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海の恵みを届け隊~海の森が育む信州 海ごはん~ ~海と日本PROJECT~

「海なし県」の長野県ですが、おいしい海産物をいつでも食べられます。これからも安心安全新鮮な海産物をおいしく食べるために何をすべきか、長野県の小学5・6年生で『海の恵みを届け隊』を結成して、この問題を段階的に学びました。

2021.02.12

これからも安心安全新鮮な海産物をおいしく食べるために何をすべきか、長野県の小学5・6年生で『海の恵みを届け隊』を結成し、生物調査や漁船搭乗、総合学習発表会などでこの問題を段階的に学びました。

長野県は「海なし県」ですが当たり前のように毎日の食卓に海の幸が上ります。
海から遠く離れた山国、長野県であっても、今では日本各地で獲れるおいしい海産物をいつでも食べられる理由は、大きく分けて以下の3つ。➀美しい海の環境があるから、➁魚を獲ったり、魚を運んでくれる人がいるから、➂おいしく調理してくれる人がいるから。
これからも安心安全新鮮な海産物をおいしく食べるため、海のない長野県民が美しい海を守るためにすべき生活・行動は何かを考えます。このプロジェクトでは、長野県の小学5・6年生を対象に『海の恵みを届け隊』を結成。上記問題を段階的に学び、海への感謝と環境意識を育むことを目的とします。

日程
2020年8月29日(土)~2020年9月26日(土)

開催場所
サントミューゼ上田、上田道と川の駅おとぎの里、Aコープ南長野店、上越市柿崎漁港、上越市立水族博物館 等

参加人数
19人

主催
海と日本プロジェクトin長野県実行委員会

共催
長野放送、長野県みらい基金

協力
公立長野大学、長野県A・コープ、新潟県海洋水産研究所

後援
長野県、長野市、長野県教育委員会

第1回 『海の恵みを届け隊』結団式と生物調査

日時:8月29日(土)
開催場所:サントミューゼ上田、上田道と川の駅おとぎの里、A・コープ
講師:公立長野大学環境ツーリズム学部教授 高橋大輔氏

本イベントでは、長野県在住の小学5・6年生19人が参加し、『海の恵みを届け隊』を結成。この日は、まず、結団式を行い日本財団「海と日本プロジェクト」の趣旨の理解や学習の目的、狙いを共有しました。
海は森と川とつながっていることを学ぶため、隊員は、長野大学教授・高橋氏の指導のもと、千曲川の支流浦野川で生物調査を実施しました。
生き物が暮らしやすい環境があるか? その環境を守るために自分たちができることは何? を学ぶことが目的です。
川の環境を調査することで、海の出来事は千曲川の源流域の長野県民にとって他人事ではないことを学びました。 午後は、海鮮を扱う小売店で見学。まずは店頭で、日本や世界のどこから海産物が信州に届けられるかを調査。その後は、店のバックヤード見学をして、海なし県信州で新鮮な魚が食べられる冷凍技術を学びました。

第2回 漁船搭乗やミニさばける塾、講義など

日時:9月5日(土)
開催場所:新潟県上越市柿崎漁港、上越市立水族博物館
講師:かきざき田舎体験 交流促進協議会 代表 坂木 勝氏
新潟県海洋水産研究所 研究員 濵岡秀樹氏

海を恵みを届け隊の2日目の調査活動は、新潟県の日本海へ。信州の海との称される上越市の柿崎漁港で、本物の漁船に搭乗し、「刺し網漁」を間近で見学。漁法や漁船の仕組みを学びました。漁船搭乗は初めての子どもがほとんどで、晴天に恵まれた日本海を全身で感じた体験はかけがえのないものになりました。下船後は、刺し網でかかった魚を外す作業を体験。魚と直接触れ合うことで海への好奇心を養いました。
その後、近くの公民館に移動し、ミニさばける塾を開催。漁師さんが事前に用意してくれた魚を隊員たちが自らさばいて、おいしい浜汁を作りました。食事の後は、改めて漁師の坂木さんから、後継者不足の問題など漁師を取り巻く状況についての話を聞きました。
調査隊はその後、別会場に移動し、今、日本海で起きている海の変化について、新潟県海洋水産研究所の研究員・濱岡秀樹氏に海の藻場(もば)の重要な役割についての講義を受けました。「藻場には、太陽の光や栄養塩が必要ですが、実は今、その藻場に大きな問題がある」と濱岡さん。それが海の砂漠化と言われる「磯焼け」問題です。隊員たちは改めて上流域から海を守る行動が大切だと感じた様子でした。
その後、調査隊は上越市立水族博物館へ行き、藻場に注目。意識して見てみると様々な種類の海藻や海草があることが分かりました。
海は海だけで完結するものではなく、そこには川があり、山がある。イキイキと泳ぐたくさんの種類の魚を見て、上流域に住む自分たちができることは何かを感じ、2日目の学習を終えました。

