溺水と海での安全、海洋プラスチック問題について考える Atlantic Pacific Japan オンラインサマーキャンプ 2021を開催しました!
「海」を中心テーマにSDGsについて考える中高生対象のオンラインサマーキャンプを開催。英国と繋げて地域を超えて同世代の仲間と交流。水辺の安全のための世界共通ルールやロープワークを学習し、気候変動や大災害、海洋プラスチック汚染についても理解を広めました。
2021.10.11
一般社団法人 Atlantic Pacific Japanは、2021年8月5~6日と8月16~17日に、中高生が海洋プラスチック汚染や救命救助、東日本大震災など「海」を中心としたテーマについて学びSDGsについて考えるAtlantic Pacific Japan オンラインサマーキャンプ2021を開催いたしました。
英国と繋げて海で安全に過ごすルールを習ったり、救命ボートクルーが実際に使うロープワークを実践したりと、オンラインでありながらも国際交流や体験学習ができるプログラムを開催しました。また、気候変動や大災害、海洋プラスチック汚染について取り上げ、それに対して何をするべきかをディスカッションしました。
Atlantic Pacific は「コミュニティエンパワーメント」「教育支援」「海との繋がりの促進」に価値をおき、海をより安全で健康な場所にします。Atlantic Pacificは、海について深い理解を広める事で私たちの海の未来を保証すると信じています。このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
開催概要
「海」に興味のある中高生を対象とした2日間のオンラインプログラムです。
日程
日程(A) 2021年8月5日~6日 16時~19時 日程(B) 2021年8月16日~17日
開催場所
オンライン(Zoom)
参加人数
20人
1日目:溺水の危険について考える
1日目は、イギリスと繋ぎ、海などの水辺で安全に過ごすために守らなければならない世界共通の4つのルールである「Stop and Think」「Stay Together」「Float」「Wave and Call for Help」を学びました。
そして、Atlantic Pacificが東日本大震災をきっかけとしてどのようにして始まったのか、イギリスと日本の救命救助のシステムの違いなどを学びグループディスカッションで、それについてのそれぞれの考えを共有しました。その後、救命救助や海での仕事で実際に用いられるロープワークを行いました。画面越しに参加者はロープワークに取り組み、学習したあと、一番便利である「もやい結び」を何度も練習し習得しました。
溺水・溺死についてのセッションでは、溺水について学ぶのが初めての参加者がほとんどでしたが、日本そして世界ではどのくらい溺水・溺死が発生しているのか、溺水の危険のある場所を考えたり溺水を減らすためには何に取り組めば良いのかを考える事で、溺水への関心と理解を深める事ができた様子でした。
プログラムの最後には、今年に入ってからも数々発生している世界中の水に関連する自然災害を取り上げ、SDGsとの関連を考えながら、どうすれば被害を最小限に抑え水辺での安全を確保できるかを参加者全員で考えました。
海洋プラスチック問題はもちろん、国連で世界的溺水への対策が議論されるなど、世界的な溺水・溺死がますます深刻になっている今、若い世代の一人一人が海辺・水辺での安全や救命救助について知るための教育は欠かせません。
2日目:海洋プラスチックへの世界の取り組みとそれぞれが取り組むこと
ロンドンと繋ぎ、イギリスやヨーロッパを中心とした世界では、どのようなプラスチック削減への取り組みがあるのかを学びました。また、プラスチックごみや海へ流れていくプラスチック、それがどのようにして動物や人間に悪影響を及ぼすのかを詳しく学びました。自分自身もプラスチックを摂取してしまっていることを知った参加者たちは驚いた様子で、真剣に話を聞きグループでそれぞれの考えや疑問などを共有しました。プログラム後半では、グループごとに、前半で学んだ内容を生かしアイディアを出し合いながら、プラスチック削減のためのクリエイティブなアイディアを考え、プログラムの最後にプレゼンテーションをしました。参加者からは、給食や学校の自動販売機でのペットボトルに着目したアイディアなど、中高生ならではのアイディアが出ました。同世代の仲間と地域を超えて交流する事ができ、参加者は「話し合いや発表によって、自分では思いつかなかったプラスチック削減のアイディアを沢山知れた」 と感想を述べました。
Atlantic Pacificは溺水の影響を受ける人を減らすために設立されましたが、活動を通して団体として海の中や周りの命についてより深い理解を得ました。それを活かし、水辺で安全に過ごすための知識だけではなく、気候変動や自然災害などの世界中で起きていることについても情報を発信し中高生に学びの場を提供しています。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:20人