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みさきの海のまちづくりイベント開催報告

2015.10.09

深日港活性化イベント実行委員会では、岬町町制60周年、海の日制定20周年を記念し、「みさきの海のまちづくりイベント」として、毎年実施している深日港フェスティバルに加えて、「懐かしの深日港写真展」、「夏休みこどもクルーズツアー」、「マリンスポーツわいわいフェス」を企画し、実施しました。
これらの企画は、まちの名前からも海との関わりが深いわがまちを、海の魅力を通じて広く発信すること、かつての航路として賑わいをみせた深日港の航路再開に向けた取り組みを進めていくことなどを目的として計画したものです。
多くの方々にご協力をいただき、また、お天気にも恵まれ、無事にすべての事業を終えることができました。特に多くのこどもたちに参加いただき、アンケートから寄せられた感想から、日頃経験することができない海の魅力にふれるさまざまな体験ができ、夏休みの思い出づくりに貢献することができたと感じています。
また、今回の事業の開催によって得た経験を、今後のイベントやまちづくりに活かしてまいりたいと考えています。

【深日港フェスティバル】(開催日:6月28日)総参加者数:約5,000名)
前日までの梅雨空がまるで嘘のように晴れ渡った深日港で、今年も深日港フェスティバルを開催しました。深日港フェスティバルは、かつて航路として賑わった港の賑わいをとり戻すことを目的としたイベントで、今年で4回目の開催となります。多くの地域の方々にご協力、ご参加をいただき、無事にイベントを終えることができました。

《ステージイベント》

教円幼稚園オープニング

教円幼稚園オープニング

地元の教円幼稚園のかわいい園児のみなさんによる太鼓演奏で深日港フェスティバルがスタート。
今日のために一生懸命練習をしてきてくれた園児たち。多くの観客の皆さんの前で、少し緊張した面持でしたが頑張ってくれました。演奏後はみんなで会場内のイベントを楽しんでくれました。

今年は、かつて航路で結ばれていた洲本市から阿波踊りの三熊連の皆さんにご参加をいただきました。絶妙で軽やかな司会のもと、淡路島名物やっこ踊りで笑いを呼び、網目傘のかわいい踊り子さんも加わり、軽快なリズムで会場を盛り上げていただきました。
航路で行き来した経験がある年配の踊りの子の方は深日港を懐かしみ、航路があったことを知らないかわいい踊り子のみなさんは、初めての船旅に大喜びであったと後日お聞きしました。

また、大阪府警察音楽隊、カラーガード隊の演奏とパフォーマンスは今年も大人気。舞台前には何重にも人垣ができていました。音楽隊の重要な役割は演奏活動を通じた広報活動、演奏の合間には、キッチリと交通安全、防犯啓発が行われました。

大阪府警音楽隊・カラーガード隊

大阪府警音楽隊・カラーガード隊

《海上イベント》
好評をいただいている「うずしお観光船日本丸」による大阪湾ミニクルーズ。毎年、受付開始とともに募集定員を上回り、乗船を楽しみに来場いただいた子どもたちに悲しい思いをさせていましたが、今年は運航回数を2回に増やし、小学生以下を無料として実施。事前のラジオでのPR効果もあったのか、町外を含めて814名(内小学生以下318人)の方に乗船をいただきました。船に乗るのが初めての子どもたちも多く、手すりを乗り越えんばかりの勢いで航跡の波を興味深く見つめていました。

また、海洋環境船海和歌丸や水上警察署警備艇にもたくさんの子どもたちが見学に訪れ、操舵席に座って船長気分を体験するととともに、乗組員の方から海の環境や警備艇の役割の話をしっかりと聞いていました。

《防災・啓発コーナー》
深日港イベントでは、港が防災拠点としての役割を担うことをアピールするため、消防、警察、自衛隊の皆さんに参加いただき、防災啓発も実施しています。子どもたちは、防火服を着用したレスキュー体験や30mはしご車への搭乗、災害時に活躍する自衛隊車両に乗車するなどの防災体験をしました。

消防士さんの誕生です

消防士さんの誕生です

 

【懐かしの深日港写真展】(開催期間:7月21日~8月21日 延べ参加人数:約500名)
深日港のかつての賑わいを思い出していただき、また、かつての賑わいを知らないこどもたちに深日港に多くの船が行き来し、賑わった風景を知ってもらい、航路復活への思いを深めていただくため、かつての賑わいを写した懐かしの深日港写真展を7月21日から8月21日まで、深日港前にある岬町役場1階で開催しました。

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懐かしの深日港写真展を開催するにあたっては、企業や住民の方からも写真を募集し、1団体、7名の方から貴重な写真の提供をいただきました。特に、かつて船を運航されていた南海電気鉄道株式会社からは、昭和30年代、40年代の貴重な写真の提供をいただきました。
深日港が写った風景は町の歴史を記録する貴重な資料として、データを町に提供させていただきました。

