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第6回環境DNA学会九州大会にて、三池工業高校との共同調査をポスター発表いたしました!

九州大学大学院工学研究院附属環境工学研究教育センターは、2021年から福岡県立三池工業高校と共同で有明海の環境と資源の状態を知るための環境DNA調査を行っています。2023年12月、第6回環境DNA学会九州大会でポスター発表をしました。

2024.02.14

九州大学大学院工学研究院附属環境工学研究教育センターは、2023年12月4日(月)〜12月5日(火)に三池工業高校との共同で行なっている有明海での環境DNA調査について、九州大学伊都キャンパスで開催された第6回環境DNA学会九州大会にてポスター発表を致しました。

このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

第6回環境DNA学会九州大会
日程
2023年12月4日(月)~2023年12月5日(火)
開催場所
九州大学伊都キャンパス椎木講堂(福岡県福岡市西区)
参加者
202名(内高校生15名)
主催
一般社団法人環境DNA学会

2022年から地元有明海の生物調査を実施

環境DNAは、水の中に漂っているDNAを調べるだけでそこに居る(居た)生物をおよそ把握できるという、先進の技術です。

九州大学大学院工学研究院附属環境工学研究教育センターと福岡県立三池工業高等学校科学探究同好会のメンバーは、有明海の環境と資源の状態を知るために2021年からこの先進技術の環境DNAを取り入れながら毎年合同で調査を行っています。調査では、実際に水揚げされている地元の市場の魚種や漁獲量、環境DNAでは海水をステリベクスという濾過フィルターにかけて水中のDNAを採取し、その後九州大学でDNAを抽出した後、分析センターで解析をしました。

三池工業高校との共同調査についての以前のレポートはこちらをご覧ください。
https://uminohi.jp/eventreport/2022_kyudai_dna1112/

本格的な学会に参加して多くの学びと刺激を受けました

発表タイトルは「有明海の海洋生物の生態調査 〜環境DNA調査と魚市場調査などから環境問題を探る〜」と題し、環境DNA調査と魚市場の情報・過去の文献情報・漁師さんの聞き込み調査の結果を比較することで、有明海の資源状況・環境問題についての考察を発表しました。

調査年数がまだ少なく、環境問題を捉えるにはまだ不十分なデータではありましたが、発表では主に激減しているアナゴについて着目し、稚魚の出現場所の変化や海流の変化について議論をしました。発表を視聴した参加者から多くの質問やアドバイスをいただき、今後の調査計画、解析の改良などのポイントを得ることができました。

参加した三池工業高等学校の生徒さんは、多くの学びと刺激を受けたようで、今後の活発な活動と成果が期待されました。

ポスターセッションを経験した高校生からの声

・他の研究者の発表を視聴することで、環境DNAの活用方法を学ぶことが出来ました。

・自分達の研究の新たな見方について考えるきっかけとなりました。

・日本の環境の現状や今後どんなことが起こるのか、どんな対策を行うのかなどについて大変興味が湧きました。

・異なる専門知識を持った方々が同じテーマについて議論をすることで深みが増し、聞いているだけでも環境DNAの学びの深さを知ることができました。

 

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています

参加人数:202人