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海の日イベント「『超域うみしらべ』キックオフ!『海流つながり』を調べる公開オンライン・ミーティング」を開催しました!

九州大学大学院工学研究院附属環境工学研究教育センターは、「『超域うみしらべ』キックオフ!『海流つながり』を調べる公開オンライン・ミーティング」を開催。「海流のつながり」をテーマに共同研究を行うプロジェクトの発足と普及を図りました。

2024.08.08

九州大学大学院工学研究院附属環境工学研究教育センターは、「海流のつながり」をテーマに共同研究を行うプロジェクトの発足と普及を目的に、2024年7月15日(月)に、海の日イベント「『超域うみしらべ』キックオフ!『海流つながり』を調べる公開オンライン・ミーティング」を開催いたしました。

超域うみしらべとは、「海流のつながり」をテーマに、海洋の専門家と共同で九州の対馬暖流と黒潮の観測とデータ解析を行い、”海洋ごみや海洋生態系等の変化の可視化”を目指す九州大学うみつなぎのプロジェクトです。

今回のキックオフミーティングでは、「島の海岸ごみ問題」をテーマに、沖縄県西表島での事例紹介をもとに、長崎県の五島市、壱岐市、対馬市、福岡県の宗像市、宮城県の気仙沼市で海岸ごみと向き合う方々をパネリストに迎え、海岸ごみ対策への議論を行いました。

このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

開催概要
「島の海岸ごみ問題」をテーマに、沖縄県西表島を中心とした海岸漂着ごみの再生資源化事業の事例をもとに、長崎県の五島市、壱岐市、対馬市、福岡県の宗像市、宮城県の気仙沼市で海岸ごみと向き合う方々をパネリストに迎え、海岸ごみ対策への議論を行う。
日程
2024年7月15日(月)13:00~15:00
開催場所
オンライン配信・Zoomウェビナー(配信会場:九州大学伊都キャンパス)
参加人数
33人(発表者10名・ウェビナー視聴者23組)
登壇者
清野聡子(九州大学うみつなぎ統括プロデューサー・九州大学准教授)
講演者
後藤スミエ(一般社団法人スマートソサエティファウンデーション理事)
関山一太(GOMIソリューションズ株式会社CEO)
山崎里仁(一般社団法人沖縄オープンラボラトリ理事)
パネリスト
古⾥幸⼀(崎⼭鐙瀬自然を守る会代表)
宮崎幸汰 (一般社団法人maiPLA共同代表)
中山忠治(壱岐 島おこし応援隊 チーム防人代表)
畑島英史(対馬市立佐須奈小学校教頭)
赤田 篤史(宗像市秘書政策課主幹兼広報政策係⻑)
阿部正⼈(⼩泉ユニバーサルビーチユニット幹事)
映像出演
冨永陽仁(アースデイ福岡代表・書道家)
司会進行
田村めぐみ(九州大学うみつなぎ事務局)

【事例紹介】八重山諸島における漂着ごみの課題解決のロードマップ

ミーティングの話題提供として、一般社団法人スマートソサエティファウンデーション理事の後藤スミエ氏と、GOMIソリューションズ株式会社CEOの関山一太氏より事例紹介を行っていただきました。

後藤スミエ氏からは、沖縄県八重山諸島における漂着ごみの現状から、問題解決に向けた取り組みの構想をご紹介いただきました。関山一太氏からは、海洋プラスチックを再生資源へとするための過熱蒸気廃棄物処理装置”GS-OCEAN CUBE”の特徴と東南アジア諸島での実証事業の紹介、西表島での実用に向けての構想をご紹介いただきました。

一般社団法人沖縄オープンラボラトリ理事の山崎里仁氏からは、沖縄へ移住しIT関係のプロジェクトに携わる中で見えてきた海岸ごみの凄惨な現状や、後藤氏や関山氏との出会いと懇願によって八重山諸島における漂着ごみ対策のプロジェクト発足に至った経緯をご説明いただきました。

