『世界海の日!伸びゆく九州のユースたち、世界水フォーラム参加を語る』を開催しました!
九州大学大学院工学研究院附属環境工学研究教育センターは、「世界海の日!伸びゆく九州のユースたち、世界水フォーラム参加を語る」を開催。国際発表の舞台を経験したユースの活動報告と情報共有を行いました。
2024.07.30
九州大学大学院工学研究院附属環境工学研究教育センターは、国際発表の舞台を経験したユースの活動報告と情報共有を目的に、2024年6月8日(土)、『世界海の日!伸びゆく九州のユースたち、世界水フォーラム参加を語る』を開催いたしました。
九州大学うみつなぎは、2024年5月21日から25日にかけてインドネシアのバリ島にて開催された第10回世界水フォーラムでのエキスポ日本パビリオンにて、「九州の海と水のまなびが育む地域に根差したユースの進化」(英題:Youth Evolution originating from Local Communities nurtured by the Sea and Water of Kyushu)と題し、九州大学うみつなぎと共に歩んできた選抜ユースと、遠賀川流域子ども水フォーラムと合同で90分間のプレゼンテーションを行いました。(https://umitsunagi.jp/report/2042)
また、ユース水フォーラム2023の動画募集にエントリーし、厳正な審査の結果選ばれた福岡工業大学附属城東高等学校と北海道富川高等学校も同フォーラムに招致され、日本パビリオンや北東アジアの地域セッションで活動の発表を行いました。(https://jyoto.fit.jp/news/archives/2177)
今回のイベントでは、九州大学うみつなぎの選抜スースと、遠賀川流域子ども水フォーラムのユース、福岡工業大学附属城東高等学校の科学部の生徒たちが再び登壇し、国際的な発表の場を経て何を想い何を感じ取ったか個々の想いを語り情報共有を行いました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
開催概要
2024年5月にインドネシアのバリで開催された第10回世界水フォーラム(The 10th World Water Forum)に参加したユースたちがそれぞれの想い出の写真とともに振返り、国際的な会議への参加報告を行う。
日程
2024年6月8日(土) 13:00~15:10
開催場所
中小企業振興センター 303号会議室(福岡県福岡市博多区)
参加人数
63名(会場27人、オンライン36人)
登壇者
清野聡子(九州大学うみつなぎ統括プロデューサー・九州大学准教授)
室原一仁(九州大学農学部 3年生・一般社団法人maiPLA)
田中祐樹(リンデンホールスクール中高学部・高校1年)
吉柳航(遠賀川流域子供水フォーラム・九州大学農学部2年)
小山京士(遠賀川流域子供水フォーラム・九州産業大学地域共創学部 2年)
吉峯雅人(遠賀川流域子供水フォーラム・福岡工業大学社会環境学部 3年)
熊谷拓時(遠賀川流域子供水フォーラム・東京都立大学大学院都市環境科学研究科 1年)
冨永陽仁(アースデイ福岡代表・書道家)
上野我唯(アースデイ東京ユース代表)
井上こころ(九州大学共創学部 3年)
山下優(福岡工業大学附属 城東高等学校 2年)
林あい(福岡工業大学附属 城東高等学校 2年)
石丸文菜(福岡工業大学附属 城東高等学校 3年)
荻澤日向子(福岡工業大学附属 城東高等学校 3年)
福村リサ(リンデンホールスクール中高学部 理科教諭)
髙木耕太郎( 国土交通省 九州地方整備局遠賀川河川事務所 直方出張所所長)
映像出演
坂本貴啓(遠賀川流域子供水フォーラム・金沢大学人間社会研究域地域講師)
永田春樹(九州大学工学部 4年)
堀川咲希子(都留文科大学教養学部 2年)
※発表者順
司会進行
田村めぐみ(九州大学うみつなぎ事務局)
協力
リンデンホールスクール中高学部(https://lindenhall.ed.jp/highschool/)
遠賀川流域子供水フォーラム(https://www3.hp-ez.com/hp/mizubekan/1)
福岡工業大学附属 城東高等学校(https://jyoto.fit.jp/index)
【ユースの報告】それぞれが感じた世界水フォーラムでの日々
今回のイベントでは、世界水フォーラムの臨場感や、それを経験したユースの人となりに迫るべく、発表者には事前に選りすぐりの写真をご用意いただき、ストーリー仕立てでご発表をいただきました。
九州大学うみつなぎチームの室原さん(九州大学農学部・一般社団法人maiPLA)は、自宅の川で始めたささやかな活動が、人との出会いで少しずつ膨らみ、ついには国際的な発表へとつながった感慨深さを語りました。発表者最年少の田中さん(リンデンホールスクール中高学部1年)は、国際会議の場が人と人とを出会わせる重要なネットワーキングイベントになっていると実感したと語りました。