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写真展の開催を知って、住民の方から「亡くなったお祖父ちゃんが、「たんしゅう丸」(深日港と洲本港を結んでいた旅客船)の模型を作って飾っている。多くの人に見てほしいので、一緒に展示してもらえないかと。」と、予想外の申し入れが。急遽、模型をご自宅に見に行かせていただいたところ、素人が作ったと思われない立派な手作り模型で、一緒に展示させていただくことに。ところが、肝心の「たんしゅう丸」の写真の提供がなく、どうしたものかと思案していたところに、住民の方が「こんな写真でいいですか。」と、なんと「たんしゅう丸」が写った写真を持ってきていただき、より思い出深い展示となりました。

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途中で写真の入れ替えも行い、役場にお越しになられた方からは、「こんな船やったな。」「深日港の駅は盆や年末年始には、ほんまにぎょうさん人がおった。」「この写真、欲しいけどもらえるかな。」など当時を懐かしむ方や、「こんなに賑わっていたんや。」と今の深日港と比べて、昔の賑わいに驚く若い世代の方も。もっと多くの人に、かつての賑わいを思い出し、また、知ってもらうため、町外の方の利用も多い、岬町健康ふれあいセンターで第2弾の写真展を開催することを決定しました。

【夏休みこどもクルーズツアー】(開催日:8月21日 参加者数:358名)

夏休みこどもクルーズツアーは、海が身近にありながら陸上交通の発達により船に乗る機会が少ないこどもたちに、船旅の楽しさ、海上交通の役割などを知ってもらうことを目的として企画し、8月21日に開催しました。

募集周知が、夏休み直前になってしまったこともあり、学校を通じて募集チラシを配布したものの応募状況は悪く、企画がまずかったかと心配しましたが、近隣市への新聞折込も増やし、最終的には358名(大人174名、こども117名、幼児67名)の方に参加いただきました。

募集定員を若干下回る結果となりましたが、小さなこどもさんの参加が多く、安全面を考えるとちょうどいい参加人数であったと思います。また、お盆明けの平日ということで、お休みが取りづらい時期であったこともあり、お祖父さん、お祖母さんと参加されたというこどもたちも多く、アンケートでもお孫さんとのいい思い出になったという声をたくさんいただきました。

受付開始の1時間以上も前からリュックを背負ったこどもたちが集まり、乗船前には長蛇の列ができ、日本丸が入港すると「この船に乗るの?」とこどもたちは大喜び。乗船時に「海でつながるプロジェクトバッチ」をこどもたちに配布させていただいたところ、早速、多くのこどもたちが服に付てくれて、神戸の自由時間で参加者を見つけるのに大いに役立ちました。

乗船した実行委員長から今回のツアーは日本財団さんの支援をいただき、海の日記念事業として実施することになりました。夏休みの思い出となるよう楽しんでくださいと船内放送を行い、いざ神戸港へ出航。出航してしばらくは、船内を走りまわり、あちらこちらで記念撮影が行われたり、砕ける波を興味深く眺めたり、こどもたちは初めての船旅を楽しんでいました。

1時間も経過するとそろそろこどもたちも退屈気味に、そこで船内プログラムの第1弾としてロープワーク教室を開催させていただいたところ、大盛況。大人も一緒にロープワークを楽しんでいました。

神戸の街並みが見えてきたところで、デッキでは国土交通省近畿地方整備局の職員の方に港の役割や神戸港の特徴のお話をいただきました。こどもたちには少し難しいお話であったかと思いますが、準備された資料を保護者の方と一緒に熱心に見る様子も見られました。
神戸港に到着、深日港と違う大きな港にびっくりしながら、何処へ行こうかと家族単位で下船して行きました。

ツアーには海・船・港の役割をこどもたちにもわかりやすく展示する海洋博物館、カワサキワールドの入場券が付いています。カワサキワールドには、船の模型や建造方法、進水式の様子が映像で紹介されるコーナーのほか、水上バイクのゲームもあり、こどもたちも大喜びで海の役割を勉強?していました。また、偶然にも自分たちが乗船してきた日本丸のモデルとなった練習帆船日本丸が反対の岸壁に停泊しており、「あのかっこいい船はなんの船?」と保護者の方に興味深く質問していました。

みなさんきっちりと集合時間前に戻ってこられて、予定通り神戸港を出航。日本丸は、少し寄り道をして川崎重工神戸工場のドックを海上から見学しました。めったに見られないドックに、何をするところとこどもたちも興味津々、運よく潜水艦の修繕も行われており、初めて見る潜水艦にこどもたちは大興奮でした。深日港には昔、川崎重工の造船所があって、潜水艦が造られていたとの説明を受けて、保護者の方も深日港にそんな歴史があるんやと驚いていました。

帰りは少し風も出て、波も高くなり、疲れて寝てしまう大人を尻目にこどもたちは、元気いっぱい。そろそろ船旅にも飽きてきたころに、レクリエーション教室を開催し、こどもたちは船内で元気に飛び跳ねていました。また、特別に操舵室の見学会も開催いただき、船員の方から操縦の仕方やレーダーの見方を教えてもらい、最後は家族で船長帽子をかぶっての記念撮影が行われました。
保護者の疲れた表情と違って、元気な子どもたちは夏休みの思い出をいっぱいつくって笑顔で深日港に上陸して行きました。

