全国一斉造船所・舶用事業所見学会に3,809名が参加
2015.10.09
(一社)日本中小型造船工業会
日本財団「あなたのまちの海の日サポートプログラム」において、国土交通省の協賛のもと、(一社)日本造船工業会、(一社)日本舶用工業会の協力により、「この地球で一番大きな工業製品『船』を見に行こう!!」と題して小中学生を対象とした全国一斉造船所・舶用事業所見学会を全国37事業所で43回開催し、参加者は3,809名に達しました。
参加した子供たちにとって、記憶に残る夏休みの思い出になったと思います。
この地球で一番大きな工業製品『船』を見に行こう!!
7月20日~8月20日までの約1ヵ月間に、北は北海道室蘭市から南は熊本県八代市まで22都道府県に所在する造船所、舶用メーカーに協力いただき、大きな船、それを動かす大きなエンジン、プロペラ、配電盤などを作るものづくりの現場の見学、進水式や命名引渡式の見学を行いました。
今回初めて見学を受け入れた事業者もありましたが、今回の経験を生かし、今後積極的に見学を受け入れてもらえるようになることが期待されます。
華やかな進水式を見学
造船所にとって最も華やかな行事が進水式です。期間中11カ所の造船所で進水式見学会を実施しました。
進水式の進め方は、造船所によって異なりますが、多くは、国旗掲揚(造船所及び船籍国)、造船所から船主に花束贈呈、船の命名、進水準備、支綱切断、進水の順に行われます。日本人船主の場合は、最初に神事が執り行われることもあります。いくつかの造船所では餅撒きも行われました。
見学者の殆どは、初めて見る進水式であり、船が海に向かって滑り出すのを今か今かと待ち構えていました。
いよいよ支綱が切断され、船首のシャンパンが割れると同時に、船が動き出し、くす玉が割れ、色とりどりの風船やテープが舞う中、音楽(多くは軍艦マーチ)にのって勢いよく海に滑り降りて行きました。
“船の誕生!”です。
船、エンジン、プロペラの大きさ
造船所と舶用メーカーの工場27カ所を見学しました。期間中に複数回開催していただいた造船所もあり、延べ32回となりました。
海に浮いている船を見る機会はありますが、船全体を見ることができるのは造船所しかありません。その大きな船を動かすエンジンとプロペラは、まず殆どの人が見たことがないはずです。写真を見ていただくと分かりますが、船やエンジン、プロペラ、舵の大きさが実感できたのではないでしょうか。
また、工場見学では、船がつくられていく工程、エンジンやプロペラがどのように造られるのかを見ていただきました。
船が出来上がるまでには、鋼板を曲げる、組み立てる、溶接するなどいろいろな作業があり、それを行う人々の手と知恵と工夫が込められていることを体験していただけたと思います。
参加人数:3,809人