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宇和海に点在する立入困難海岸で漂着ごみを効率的に回収 上陸母船による巡回回収事業の技術検証を実施!

瀬戸内オーシャンズX推進協議会は、人の立ち入りが難しい海岸に漂着するごみを効率よく一掃するため、上陸母船などを活用した巡回回収事業(技術検証)を実施しました。本格稼働に向け、ここで得た効率的な回収手法や手順、知見、基礎データを活用していきます。

2023.12.15

瀬戸内オーシャンズX推進協議会は、愛媛県の宇和海に点在する人の立ち入りが難しい海岸に漂着するごみを効率よく一掃するため、上陸母船などを活用した巡回回収事業(技術検証)を実施しました。当日は愛媛県中村知事をはじめ地元漁業者や住民など約75名が清掃に参加し、総量5.8トンもの海洋プラスチックごみを回収。本事業で得た効率的な回収手法や手順や知見、基礎データを元に本格稼働に向け活用していきます。

本事業は、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催するものです。

離島や半島の先端部などの人の立ち入りが困難な海岸では、漂着ごみの回収が特に難しく全国的な課題となっています。愛媛県南予エリアの宇和海沿岸もアクセス困難な海岸が多数点在し、非常に多くのごみが漂着しているにも関わらず、回収を行うことが難しい状況にあります。本技術検証では、散乱する漂着ごみを事前に回収し、上陸母船の接岸ポイントにあらかじめ集積した状態で、複数の海岸を上陸母船が巡回しながら効率的に搬出するための条件などを把握することを目的に技術的な検証を行いました。

日程
2023年11月7日(火)
作業実施期間
2023年10月27日~11月8日
開催場所
宇和島市日振島、蒋渕
参加人数
75名(11月7日のみの人数)
協力団体
愛媛県漁業協同組合うわうみ支所、宇和海地区漁業幹部協議会、宇和島市

南予に軽トラック約 32,000 台分の海岸漂着ごみ!?

本事業のフィールドは愛媛県南予地域にあたる宇和海沿岸。令和3年度に愛媛県が実施した立入困難地域における漂着ごみ現状把握調査によると、南予地域の立入困難な海岸では 563 か所で漂着ごみが確認され、その総量は自然物を含めて軽トラック約 32,000 台分と推定されるとのこと。今回はその一つである宇和島市の日振島と蒋渕の小池浜で活動を行いました。

海のプロや専門的な技術をもつプロボノたちが集結!

この技術検証を行うために、あらゆるプロが集結。海のプロとして愛媛県漁業協同組合うわうみ支所の漁業関係者や、上陸母船を運航する和幸船舶株式会社の船員、海難油濁対策の専門チームを持つソーワエンジニアリング株式会社の隊員が参加。また専門的なスキルを持つメンバーとして、災害時の対応や宇和島市沿岸の海岸清掃を中心に、不法投棄物の回収など環境保護活動を行うClean the Coastや地元の宇和海郵便局を中心とする企業組合こもねっとのボランティアメンバー、小型建設機械メーカーのウインブルヤマグチの社員など、合計約75名が集合しました。

回収したごみその日のうちに船に積み込み持ち帰り

本事業では散乱する漂着ごみを事前に回収し、上陸母船の接岸ポイントにあらかじめ集積した状態で、複数の海岸を上陸母船が巡回しながら効率的に搬出するための条件などを把握しました。また、上陸母船には発泡スチロール製フロートの減容や漁業ブイの破砕を行う機材を搭載し、大型ごみを圧縮することで、運搬・搬出時のさらなる効率化を図り活動を実施ました。
今回得られた知見をもとに、今後は離島などの接近困難場所におけるより効率的な清掃活動のモデル構築を進めていきます。

関係者の声

愛媛県知事 中村 時広 氏
南予地域の漂着ごみ問題の解決に向け、多くの関係者の皆様に集結していただき、技術検証ができたことを心強く思う。今後も、日本財団や地元関係者の皆様と連携して効率的・効果的な回収を進めるとともに、発生抑制対策として楽しむ要素を含んだ啓発事業等を展開し、オール愛媛で瀬戸内海を守っていきたい。

愛媛県漁業協同組合うわうみ支所 運営委員長 佐々木 護 氏
こうして県や市の行政と我々漁民などが連携し、一体となってこの海の問題を解決しようとする流れはわれわれ漁業者にとっても大変力強い。海を守る。その原点であるこの海浜や海ごみの問題を、なんとしてもみなさんと協力して解決し、将来にわたって清らかな海、青い海を取り戻していきたい。

宇和島市副市長 玉田 光彦 氏
ご参加の皆様の地域への思い、誇り高き郷土愛を感じ大変うれしく思う。市民の生活や生業を支えるこの豊かな宇和海を未来の子供たちに美しいままつなげていくことは、今を生きる我々の使命。関係団体のお力もお借りしながら、海ごみ問題の解決に向けて、ともに力を合わせて取り組んで参りたいと思う。

 

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています

参加人数:75人