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海や船と星を巡るプラネタリウム
〜海と日本プロジェクト〜

2016.11.02

「海の宝をめぐる学びと体験 マリン・ラーニング」の一環として、参加者に海の大切さを学ぶ機会を提供し、星空観察の面白さや星にまつわる物語を、プラネタリウム上映会を通じて紹介するとともに、海、星、科学などを伝えることに関心のある参加者に対しては、その活動のヒントを提供する。

日程
10月1日(土)10:00-17:30

開催場所
函館プラネタリウム館

主催
サイエンス・サポート函館

共催
北海道大学大学院水産科学研究院

協力
NPO法人函館プラネタリウムの会

参加人数
235名

【プラネタリウム上映会】
世界有数の夜景を誇る函館では、イカ漁が最盛期を迎える夏から秋は、集魚灯の光で海上には、煌々と光の列が並びます。狭いエリアに民家が密集していることで生まれた美しい夜景やイカ漁は、函館の経済を支える観光業の主役。そのため、函館市は「天の川の見える美しい星空を次世代に」を合い言葉に、市民団体や学校、企業、行政などが連携して1999年からライトダウンを市民に呼びかけ、年に1度、街あかりを1時間だけ最小限に控えて星空を楽しんでいる山梨県甲府市のようなことはできないといいます。
そんな事情をかかえる函館の街外れに、2010年、NPO法人函館プラネタリウムの会がつくった「函館プラネタリウム館」が誕生しました。つくったのは、建物のオーナーで歯科医師の村井茂さんと仲間たち。一般の民家の屋根をはがし、三角形に切った板を貼り合わせて、限りなく球形に近いドームに仕上げました。玄関から屋内に入ると、広々としたダイニングの一角には天体望遠鏡が置かれ、壁には天体写真がズラリ。「さあ、どうぞ、あちらへ」とNPOのスタッフにうながされて、左手の小さな入り口から一歩中へ足を踏み入れると、白いペンキで塗り固められたドームが出現!! 円形の床には、すでにおおぜいの参加者が寝そべり、車座に高さ7メートルの天を仰いでいました。
ここでは月に1度、プラネタリウムの上映会と星空の観望会が開かれていますが、本日はスペシャル版。山梨県甲府市を拠点に“宙先案内人”として活動する「星空工房 アルリシャ」の高橋真理子さんを講師に招き、午前10時から約30分間の内容で7回にわたり上映会を開催しました。1回30名の定員で参加者を募ったところ、すぐに満員御礼に。親子連れ、学校の先生に伴われた中高生、大学生、シニアまでプラネタリウムを体験しました。
上映開始とともに、真っ暗になったプラネタリウムにまず映し出されたのは、函館の夜景でした。といっても、観光ポスターで見かけるあの夜景ではなく、こちらは函館の海や山並みも写る360度のパノラマ版。「うわぁ〜、きれい」と、どよめきがおこり、しばし函館の夜空を楽しんだ参加者は、次に太陽系の宇宙へと導かれていきました。「地球は自転をしながら太陽のまわりをまわっています。そして、このことが、我々人類に時間や暦(こよみ)の概念をもたらしたのです」と解説する高橋さんの話が新鮮に聞こえてくるのも、迫力満点に迫るプラネタリウム映像の力かもしれません。
上映されたのは米国、スウェーデン、日本の共同開発による最新鋭の映像ソフトで、地球から宇宙のはてまで描きだされているのが特徴だとか。やがて頭上には星座も浮かびあがり、星座を考案したとされる古代バビロニアの人々の豊かな想像力を今さらながら思い知らされた感じです。高橋さんはさらに、ミクロネシアの海洋民も星を頼りに航海していたことを説明。ヴァーチャルな宇宙旅行を通じて、日頃何気なく眺めている海や星の存在の大きさを再認識することとなりました。

【上映終了後の天体観察】
上映終了後、函館湾の上空にいちばん星が輝いていました。
「あれは金星です。あ〜、左側に土星も見える」
2015年に函館の『星空マップ』を発行した遺愛女子中学校高等学校の地学部に所属する岡田結衣さんらが作った星空マップによれば、今いる場所は、晴れていれば星空がきれいに見えるエリア。「うちの学校は五稜郭公園前の電停からそれほど遠くない場所にあるので、星が見えにくいのですが、ここは函館市内でも星空が比較的きれいに見える場所です」と岡田さん。その後、夏の大三角形も見つけた岡田さんの口から、「あっちがこと座のベガで、こっちがはくちょう座のデネブ、で、あれがわし座のアルタイル」と星座名や星の名前がスラスラと出てきました。
函館市内には縄文時代の大規模な遺跡が点在し、サケやマグロなどの魚類、オットセイやクジラなどの海獣を食べていたことがわかっています。舟形の土製品も発見されていることから、磯舟のようなものを使って漁をしていたのかもしれません。

参加者の声
・ステキな上映で、感動しました。
・今まで何となく空を見上げていたけど、これからは星座のことを思い浮かべながら見るようにします。解説がわかりやすかったし、参加できてよかったです。
・恵まれた星空環境で生活していることに気づきました。帰ったら、さっそく空を見ます。

メディア掲出
9月10日 北海道新聞
10月4日 函館新聞

■告知チラシ

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています