小さなチリモンから始める海洋問題学習 チリモンさがしと少し海洋プラスチックごみを考えようを開催!
公益社団法人大阪自然環境保全協会は2025年3月22日(土)『チリモンさがしと少し海洋プラスチ公ックごみを考えよう』を開催。大阪湾で獲れたチリモンさがしを楽しみながら、どのように海のごみが生まれ、魚たちのみならず私たちに与える影響を少し考えるプログラムを開催しました。
2025.03.31

公益社団法人大阪自然環境保全協会は2025年3月22日(土)に『チリモンさがしと少し海洋プラスチ公ックごみを考えよう』を開催いたしました。このイベントは、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催したものです。
イベント概要
team虹鰓(チームにじえら)は、公益社団法人大阪自然環境保全協会の海洋プラスチックごみ問題について活動するチームです。目の前の大阪湾においても、漂着ごみやプラスチックごみ等の問題を抱えており、人体にマイクロプラスチックリスクが懸念される状況になっています。かけがえのない自然環境を守るために、私たちが取り組めることは何か?その答えを見つけるために、大阪湾で獲れたチリモンさがしを楽しみながら、どのように海のごみが生まれ、魚たちのみならず私たちに与える影響を少し考えるプログラムを開催しました。
日時
2025年3月22日(土)10:00~12:00
開催場所
クレオ大阪中央 研修室1(大阪府大阪市天王寺区上汐5-6-25)
参加人数
大人9人・子ども6人 (スタッフ2人・講師2人)
チリモンさがし
チリモンは、船曳網漁でちりめんじゃこ(=カタクチイワシの子ども)を獲る際に、一緒に混じって入る小さな生きものたちの総称です。参加者の皆さんに、チリモンを、同じ種類であったり、大きさ・形・色で分けてもらい、タイ・カワハギ・タチウオ・アイゴ・ヒイラギ・タコ・イカ・エビ・シャコ・カニの幼生(ゾエア・メガロパ)・ワレカラ等が見つかる度に歓声が上がっていました。チョウチョウウオのようなカラフルな魚を見つけている人もいました。照明付きの拡大鏡でじっくり観察することで、稚魚にも立派な歯があったり、カニの幼生が親と全く別物の容姿であることに驚かれたりといった、新たな気付きを持っていただくことができました。
選り分けたチリモンは、『ぼくの・わたしのチリメンモンスター』と題した台紙に気に入ったチリモンを貼り付けたり、今後も残したい思い思いの自分だけの楽しい里海を作って持ち帰っていただきました。
チリモンさがしの後半は、小さなチリモンたちも海の生態系ピラミッドによる『食物連鎖』の立派な構成員であり不可欠な存在であることを伝えました。大阪湾の生きものの繋がりの一部である私たちが使った水やごみが湾に流れ込み海底を汚していることで、特にエビ・カニ・貝の漁獲量が減っている状況にあります。仲間を守っていくために何ができるかを考えるきっかけにしていただきました。

海洋ごみを考える(マイクロプラスチック)
環境カウンセラーのりゅうちゃんにお話をしていただきました。
マイクロプラスチックは5mm以下のプラスチック片のこと。ビニール袋やペットボトル等が正しく廃却されることなく、年月をかけて割れたり、破れたりして、小さくなっていきます。さらに、一部の歯磨粉や洗顔料には研磨剤としてビーズ状のプラスチック粒子を入れている商品があり、地方によっては、今なお下水道を直接海洋に流している地域もあります。プラスチック類は自然分解されることがないため、魚がプランクトンと間違って食べると体内に蓄積されていき、栄養不足で子孫を残すことができなくなってしまいます。食物連鎖によって、その魚を食べたより大きな魚にもマイクロプラスチックが蓄積されます。最終的に人間が食べることによって健康リスクが高まっている状況にあることを知りました。そして、「今が良ければいい」のではなく私たちの子どもや孫、その先の将来に渡って地球の3つの柱である「社会・環境・経済」を保ち続け、発展させることを目指すサステナビリティとSDGsについて説明があり、私たちができること = プラスチックごみを出さないように工夫することを考えました。買物にはレジ袋ではなくマイエコバックを使ったり、ペットボトルを買うのではなく水筒を使ったり、さらにプラスチックごみをリサイクルに出すように心掛けたり、ペットボトルを再利用したり。ごみを正しく捨てることがもちろんであることを再認識できました。

参加した子ども・保護者からの声
・チリモンさがしが面白かった。
・プラスチックごみをちゃんと捨てます。
・大阪湾に多くの種類の魚たちがいることを知ることができ、カニの赤ちゃんの姿に驚きました。
・チリモンを貼り付けて里海を作ったことで、改めて綺麗な海を残していこうと思いました。
・マイクロプラスチックごみに関しては、結局取り除きようがないため、我々に今できること、ペットボトルとの付き合い方や分別をしっかりするしかないということがとても印象に残りました。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:19人