!」海ごみアップサイクル展を開催しました!
NPO法人木野環境は、回収した海のプラスチックごみには様々な用途や活用した作品があることを多くの方に知っていただくため、「海ごみアップサイクル展」を開催。多くの方に作品を見ていただき、海洋ごみについて考える機会を提供できました。
2023.07.03
NPO法人木野環境は、2023年6月3日~11日に海ごみアップサイクル展を開催いたしました。
海のプラスチックごみを回収した先に様々な用途や作品があることを多くの方に知っていただくため、全国のアップサイクル品を集め展示するもので、地元の様々な世代の方、また日本各地からの観光客の方にもお越しいただきました。目に留まった作品を手に取って眺めたり、スタッフに質問をするなどの光景も見られ、多くの方に作品を見ていただき海洋ごみについて考える機会を提供できました。
このイベントは、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催したものです。
開催概要
海のプラスチックごみを回収した先に様々な用途や作品があることを多くの方に知っていただくため、すでにリサイクルに取り組んでおられる方々にもご協力をお願いし、「海ごみアップサイクル展」を開催しました。
日程
2023年6月3日~2023年6月11日
開催場所
鎧瀬ビジターセンター、五島市立図書館
参加人数
500人程度
協力団体
九州大学大学院工学研究院環境社会部門生態工学研究室、五島市、東大阪市、長崎県、NHK大阪放送局
展示会
海洋ごみ対策に挑む人々が商品化した素敵な品々についてパネルと実物で展示しました。東大阪市の企業が五島の海洋ごみから作った試作品(「オーシャン・リプラギ」川瀬産業株式会社、「オーシャン・スゴエコ袋」野添産業株式会社)もご紹介いたしました。小学生のお子様からお年寄りの方まで地元を中心に、日本全国からの観光客の方にもご参加いただき、期間中の延べ来場者は約500名でした。
真剣な様子で作品や海洋ごみについて説明したパネルを見る方や、中にはスタッフに質問をする方もいらっしゃいました。大人の方はもちろん、子どもたちも海洋ごみについて関心を持たれていることが伝わってきました。参加者の方からは、海洋ごみから作品が作ることができることに驚く声も寄せられています。
私たちは、これまで廃棄物の減量やリサイクルに関する様々な調査や活動を20年間おこなってまいりましたが、なかでも海洋ごみ問題について現状を目の当たりにする機会があり、海のプラスチックごみをリサイクルするプロジェクトを立ち上げることにしました。
そこで、「流れ着くならいっそ資源にしてしまおう」という考えから、まずはすでにリサイクルに取り組んでおられる方々にもご協力をお願いし、海洋ごみをアップサイクルした作品を展示することにしました。海のプラスチックごみを回収した先に様々な用途や作品があることを多くの方に知っていただきたいと考えています。
トークイベントも開催
展示期間中の6月4日には、五島図書館の多目的室にてトークイベントを行いました。
当日は会場、オンライン合わせて約40名の方にご参加いただき、大変活気のある時間となりました。五島市の久保実副市長のご挨拶の後、県立五島高校の野澤朝珠さんより自身の調べた五島の海洋ごみの現状についてのプレゼンがあり、九州大学清野聡子准教授より地形や海流を踏まえた海洋ごみについての現状を説明していただきました。その後各企業よりアップサイクル製品やその取り組みについてお話いただき、海のプラスチックごみを回収した先に様々な用途や作品があることも伝えていただきました。
参加者からは、「海洋ごみ拾いをよくしているが資源にするにはどのような分別をすると良いのか?」「拾っても拾っても流れてくるから疲れてしまう。」「製品になると思えば、みんなのモチベーションも上がる気がする。」など、日常の生活の中で海洋ごみと触れ合っているからこその率直な意見や具体的な質問が多数出ました。
アップサイクル製品を目の前にしながら、海洋ごみについて考えたことで、活気のあるイベントにつながったのではないかと思います。
NPO法人木野環境では今後、現地で海洋プラスチックごみを破砕し、製品化できる会社へ資源として運搬し、海洋プラスチックごみ→製品化の流れを構築できるよう検討していきます。
参加した子ども・保護者からの声
・ごみの次の可能性を考えた人たちがこんなにいる!人ってすごい!
・海のごみを利用してこんなに様々なものが作られていることを初めて知った。
・海洋ごみから素敵な製品ができていておしゃれなものが多いということがわかった。どのくらいの価格になるのか知りたい。
・ごみも工夫をすればまた生まれ変われると知りました。
・思った以上にかわいい素敵なものに生まれ変わっていて驚きました。商品化されたら購入したいです。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:500人