海の宝マリンブルーフェスタ in 札幌
~海と日本プロジェクト~
2016.08.24
札幌地域の若年層に「海の宝」の素晴らしさを実感・体感してもらうことで、環境、生命などへの知的好奇心を持った心豊かな人材の育成を図る。また、11月に開催する、中高生対象の研究成果発表会(「海の宝アカデミックコンテスト」)への参加募集を行う。
日程
7月28日(木)~29日(金)11:00~18:00
8月8日(月)~9日(火)11:00~19:00
開催場所
札幌駅西コンコースイベント広場(7月28日(木)~29日(金))
札幌駅前通地下広場札幌駅側イベントスペース(8月8日(月)~9日(火))
主催
北海道大学大学院水産科学研究院
共催
北海道新聞社
後援
北海道、北海道教育委員会、札幌市、札幌市教育委員会
参加人数
800名
【海に関する展示・説明】
「海の宝をめぐる学びと体験 マリン・ラーニング(海でつながる)」プロジェクトでは、唯一、海に面していない会場となる北海道・札幌市。札幌でのイベント企画・開催にあたっては、「多くの人が『海』を学び、体感できる空間の創出」をコンセプトとしました。
このコンセプトに基づき、札幌の玄関口であるJR札幌駅西口内と、札幌市民のメインストリートである札幌駅前通に会場を設置しました。
7月28~29日のイベントは、「海」に関する展示・説明が中心に行われました。会場内には、マスノスケの魚拓や北海道大学水産学部附属練習船「おしょろ丸」の模型が展示されたほか、海の生物に関する写真や説明が掲示されました。また、深海での水圧試験の成果物(水圧でつぶれたプラスティック容器)も展示されました。
会場内では、木村暢夫(きむら・のぶお)北海道大学大学院水産科学研究院副研究院長が来場者に対し、展示物の説明を行いました。来場者からは「初めて見た魚がいました」、「水圧の力はものすごいものですね」などの声がありました。
【「マリン・カフェ」での学習・体験】
8月8~9日の「海」をテーマとしたトークレクチャー「マリン・カフェ」は、お茶を飲みながら各分野の専門家のお話を聴く催し。2日間で延べ10名の講師がステージに立ちました。
<講師・テーマ>
・尼岡邦夫さん(北大名誉教授)「深海のモンスターたち」
・青山潤さん(東大大気海洋研究所)「海で解き明かすウナギの謎」
・川﨑琢真さん(北海道立総合研究機構)「最近の海の環境変化と漁業の変化」「見分けにくい海の生き物を見分ける技術」
・加賀城匡貴さん(アーティスト)「海の宝アカデミックコンテストに向けて~アイデア発想法」
・藤井賢彦さん(北大大学院地球環境科学研究院)「地球温暖化と海洋酸性化で海の生物はどうなる?」
・野村大樹さん(北大大学院水産科学研究院)「凍る海の不思議」
・工藤勲さん(北大大学院水産科学研究院)「ミクロな植物プランクトンのふしぎ」
・鈴木幸人さん(北大大学院文学研究科)「海の向こうに見えるもの―日本絵画に描かれた海」
「マリン・カフェ」には、2日間で200名以上の聴講がありました。聴講者たちは、「マリン・カフェ」を通じ、札幌中心部の地下で深海魚の生態や南極観測の実態、日本人と海との関係など様々な「海」を体感していました。
【体験教室「マリン・ラーニング」】
8月8~9日に開催された海に関する体験教室「マリン・ラーニング」では、魚拓づくりや「海藻図鑑」制作を行いました。魚拓づくりは、原彰彦さん(北大名誉教授)や北大水産学部学生指導の下、2日間で4回実施。延べ50名近くの小中学生が、カレイを使った魚拓づくりに挑戦、1時間ほどで色とりどりの魚拓が完成しました。参加者からは、「夏休みの自由研究として、学校に提出します」、「良い夏の思い出になりました」などの声がありました。
また、「海藻図鑑」制作は、函館近海の海藻を使って参加者オリジナルの「図鑑」をつくる教室。北大水産学部の学生が、各海藻の特性を説明した後に図鑑作りがスタート。海藻の色を活かし作られた図鑑は、まるで宝石箱の中のようでした。参加者にとって、きれいにラミネートされた図鑑は、夏の思い出になったようです。
この他、会場内には函館市漁業協同組合から直送された「マコンブ」、「ガゴメ」の展示、(株)ノース技研協力による水槽での魚展示などが行われました。
その他
メディア掲出
北海道新聞 8月9日(火)
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています