西表島の手つかずの海洋ごみ回収プロジェクト 内離島(外離島)ビーチクリーンを開催しました!
一般財団法人西表財団は、「西表島の手つかずの海洋ごみ回収プロジェクト 内離島(外離島)ビーチクリーン」を開催。陸からはアクセスすることができない海岸で、地域の小中学生やその保護者のみなさんとビーチクリーンを行うとともに、船浮集落を訪ねて貴重な島の歴史・文化資源について学びました。
2024.03.19
一般財団法人西表財団は、2月23日(金・祝)に地域の小中学生やその保護者のみなさんと、西表島白浜港からチャーター船で陸からはアクセスすることができない海岸に行き、「西表島の手つかずの海洋ごみ回収プロジェクト 内離島(外離島)ビーチクリーン」を開催いたしました。
このイベントは、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で実施しました。
開催概要
島の西部の陸からはアクセスすることができない多くの海岸には、何年も手がつけられていない漂着ごみがたまっており、人工物のほとんどない美しい景観を汚すだけでなく、生態系への影響も心配されています。そこで今回、「西表島の手つかずの海洋ごみ回収プロジェクト」の第三弾として、チャーター船で外離島の海岸に赴き、海洋環境の健全化を目指して、地域の小中学生とその保護者のみなさんと手つかずのごみのビーチクリーンを行い、ビーチクリーン後には、船浮集落を訪ね、貴重な島の歴史・文化資源について学びました。
日程
2024年2月23日(金・祝)
開催場所
西表島近隣離島 外離島(無人島)
※内離島を予定していたが、当日の海況により変更
参加人数
13人
協力団体
西表エコプロジェクト
手つかずの海洋ごみを、船で回収
世界自然遺産に登録されている西表島は、そのほとんどが亜熱帯の森やマングローブの林で覆われており、島を一周する道路がないため、島の南西部の海岸へは陸からアクセスすることができず、そこに大量に流れ着く海洋ごみは手つかずのまま放置されてきました。
今回のイベントでは、船をチャーターして地域の小中学生とその保護者のみなさんと外離島に向かい、ビーチクリーンを行いました。当初、予定していた内離島には当日の海況により行くことができず、外離島の海岸を目指しました。一見ごみが少ないように見える海岸に上陸し、あっという間にごみが取り切れるのではないかという参加者の予想に反して、海岸林の奥には風や高潮で入り込んだごみがたくさん!これまで誰にも気づかれずに何年もそこにあったと思われるまさに手つかずのごみを、背の低い子供たちが林に入り込んで、次々と投げ出していきました。浜では大人たちがその投げられたごみを分別し、自然にできたチームワークで手際よく回収が進みました。普段から地域や学校でもビーチクリーンをやっていることが、生かされていると感じました。時折細かい雨が降る中、子供たちの頑張りもあり、トン袋で7個のごみを回収しました。参加者は「きれいな海岸にごみがたくさんでがっかりした」「子どもたちが楽しそうにごみを拾っていて頼もしかった」「あんまりごみがないと思ったのに、木の奥をのぞいたらたくさんあってびっくりした」といった感想が聞かれました。
船浮の歴史・文化・暮らしを知る
ビーチクリーンを終えた後は、西表島でも古い集落の一つ「船浮」に移動して、船浮出身の池田卓さんのガイドで集落を散策しました。集落の大切な御嶽や戦争の遺構、イリオモテヤマネコ発見・捕獲の地、船浮でしか見られない植物から児童・生徒3名の船浮小中学校まで、船浮の歴史、環境、文化、暮らしを知ることができる案内に、同じ西表島に暮らす子供も大人も学ぶことがたくさんありました。池田さんが子供の頃、人数の少ない学校でどうやってバスケや野球が強くなったのかという話や、「何もない小さな集落でも頑張れば可能性はたくさんある。だからみんなも頑張って!」という言葉を、キラキラした目で聞いている子供たちの姿が印象的でした。
参加者からの声(学んだこと)
・このごみをどうしたらよいのか。
・西表島の子供たちは、雨も波も気にせず、そんな環境も楽しんでいて頼もしい!
・自分たちも自然の一部だということを改めて感じた。
・無人島の浜にもごみがいっぱいあってびっくりした。
・船浮では、昔のことや、植物のことを知れてよかったです。
・友達には、船浮のクバディーサーのことを教えたいです。また、取ったごみのことを教えたいです。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:13人