話題提供の結びは、現在オーストラリアのシドニーに滞在しているアースデイ福岡代表の冨永陽仁氏よりクージービーチでの漂着ごみの調査レポート映像をお寄せいただきました。冨永氏からはクージービーチのごみの少なさや行政による回収事業の取り組み、地域住民の意識の高さをご紹介くださいました。

関山一太氏がご紹介くださいました過熱蒸気廃棄物処理装置についての詳細は、GOMIソリューションズ株式会社のホームページをご参考下さい。
https://gomi-solutions.com/

【ディスカッション】海洋ごみが示す海流つながりの事例

ディスカッションには、事例紹介をくださいました後藤スミエ氏、関山一太氏、山崎里仁氏に加え、長崎県五島市から古⾥幸⼀氏、宮崎幸汰氏、長崎県壱岐市から中山忠治氏、長崎県対馬市より畑島英史氏、福岡県宗像市より赤田篤史氏、宮城県気仙沼市より阿部正⼈氏をパネリストに迎え、「島の海ごみ問題」をテーマに議論を行いました。

ディスカッションの冒頭は、これまで研究者として海洋ごみ問題に携わってきた九州大学うみつなぎの清野から、海岸ごみ問題の発展の乏しさに対する悲痛な想いが語られました。

ご参加くださいましたパネリストの皆さまからは、地域団体、教育者、行政と様々な立場からのご意見をいただき多角的な議論や意見交換が行われましたが、宮城県気仙沼から参加した阿部氏(⼩泉ユニバーサルビーチユニット幹事)からは、2011年3月に発生した東日本大震災によって宮城県の南三陸町から流出した郵便ポストが2012年11月に沖縄県の西表島に漂着した驚きの事例が語られました。

まさに今回の主旨である「海流つながり」が垣間見えた一幕にパネリストから感嘆の声があがりました。

今後の超域うみしらべの活動については、九州大学うみつなぎのホームページ(https://umitsunagi.jp/)で告知してまいりますので、ぜひご確認をお願いいたします。

参加者、視聴者の声

(発表者の声)

・海洋ごみについて、多様な立場の方々で議論できて良かった。
・海洋プラスチックを資源化する設備が稼働していることを知り、大いに学びとなった。
・ただ拾うではなく、その後に環境や資源にどう影響が出るかを知らしめることが重要になると認識した。
・海洋ごみの現状を知れば知るほど無力さを感じてしまいますが、こうして長年取り組まれている方のお話 を聞くことで、何とかしなくてはという決意を新たにしました。
・人とひとが繋がることの価値は、頭で計算したり、数式でシミュレーションするだけでは得られないもの だと再認識しました。
・こういった横串活動を通じて意見共有していけば、どこかで起きた課題をどこかでまた再現することなく 進んでいけるので、非常に素敵な取り組みであると感じました。
・海洋ごみの処分方法より、海洋ごみを出さない方法を考えた方が良いのではと思った。

(視聴者の声)

・様々な分野の方が参加していたのでよかった。
・様々な問題をリアルに聞くことができ、発見と学びがありました。
・各地のリアルな現状、課題、これからの希望などを聞くことができ関心が高まりました。
・どの地域でも解決すべき課題や方針はおおまかには同じで深刻だと感じた。
・行政がもっと本気になって海洋ごみに取り組まないと、大切なものをたくさん失うと思う。
・漂着ごみは処理できないからそのままでいいという行政の見解は私の地域でも同じ経験があった。
・オーストラリアの海岸のごみの清掃状況を聞いて、日本もまだできることがあると思いました。
・この様な情報共有をして頂けるのは貴重な機会です。
・蒸気でオイルを取り出すプラントには非常に興味が湧いた。
・離島のごみ処理方法として、油化による燃料化は適しているかもしれないと思った。

 

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています

参加人数:33人