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東京都渋谷区立常磐松小学校で「海と日本PROJECT 海の食物連鎖について考えよう!」を開催しました!

東京都渋谷区立常磐松小学校で、身近な煮干し(カタクチイワシ)の観察を通じて海の食物連鎖について考える海洋教育出前授業を実施しました。海洋プラスチックごみ問題についても解説し、人間が生き物に与える影響、海の生き物と私たちとのつながりについて考えました。

2021.12.23

お茶の水女子大学サイエンス&エデュケーションセンターは、2021年10月28日(木)に東京都渋谷区立常磐松小学校にて、煮干し(カタクチイワシ)の観察を通じて、海の食物連鎖について考える海洋教育出前授業を実施しました。

このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

開催概要
海と日本PROJECTの一環で、6年生を対象とした海洋教育出前授業を実施
日程
2021年10月28日(木)
開催場所
東京都渋谷区立常磐松小学校
参加人数
児童:27名、教員:2名

身近な食べ物から海の生き物の秘密にせまる

子供たちは理科で食べ物の通り道について学習していました。ヒトの場合、口から入った食べ物は食道から胃、小腸、大腸を通って最終的に肛門から排出されます。魚やウサギの場合はどうなっているのか、子供たちは教科書では確認をしていましたが、なかなかイメージができないようです。また、生き物には食べ物を通した「食べる」「食べられる」という食物連鎖の関係があることも確認しましたが、子供たちは海の生き物の食物連鎖について興味を持ったようです。そこで、今回は食べ物として売られている煮干し(カタクチイワシ)を使って、魚の体のつくりや海の生き物の食物連鎖の一端を確かめる観察を行うことにしました。

煮干し(カタクチイワシ)の観察

まずは煮干しの体の外側の観察です。魚に肛門はあるのか?という問いでは意見が分かれていましたが、本物の煮干しを観察して肛門を見つけた児童からは驚きの声があがりました。その後、水晶体や脳、心臓、エラを観察しました。中には見つけるのが非常に難しい耳石(じせき)を見つけられた子もいました。乾燥している手のひら大の煮干しに様々な臓器がきちんと残っていることに子供たちは興奮を隠せません。

カタクチイワシが食べているものはなんだろうか?

続けて「カタクチイワシが食べている物を確かめるためにはどこの部分を調べれば良いでしょうか?」と問いかけました。すると、すぐに「胃」という声があがりました。そこで、今度は胃の中身の観察に挑戦しました。まずはカタクチイワシの胴体から胃を見つけ出します。胃はまわりの臓器と色味が少し異なり、よく観察すると子供たちでも見分けることができました。取り出した胃は水につけてふやかし、つまようじで中身を取り出してプレパラートを作成しました。このプレパラートを顕微鏡で観察すると、あちこちから「いた!」と声があがりました。よく見てみると動物プランクトンの痕跡のようです。実際に胃の中のプランクトンを目にした子供たちは、海の食物連鎖を目の当たりにでき、驚きながらも海の中の世界に思いを巡らせているようでした。

私たち人間が生き物に与える影響がまわりまわって私たちに

最後に、現在問題になっている海洋プラスチックごみ問題やマイクロプラスチックについて解説し、魚の胃からプラスチックの破片がいくつも出てきてしまったという残念なニュースも紹介しました。海洋プラスチックごみ問題は決して私たちの生活と無関係ではないことに気が付いたようです。
今回は食物連鎖をキーワードに海の生き物と私たちとのつながりについて考えました。煮干しという身近な食べ物を題材に生き物の体のつくりや食物連鎖、海洋プラスチックごみ問題等多くのことを学ぶことができました。

海から離れた学校でも海とのかかわりについて考える

渋谷区立常磐松小学校の3~6年生は、総合的な学習の時間を使って、海洋教育に取り組んでいます。今回煮干しの観察を行った6年生はこれまで、海の生き物やSDGsについて学習を進めてきました。普段の生活で海を身近に感じられる地域ではありませんが、子供たちなりに海との接点を見つけ、海洋教育に取り組んでいます。


 
 

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています

参加人数:29人