香川大学瀬戸内圏研究センター 庵治マリンステーションで『海の中を覗いてみよう!-海と日本PROJECT-』を 開催!
香川県さぬき市志度湾で高校生たちが、調査船・カラヌスⅢで体験航海と海洋観測、海洋微生物観察を行いました。海洋環境の変化によって出現量や出現種を変化させるプランクトンを採集し、顕微鏡観察も実施。貴重な経験により海への関心をさらに深めました。
2021.08.30
香川大学瀬戸内圏研究センター・香川大学農学部は、高校生を対象として、身近な海に実際に触れて親しんで貰うために体験航海を行うと共に、海洋生物生産の場としての海に関する講義ならびに実習を、2021年7月24日に『海の中を覗いてみよう!-海と日本PROJECT-』を開催いたしました。このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本PROJECT」”の一環です。
開催概要
体験航海、海洋観測および海洋微生物を観察し身近な海について学ぶ
日程
2021年7月24日(土)
開催場所
香川大学瀬戸内圏研究センター 庵治マリンステーション
参加人数
15名
主催
香川大学瀬戸内圏研究センター・香川大学農学部
共催
北海道大学大学院水産科学研究院
体験航海で海洋観測を行いました!
香川大学の海洋環境研究グループが20年以上にわたりモニタリング調査を実施してきた志度湾(香川県さぬき市)において、香川大学瀬戸内圏研究センター所属の調査船カラヌスⅢを用いて海洋観測を実施しました。具体的には、プランクトン採集、採泥、および底生動物の観察を体験して貰いました。プランクトン採集では、北原式プランクトンネットを用いて、室内実習の際に検鏡するための植物プランクトン試料を実際に採集しました。採泥では、KK式コアラ—を用いた柱状採泥を体験して貰い、堆積物の酸化層と還元層の様子を観察しました。底生動物の観察においては、マクロベントス(体長 < 1mm)を対象にして出現種等の確認を行いました。
講義・実習では顕微鏡観察を行いました!
講義・実習は、マリンステーション内の実習室において実施しました。はじめに、海洋生態系の様子について講義し、我々が海から収奪する魚介類の多くが、食物連鎖の起点まで辿ると植物プランクトンを主体とする微細藻に依存していることを説きました。また、彼らが海洋環境の変化に応じて、出現量や出現種を敏感に変化させていることを紹介しました。その後、実際に海から採取した試料を材料として、植物プランクトンならびに動物プランクトンの顕微鏡観察を行いました。
香川県は、瀬戸内海に面した海を学ぶには非常に恵まれた環境にあります。参加した高校生は調査船での活動や講義・実習にいきいきとした表情で取り組んでいました。特に、調査船・カラヌスⅢでの海洋観測はなかなか体験できないことであり、貴重な経験となり身近な海についてより関心を深め、海と自分とのつながりについて学んだようです。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています。
参加人数:15人