海と日本PROJECT ミッション2023「科学を見る目・芸術を見る目~”事実”を観察することから導き出す”真実”【海】をキーとして~」3日目「自分の見方の発表」を開催しました!
千葉市科学館は北海道大学大学院水産科学研究院と連携して開催した2日間の「科学を見る目・芸術を見る目~"事実”を観察することから導き出す"事実"【海】をキーとして~」を振り返り、3日目に参加者自身が絵を描き「自分の見方」を発表。専門家からの感想を受けながら真実を見極める視点について学びました。
2023.09.19
千葉市科学館は、北海道大学大学院水産科学研究院と連携して「科学を見る目・芸術を見る目~”事実”を観察することから導き出す”真実”【海】をキーとして~」のイベント3日目「自分の見方を発表」を2023年8月11日(金・祝)に開催しました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
開催概要
モノや事象(現象)を見る際、科学の目線と芸術の目線は同じだろうか?または異なっているだろうか?
「事実」は目の前に存在しますが、そこに隠された「真実」を知るにはヒトが経験値や様々な知見等から導き出していくプロセスが必要である。「真実」は事実を検証することで導き出されるため、それらをいかに見極めていくか、その「見方」について、海に係る標本や風景、そして、それらを題材とした絵画を素材として検証することがミッション。
日程
8月11日(金・祝)
開催場所
千葉市科学館10階探究実験室
参加人数
22人
自分の見方の発表
7月17日(月・祝)に実施した「南房総への実地観察」、7月29日(土)に実施した「千葉市美術館での展示見学」の概要説明と振り返りを経て、参加者がこの2日間のミッションで「モノや事象”現象”を見る際、科学の目線と芸術の目線」について考えました。さらに、事実を観察することから導きだす”真実”について「海」をテーマとしてそれぞれが探究した上で1枚の絵を描き、自分の「見方」を発表しました。絵に描いた自分の見方について、参加者全員が2分間で簡潔にわかるよう発表し、お披露目後は登壇者の講師3人、専門家から発表作品の感想やアドバイス等のコメントをいただきました。参加者全員が作者の絵の見方について、科学を見る目、芸術を見る目について一緒に考え、濃密なイベントの時間を過ごすことが出来たとようでした。
美術・科学・そして両分野を極める専門家3人によるレクチャーとディスカッション
今回のイベントでは3人の専門家より様々な視点と観点でアドバイスをいただきました。美術の視点から大久保 純一氏(国立歴史民俗博物館教授・町田市立国際版画美術館長)、科学の視点から芝原 暁彦氏(地球科学可視化技術研究所長・福井県立大学客員教授)、科学と美術両視点から戸坂 明日香氏(京都芸術大学文明哲学研究所准教授)の「科学の目線と芸術の目線」、「事実」を観察することから導き出す「真実」についてフォーカスしたケーススタディのお話しを聴いた。美術分野では、葛飾北斎が描いた風景や文化、富士山の噴火による自然災害等の作品を紹介して、この時代のリアルな海の波の表現方法や風景画にある細かい特徴、人の活動を動きのあるタッチで描かれており、美術の視点での捉え方を学んだ。科学分野では、古生物学の最新の研究や得られた膨大な科学データの利用方法として、多岐要素の情報を可視化して表現する手法のプロジェクションマッピング、さらに現代の位置情報と古生物の生態情報を重ねてリアルに表現する3Dマッピング手法を学んだ。科学と美術の両分野の視点では復顔製作の研究の専門家から科学的に復元する手法と美術的な視点でも重要であることを学んだ。
参加した子ども・保護者からの声
・参加者は、ミッション3日目の「自分の見方の発表」で2日間のミッションを振り返り、絵に描き表現して、さらに自分の考えをまとめて、2分間という短い時間で発表することができた。この経験を通して各自が成果を達成して自信を持つことができた。
・保護者の方もミッションに興味を持っていただき、レクチャー聴講後に積極的に講師へ質疑を行っていた。
・登壇した講師から参加者のプレゼンテーションや絵の描き方、見方についてとてもうまく表現できていたという感想をいただいた。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:22人