香川大学瀬戸内圏研究センター・香川大学農学部は、2023年7月22（土）に高校生を対象として、身近な海に実際に触れ親しんでもらうことを目的とした『海の中を覗いてみよう！海と日本PROJECT』を開催いたしました。イベント当日には、体験航海を行うと共に、海洋生物生産の場としての海に関する講義ならびに実習を行いました。

このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

開催概要
体験航海、海洋観測および海洋微生物を観察し身近な海について学ぶ
日程
2023年7月22日（土）
開催場所
香川大学瀬戸内圏研究センター　庵治マリンステーション
参加人数
24名

体験航海で海洋観測を行いました！

香川大学の海洋環境研究グループが20年以上にわたりモニタリング調査をしてきた志度湾（香川県さぬき市）にて、香川大学瀬戸内圏研究センター所属の調査船カラヌスⅢを用いた海洋観測を実施。具体的には、プランクトン採集、採泥、および底生動物の観察を体験してもらいました。プランクトン採集では、プランクトンネットを用いて、室内実習の際に検鏡するための植物プランクトン試料を実際に採集。採泥した海底泥は、底生動物マクロベントス（体長＜1mm）の観察を行いました。

講義・実習では顕微鏡観察を行いました

講義・実習は、マリンステーション内の実習室にて開催しました。はじめに、海洋生態系の様子について講義を行い、我々が海から収奪している魚介類の多くを食物連鎖の起点まで辿ると、植物プランクトンを主体とする微細藻に依存していることを説明しました。その後、実際に海から採取した試料を材料として、植物プランクトンならびに動物プランクトンの顕微鏡観察を実施。また、休憩時間には、マリンステーションの技術職員が準備したクラゲ水槽で、ミズクラゲを観察しました。香川県は、瀬戸内海に面した海を学ぶことに非常に恵まれた環境です。参加した高校生は、調査船での活動や講義・実習にいきいきとした表情で取り組んでいました。特に、調査船・カラヌスⅢでの海洋観測はなかなか体験できないことから貴重な経験となり、身近な海についてより関心を深め、海と自分とのつながりについて学ぶことができました。

参加した子どもの声

・実際に海がどういった状態なのか自分の目で見て、体験出来て自分に何ができるか考える機会になった
・海の大切さはもちろん、瀬戸内海の調査について、どんな生き物が居るのか、今の海にある課題、それに対してどのような対策をしているのかが良くわかりました

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています

参加人数：24人