ちりめんじゃこの中に他の生き物が⁉北区立東十条小学校で「海と日本PROJECT チリメンモンスターから生物多様性について学ぶ!」を開催しました!
お茶の水女子大学サイエンス&エデュケーションセンターは東京都北区立東十条小学校でチリメンモンスターを使い生物多様性について学ぶ海洋教育出前授業を実施しました。子どもたちはマイチリモンカードやマイチリモン図鑑を作りながら海に多様な生物がいることに驚いた様子でした。
2022.03.08
お茶の水女子大学サイエンス&エデュケーションセンターは、2021年12月21日(火)に北区立東十条小学校にて、チリメンモンスターを活用して生物多様性について学ぶ海洋教育出前授業を実施しました。
このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
海洋教育授業概要
海と日本PROJECTの一環で、4年生を対象とした海洋教育出前授業を実施
日程
2021年12月21日(火)
開催場所
東京都北区立東十条小学校
参加人数
児童:72名、教員:2名
プランクトンってどんな生き物?
チリメンジャコって食べたことがありますか?今回の授業はこの一言からはじまりました。「知っている!」「最近食べた!」と反応がありました。食べられる小さな魚だということはみんな知っているようでした。続いて、プランクトンという言葉について簡単に紹介しました。子どもたちはプランクトンというと小さな生き物のことを指すと思っているようでしたが、実際にはプランクトンとは「水の流れに逆らって泳げない生き物」のことを指します。大きさで区別されているわけではないことを説明すると、とても驚いていました。小学4年生の子どもたちはまだ学校では学習していませんが、海のプランクトンの役割や食物連鎖についても紹介しました。
チリメンモンスターを観察してみよう!
海のプランクトンについて紹介したので、当日はその一部を観察してもらうために、「チリメンジャコ」を用意しました。ただし、用意したのは普通のちりめんじゃこではありません。色々な生き物が混ざった状態で観察ができるチリメンモンスター(「チリモン」株式会社カネ上)です。
「タコがいる!」「この細長い魚は何だろう?」観察を始めると、あちこちから歓声があがりました。小さな生き物に子どもたちは夢中になっていました。とてもめずらしいタツノオトシゴを見つけた子もいました。
マイチリモンカードとマイチリモン図鑑を作ろう!
子どもたちには様々なチリモンを観察してもらいましたが、学習の記録として残せるように、今回はマイチリモンカードとマイチリモン図鑑を作ってもらいました。スチレンボードをカードサイズに切ってお気に入りのチリモンをカードにしてもらいました。また、マイチリモン図鑑では、自分で観察したチリモンを自由に仲間分けしてもらいました。形で分類する子や、大きさで分類する子、気に入ったチリモンをピックアップする子など様々でした。このチリモン図鑑は最後にラミネートをしました。自分で選んだチリモンを図鑑にできて、皆とても嬉しそうでした。
生物多様性とは?
授業の最後に、今回一番伝えたかったメッセージとして生物多様性について解説しました。短時間でしたが、皆多くの種類の生き物を観察することができ、生物多様性、特に種の多様性について納得してくれたようです。授業後に実施したアンケートには「チリモンには本当にたくさんのしゅるいがいることにおどろいた。」「チリモンをさがして、海の中にはいろいろ生物がいることを実感した。」「チリモンのしゅ類はこんなにあるんだとおどろいたし、思ったより小さくておもしろかった」などの感想が得られ、海の生物の多様性について印象に残った様子が伺えました。
内陸地域での子どもたちでも海とのつながりを考えるきっかけに
お茶の水女子大学は海から離れた内陸地域の子どもたちでも海とのつながりについて考えるきっかけを作ることができるよう、海洋教育カリキュラムや教材開発を進めたり、出前授業を行ったりしています。
過去の取り組みやプロジェクトの概要は以下のサイトもご覧ください。
https://sites.google.com/view/ocha-ocean
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:74人