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日本財団手作りボート杯

2015.10.09

鹿児島県の離島のひとつである奄美大島の奄美市笠利町は人口が約5900人と小さい地区ですが,その奄美市笠利町で開催される「あやまる祭り」は,毎年地元住民や夏に帰省する地元出身者が多く参加する地域の一大イベントで「舟こぎ競争大会」「なんこ大会」「舞台芸能」や「花火大会」と地域色豊かなプログラムで開催されています。

その中でも特に「舟こぎ競争大会」は,奄美大島で祭りといえば「舟こぎ」というほど,祭りとは切っても切り離せない催し事であり,“アイノコ”と呼ばれる舟に漕ぎ手6名,舵取り1名の計7名で舟を走らせタイムを競う競技です。数か月も前から練習に励むチームも多くいます。

今回,「あなたのまちの海の日サポートプログラム」を活用し,地元で人気のある「舟こぎ競争大会」と併せて子ども達を含め,もっと楽しく海と触れあい祭りを盛り上げようと企画されたのが“手作りボート杯”です。

大会実施内容は,参加者が自由な材料を用いて制作した“自作ボート”による競技大会で,ボートは二人乗り,二つの競技部門で行いました。ひとつ目の部門は自作ボートで参加者達が50mのタイムを競う“タイムアタック部門”,ふたつ目の部門は自作ボートのビジュアルを競う“ビジュアルコンテスト部門”の両部門で行いました。さらに各部門には「ちびっこの部」「親子の部」「一般の部」と出場枠を設けて大会を実施しました。

初めての試みだったので,参加チームの募集を開始しても中々申込みがなく心配でしたが,大会参加募集のチラシを各学校へ配布したり,地元新聞でイベント告知をしたり,地元FMラジオで取材してもらったりと大会周知したところ「ちびっこの部」へ4チーム,「親子の部」へ4チーム,「一般の部」へ6チームの合計14チームの申込みがあり,参加者は総勢28名となりました。

手作りボート杯は,8月9日(日)あやまる祭り舟こぎ競争大会の中で開催され,通常の舟こぎ競争大会にも計58チームが参加し,会場には約2000人が来場しました。

当日,午前9時から10時まで手作りボートの受付・船体検査を行い,会場の観客を対象にアンケートによる“ビジュアルコンテスト”の投票を受け付けました。

手作りボートの材料は,特に制限を設けていなかったため,海岸の漂着ゴミやペットボトルを使ったものから,かなり手の込んだボートもあり,来場した観客からも大いに注目されました。

舟こぎ競争大会の各部門の決勝戦終了後,いよいよ手作りボート杯の“タイムアタック部門”が始まります。出場する手作りボートの大きさは縦・横・高さが3m以内で60㎏以の制限のため,軽いものは約5㎏程度,30㎏以上の重い舟もあり,舟を傷付けないようにスタート準備をするため大勢のスタッフの手で慎重に行いました。競技は「ちびっこの部」,「親子の部」,「一般の部」の順に行いました。勝負は一度きりのタイムレースです。スタートの合図とともに,全参加者一生懸命漕ぎ始めました。まっすぐ進むボートもあれば,同じ場所をグルグルと回るボートもあり,会場をとても盛り上げてくれました。しかし驚いたことに,意外にも転覆したボートは1隻もありませんでした。

大会の結果は,次のとおりとなりました。

●タイムアタック部門
ちびっ子の部優勝:なぎ部☆進撃の小人
親子の部優勝:レッツ号肥後
一般の部優勝:パイレーツてて
●ビジュアルコンテスト部門
ちびっ子の部最優秀賞:なぎ部ピヨピヨちびちゃんず
親子の部最優秀賞:則穂丸
一般の部最優秀賞:パイレーツてて

初めての試みではありましたがとても会場が盛り上がり,子どもから大人まで海と楽しく触れ合えたイベントになりました。

参加人数:2,000人