遠賀川流域子ども水フォーラムチームの吉柳さん(九州大学農学部2年)は、発表中は緊張することなく、高揚感に包まれて過ごすことができたことや、発表後の交流でも身振り手振りを交えてコミュニケーションを取ることができ言葉の壁を感じることがなかった成功体験を語ってくださいました。
城東高校チームは科学部の生徒4人が登壇し、空港の送り出しから日本パビリオンと東北アジア地域セッションでの発表を振り返りました。これまで勉強やテレビでしか触れることのなかった干ばつや災害、汚染などの世界を取り巻く水事情を当事者の声で聞いたことにより、世界への関心が急激に深まった変化を語ってくださいました。
都合により福岡の会場にお越しになれなかった方々はオンラインでご参加下さったり、ビデオメッセージをお寄せくださいました。
また、当日のアーカイブ動画を九州大学うみつなぎのYouTubeチャンネルで一般公開をしています。こちらも合わせてご視聴いただけましたら幸いです。
https://www.youtube.com/watch?v=eGQeFK8Ef1s
【総括】ユースが抱いた『未来へのキーワード』
報告会の締めくくりは九州大学うみつなぎ・遠賀川流域子ども水フォーラム・城東高校の3チームに分かれて世界水フォーラムへの参加を経験して得られた「未来へのキーワード」を考え合い、発表していただきました。
九州大学うみつなぎチームは、4人それぞれの想いを一文字に凝縮し「若穂繋飛(じゃくすいがいひ)」という創作四字熟語を発表しました。ユースの“若”、バリの水田で見た原種的な稲穂の“穂”、人との繋がりに助けられた“繋”、海外でも恐れず飛び込んでいくことの大切さを経験できた“飛”、九州大学うみつなぎチームらしくユニークにそれぞれの想いや分野に根ざした言葉を抽出しました。
遠賀川流域子ども水フォーラムチームは、「未知に飛び込め」というキーワードを発表しました。自分たちの知らないことを研究し、知らない土地で知らない人たちに向けて発表することで、自分たちが学びのあることができたという経験をもとに、挑戦することの大切さを訴えました。“飛び込め”という表現も水辺に親しんできた彼ららしい言葉選びです。
城東高校チームは、Collect(集まる)、Connect(つながる)、Communicate(疎通する)、Continue(継続する)の頭文字を集め、「4C」というキーワードを発表しました。即興とは思えないほど練られた発表に会場は拍手の音で包まれました。
会場には発表したユースのご家族も駆けつけてくださり、ご子息ご息女の堂々とした姿を目の当たりにし、
ささやかながらも支えてきた私たちへお礼のお言葉を賜ることができました。これからも九州大学うみつなぎは海の精鋭の育成を目標に海洋教育の推進に取り組んでまいります。
参加者、視聴者の声
(発表者の声)
・水辺館以外のユースと関わることが今まで無かったので本当に楽しい経験ができた。
・今後も環境活動にみんなで参加できたらいいと思う。
・同じ舞台に立ったのにそれぞれの所感が違っていて興味深かった。自分の知らない側面を感じられた。
・みんなの想い出の写真が見れて面白かった。バリがとても懐かしくなりました。
・大人たちが、私たちユースの発表に刺激を受けたと言って下さり、発表ができて本当によかった。
・みんなが世界水フォーラムに参加するまでのバックグラウンドが聞けて良かった。
・久しぶりにみんなの顔が見れて嬉しかった。帰る場所がひとつできたような心地よさがある。
・苦労や不安など、一緒に頑張った仲間ならではの共感できるエピソードを聞けてよかった。
・今回の報告会で、当日には見えていなかった視点を学ぶことができ、より一層理解が深まった。
(視聴者の声)
・水、川、海の大切さを再認識しました。
・「うみつなぎ」、海がつながっていることを再認識しました。この大切な活動を繋げていってほしい。
・帰国後のユースの活動が楽しみです。
・人と人、人と水、海と陸、このキーワードから海の話を越えた感慨深いものを感じました。
・日本のユースに対する期待度が尊敬レベルに変わりました。
・大人として、他のユースたちが自分の可能性を育てられるような活動をしていきたいと思います。
・世界水フォーラムに参加したユースのみなさんが素晴らしい経験をしたのが十分伝わってきた。
・今まで国際的なフォーラムに参加したことが無かったが、雰囲気を知ることができて勉強になった。
・国際的なフォーラムは、グローバルで積極的な若者を育てる一助になっていると感じた。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:63人