第3回 総合学習発表会とオリジナルメニュー作り、うみぽす制作

日時:9月26日(土)
開催場所:総合文化センター、原農園
講師:公立長野大学環境ツーリズム学部教授 高橋大輔氏

活動3日目は、これまでの学習の成果を発表する学びの場、総合学習発表会です。発表するテーマは「これからも美しい海を守っていくためにできることは何?」。隊員は3班に分かれ、それぞれの意見を発表しました。
「海岸に「ごみをすてない」と書いて看板にはる。プラスチックごみを海に出さないため、ビニール袋を使わないようにする。海にごみをすてないために、ごみをすてる袋を置いてたくさんの人にごみを拾ってもらう」。
「使い捨ての物や洗剤をあまり使わず、また、移動する際には自動車をあまり使わない」
「環境を守るためにプラスチックの使用量を減らし、CO2を出さない。また、ごみをポイ捨てしない。食害生物を減らし、藻場(もば)を人工的に増やす」
調査隊の考えを受け、高橋教授は「海はみんなの暮らしに欠かせないもの。海を育てるのはみんなが住む内陸部の森や川とそこにいる生き物。今の海を守るのは大人たち。これからも海を守るのは子どもたち。みんなが大人になっても海を守っていってもらいたい」と熱いメッセージを隊員に送りました。
続いて、『海の恵みを届け隊』の活動目的のひとつ、オリジナルのメニュー作り。これまでの体験学習をふまえて、自分が食べたい、みんなに食べてもらいたい夢のメニューのアイデアをこどもたちに考えてもらいました。
クッキングコーディネータ―の浜このみさんの協力のもと、 「海と信州 恵みのランチボックス」を作りました。信州の伝統的海鮮保存食の「えご」「塩丸イカ」に日本海の恵み「秋鮭」を使った、海と川と森の恵みがぎゅっと詰まったメニューです。
調理後は、塩尻市名産のブドウ畑に行き、みんなでおいしくランチを食べました。
調査隊の最後の活動は「うみぽす」制作。海洋連盟の講師がリモートで参加し、指導を受けました。みんなが願う理想の海の絵を描き、キャッチフレーズの文字を加えるという工程です。調査隊は思い思いの作品を完成させました。
活動の最後は修了式。高橋潤実行委員長からひとりずつ修了証書が手渡されました。
今年はコロナ禍で調査隊の結成も危ぶまれた状況の中、運営側は感染症対策を万全の上、イベントを実施。世間的には厳しく苦しい夏を過ごされた小学生も多かった中、信州と海のつながりや課題を自分事としてとらえ、意欲的に学んでくれた子どもたち。これからも海なし県・信州から海を大切にして過ごしていってくださいと伝え、活動を修了しました。

参加者の声
・普段乗れない漁船に乗れてドキドキした。いつも食べている魚を獲るのがとても大変だったとわかった。
・海の出来事は海だけでなく、川でつながる長野県の人にも多くかかわっていると感じた。
・別の学校の友達ができてうれしかった。また、来年も参加したい。
・魚を打っている普段は入れない場所を見せてくれて勉強になった。
・海の学習の日は、とても天気が良く海がきれいでびっくりした。家族でまた海水浴や釣りなど遊びに行きたい。

メディア掲出
2020年10月11日、18日、25日、11月8日(日) 長野放送「海につながる長野県」
2020年11月中旬 信濃毎日新聞 朝刊に特集記事

学習ノート(一部抜粋)

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています。

参加人数:19人