【マリンスポーツわいわいフェス】
(開催日:8月23日 参加人数:274名 延べプログラム参加人数:401名)
岬町には ヨットやカヌーなどのマリンスポーツを体験することができる大阪府立青少年海洋センターがありますが、その名前から青少年の研修施設としてイメージされ、一般利用ができることがあまり知られていませんでした。せっかくの施設を地域の方に知ってもらい、マリンスポーツを楽しむこどもたちが増えることを期待して、マリンスポーツわいわいフェスを8月23日に開催しました。
こちらも募集内容が確定したのが、夏休みに入ってしまったこともあり、周知期間が短く、参加者が集まるか心配しましたが、地元だけでなく、和歌山県や兵庫県、京都府からの参加者もあり、274名(大人:133名、こども:134名、幼児:7名)の方が参加し、延べプログラム参加者が401名とほぼ計画どおりとなりました。
台風の接近による影響も心配されましたが、きれいな青空が広がり、心地よい風が吹く、絶好のマリンスポーツ日和となりました。スタッフに準備をいただいたカラフルなカヌーが青い空と青い海に映え、ここが大阪?と思うような風景に、改めてまちのロケーションの素晴らしさを実感しました。

海洋センターには、多くの大学生がボランティアスタッフとして参加し、こどもたちにマリンスポーツの楽しさを優しく、ユーモラスに、そして時には厳しく教えてくれます。今回も多くの学生スタッフがイベントを支えてくれました。

今回のイベントは、休日の開催ということもあり、お父さんも一緒に家族で参加されている方が多く見受けられました。受付を済ませた参加者は、それぞれカヌー、OPヨット、クルーザーのグループに分かれ、救命胴衣をしっかりと付けて、それぞれのプログラムを体験します。クルーザーを除けば、海に出ると自分たちで操縦しなければなりません。初めて体験するこどもたちが多いようで、どうやって乗るのという心配する声が。さてさて、初めてのマリンスポーツを楽しんでもらえるでしょうか。

《カヌー体験》
カヌーは一人乗りと二人乗りがあります。男の子は一人乗りを希望するこどもが多く、小さなこどもたちは、お父さん、お母さんと一緒に乗船、中には三人で乗船するカヌーもありました。
はじめてのカヌーにみなさん最初は悪戦苦闘。パドルがバランスよく漕げずに、思う方向に進まず、消波ブロックや別のカヌーに追突するケースも。スタッフのアドバイスを受けて、しばらくすれば、そこは家族、息のあったパドルさばきで、気持ちよくすいすいと進むカヌーも増え、アンケートでもカヌーが一番人気でした。

《OPヨット》
初めて見るOPヨットにこどもたちからは、「こんな小さな船で大丈夫?」、「沖で転覆したらどうしよう。」という不安な声が。スタッフから、「OPヨットは安定性があって、よっぽどのことがないと転覆しないよ。」との説明を受けて、少しはホットしていました。(大人の参加者からは「転覆することもあるんや」と心配する声も・・・)
最初のグループは、帆を組み立てるところからスタート。これがなかなか大変で、保護者の方も悪戦苦闘。スタッフの指導を受けて、何とか組み立てが完了し、船に乗り込みますが、既にプログラム開始から20分近く経過していました。風の方向が悪いせいか、なかなかうまく沖へ進まずくるくる回るヨットが続出。中にはヨットなのにパドルを漕いで、進む艇も。
スタッフのアドバイスを受けて、徐々に風を捉えて進むようになり、陸上から見るとヨットを十分楽しんでいるように見えました。

《クルーザー》
海洋センターには大型クルーザーもあり、クルーズを楽しむことができます。絶好のクルーズ日和に恵まれ、こども達も船べりに座って関西国際空港付近までのクルーズを楽しんでいました。

全てのプログラムが終了して、スタッフが後片付けを行っていても、こどもたちはまだまだ元気です。水辺でアメフラシを発見したこどもたちは、興味津々で他になにかいないか水辺を探し回ってうろうろと。するとスタッフから救命胴衣を着けて海に入っていいよと声をかけられ、急いで救命胴衣を着けて、服のまま海へ。救命胴衣の役割を学んで?いました。

参加者の方にご記入をいただいたアンケートでは、多くの方に満足したというご意見をいただきました。準備が不十分であったにも関わらず、あたたかいご意見を多数いただき、何よりも多くのこどもたちが笑顔で楽しんでくれたことが、スタッフにとっては最もうれしいお褒めの言葉であったと思います。
アンケートでは、来年もぜひ開催してほしい、いろんなイベントを開催してほしいとのたくさんのご意見をいただきました。これからも、こどもたちの笑顔が溢れるまちとなるよう様々な取組みが行っていければと考えております。

FIN

参加人数:約5,000人