海洋ごみのこれからを考える【海洋ごみ資源化フォーラム】を開催しました!
NPO法人木野環境は、海洋プラスチック再利用の取り組みを学び意見を交わすイベント「海洋ごみ資源化フォーラム」を日本財団ビルにて開催。再利用の先進的な取り組み事例の報告や現状の課題に対するパネルディスカッションなどを行い、企業担当者や研究者などさまざまな立場の方が意見を交わし交流しました。
2023.12.01
NPO法人木野環境は、11月2日、海洋プラスチック再利用の取り組みを学び、意見を交わすイベント「海洋ごみ資源化フォーラム」を開催いたしました。
このイベントは、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催するものです。
開催概要
海洋プラスチックごみについての先進的な取り組みについての報告及び、「リサイクルできないものも置き去りにしないためにどんなことができるのか」をテーマにしたパネルディスカッションを行いました。
日程
11月2日(木)
開催場所
日本財団ビル(東京都港区赤坂1-2-2)
参加人数
50名(現地)+50名(オンライン)
後援
環境省関東地方環境事務所、プラスチック容器包装リサイクル推進協議会
海洋プラスチックごみ問題についての報告・パネルディスカッション
九州大学清野准教授から海洋プラスチックごみの現状についてお話いただいた後、NPO法人木野環境丸谷氏より海洋プラスチックごみを資源として再利用している現状についての報告がありました。帝人株式会社の森貞氏は主にポリエステル(PET)製漁網の製品化について、株式会社REMAREの間瀬氏は主にポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)の再利用について、現状と今後の計画についてもお話いただきました。
様々な企業が資源としての利用を始める中、組成や状態によっては再利用が難しいものがあることも浮き彫りになってきました。そこで、京都大学の竹内教授からは、海ごみ資源化を進めるための経済的な仕組みの一つとしてプラスチック・クレジットの仕組みや利点、課題についても説明いただきました。
これらの話を受け、後半は製造者の立場として大日本印刷株式会社の加戸氏も加わり、「リサイクルできないものも置き去りにしないためにどのようなことができるのか」をテーマにしたパネルディスカッションを行いました。
・ポリスチレンや複合素材はリサイクルできていないこと
・廃棄物処理法との兼ね合い
・マークや認証制度により付加価値を高めることの重要性
・クレジット方式などの活用の検討 等、
それぞれの立場から意見を交わしたり、会場から質問を受けたりしながら、現時点での課題を確認することができました。
海ごみアップサイクル展in日本財団ビル
16:00から18:00は「海ごみアップサイクル展in日本財団ビル」を開催しました。アップサイクル製品を作っている企業の方、海洋プラスチックごみを再資源化している樹脂を扱う企業の方、大学の研究者など様々な属性の方が30名ほど参加されました。製品を手に取りながら、製造工程について質問したり、今後の展開について相談したり、活発な交流の時間となりました。
参加者からの声
・今まで聞いたことがない海ごみの活用事例についてお話を聞けて有意義な機会だった。
・事業者さんのお話をもう少しじっくり聞きたかった。
・定期的にやってほしい。
・自身もアップサイクル製品を作っているが、今日の話を受けて地産地消でやっていきたいと強く思った。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:100人