タツノオトシゴ(ヒメタツ)は「水俣の海」再生のシンボル! 海を学ぶ体験教室を開催しました!
海と日本プロジェクトinくまもと実行委員会は、水俣市の小学5、6年生を対象にタツノオトシゴの新種ヒメタツの観察会を中心とした体験教室を開催しました。
2021.08.05
海と日本プロジェクトinくまもと実行委員会は、水俣市の小学5、6年生を対象にタツノオトシゴの新種ヒメタツの観察会を中心とした体験教室を開催しました。このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
細長い口と垂直な姿勢、ぐるりと巻いたしっぽが馬に似ているタツノオトシゴは、「seahorse」とも呼ばれる不思議な魚。メスがオスに卵を渡す際に2匹がハート型になることから「愛と幸運のシンボル」とも言われます。再生する水俣の海には、200匹~300匹のタツノオトシゴ・ヒメタツが生息、これだけの数が集中するエリアは珍しく、子ども達に希少なタツノオトシゴの生態を学ぶことで、海の環境を守ろうという意識を持ってもらうことを目的としています。
日程
2021年7月23日(金祝)、24日(土)
会場
熊本県水俣市湯の児 湯の児海水浴場 ホテル海と夕やけ
参加人数
初日20人、2日目23人
後援
水俣市、水俣市教育委員会
協力
水俣市漁業協同組合、熊本日日新聞社、尾崎たまき写真スタジオ、SEAHORSE、上智大学理工学部、みなまた観光物産協会、アグリライト研究所
水俣の美しい海を体感【ヒメタツを知って、水俣の海を体感して得たもの】
子ども達は、長年水俣の海で「ヒメタツ」の観察をしている森下誠さんや、汚染された水俣の海に仕切り網があった時代から撮影を続けている写真家の尾﨑たまきさんに、ヒメタツの特徴や産卵時期のエピソードを聞きました。ヒメタツが貴重な魚であることを学んだ上で海に出ると、磯遊びでウニを獲って食べたり、シュノーケリングでヒメタツが生息するすぐそばの海を観察しました。ヒメタツは、外敵から身を守るため藻場に隠れて生息しますが、その藻場の状況や役割については、アグリライト研究所の園山芳充さんが解説しました。子ども達にとって、珍しい魚を見て知っただけでなく、海の環境に思いを馳せ、自分の今後の行動を考える機会となりました。
水俣の海の素晴らしさについて発信【学びを新聞記事にしたり、オリジナルお菓子のパッケージデザインにチャレンジ】
子ども達は、イベント冒頭で「タツノオトシゴクラブ」を結成し、2日間で学んだ水俣の海やヒメタツにつ
いて最終的に新聞記事を作ることや、オリジナルのお菓子を作ってPRすること意識しながら学びを進めました。上智大学の川口眞理准教授のリモート講義では、新種ヒメタツの発見に至った経緯を学び、納得の表情を見せました。これまで耳なじみがあまりなかったヒメタツが、地元の海のシンボル的存在であると感じるようになりました。海外からも注目のスポットとなりつつある水俣の海を、ヒメタツを通じてさらに多くに知ってもらいたいという思いを込めてパッケージのデザインをしました。お菓子は9月以降の完成を目指し、九州新幹線の新水俣駅にある物産館などで販売予定です。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています。
参加人数:43人