「ごみの行方を追え!」ワークショップを開催しました!
手賀沼まんだらでは、夏休み期間中に小学生を対象としたワークショップ「ごみの行方を追え!」を開催しました。本プログラムは、日常生活とごみの関わりを楽しく学びながら、子どもたち自身が未来に向けて行動するきっかけをつくることを目的としています。このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
2025.10.08

イベント概要
・日程: 2025年7月29日(火) 〜31日(木)
・開催場所: 富勢小学校 (千葉県柏市)
・対象: 小学生(1〜5年生)
・参加人数: 延べ人数 約300人
・協力団体: issue+design、勝川東
Day1:7月29日「うみごmeにチャレンジ!」
1〜2年生と3〜5年生に分かれ、4〜5人の班ごとに活動しました。
はじめにカードゲームを通じて自己紹介を行い、学年を超えた交流が生まれました。
その後、issue+designの「うみごme」を活用し、ごみがどこから来て、どこへ行くのかを学習。1〜2年生クラスには紙芝居を導入し、わかりやすく解説しました。
こどもたちに「落ちているごみ」について問いかけると、ペットボトル、レジ袋、カップラーメンの容器、おかしの袋、たばこの吸い殻など、身近に見かける多くのごみが挙げられました。
さらに「どうしてそのごみがそこにあったのかな?」と問いかけると、
・食べた人が置いて行ったのかも?
・風で飛ばされてきたのかも
・ごみ箱が近くになかったから置いて行ったんだと思う
など、こどもたちから次々に意見が出ました。
単に「落ちているごみ」を見つけるだけでなく、その背景にある人の行動や社会の仕組みにまで目を向けるきっかけとなり、ごみについて深く考える時間となりました。

Day2:7月30日「めぐる環キーホルダーを作ろう!」
ごみ分別カード「Poi」を使い、ごみの分別について、班の仲間と一緒に考えていきました。
「これって燃えるごみかな?」「いや、リサイクルできるんじゃない?」と、こどもたち同士で意見を出し合いながら、分別の大切さを体験的に学ぶことができました。
続いてアップサイクルの実践として、着られなくなった洋服や端切れを使った「めぐる環キーホルダー」作りを体験。
こどもたちは思い思いに素材を選び、自分だけのキーホルダーを完成させました。完成品を早速、水筒や洋服に付けている姿も見られました。

Day3:7月31日「チラシもアップサイクル」
最終日は「ごみってなんだろう?」をテーマに考えました。
「捨てる」の反対語を問うと、「再利用」「もったいない」「寄付する」「リサイクルする」「譲る」など、25もの意見がこどもたちから出されました。
初日は「ごみのことを話すのはちょっと恥ずかしい」と感じていた子どもたちも、最終日には自分の意見を自然に伝えられるようになり、ワークを通じての変化が感じられました。
また、3日間の学びを経て、子どもたち自身が「明日から自分たちができるアクション」を書き出しました。
• お買い物に行くときには必ずエコバックを持っていく
• 給食を残さないようにする
• ごみをしっかり分別して、燃やすごみを減らす
• 水筒を持っていく
• ごみの分別についてしっかり調べる
• ごみをポイ捨てしない
• ごみはきちんとごみ箱に捨てる
子どもたち一人ひとりが、自分の生活とごみの問題を結びつけ、行動につなげようとする姿勢が印象的でした。
最後に講師の勝川東さんによる「チラシのアップサイクル」ワークを実施し、チラシから箱や四角い紙を作る方法を学びました。役目を終えた紙にも新しい活用法があることを実感しました。

3日間を通じて
こどもたちは「ごみ」を自分ごととして考え、日常生活の中でできる行動を発見しました。
特に、落ちているごみの背景を想像する場面では、一つひとつのごみが社会の仕組みや人の行動とつながっていることに気づき、大きな学びとなりました。
参加したこどもからは、
「ごみのことを考えすぎて、ごみのこと好きになっちゃう」
という、かわいらしくも印象的な言葉も飛び出しました。
ごみ問題を「大変なこと」だけでなく、「面白いこと」「自分に関わること」と感じられた証拠だと思います。
今回のワークショップが、地域の環境活動やごみの分別に主体的に取り組むきっかけとなり、未来の海を守るこどもたちの育成につながることを期待しています。
<団体概要>
団体名称: 手賀沼まんだら
URL: https://teganumamandara.mystrikingly.com
活動内容: 「野へ出よう、人に会おう〜子どもの遊びが流域をつなぐ〜」を合言葉に、地域の自然と私たち人間の関係を新たに紡ぎ直すことを目的に活動しています。子育て世代のライフスタイルに、人や自然、地域との関わりを無理なく取り入れることを提案。

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/
参加人数:300人