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青森県大間町の小学5・6年生10人が、ベテラン漁師の船に乗り、マグロだけじゃない大間の海を学ぶ「津軽海峡 子ども漁場探検隊」に参加し、アゲアゲ隊員に任命されました!

海と大間の未来づくり実行委員会(青森県大間町)は、2021年9月5日(日)、「大間アゲ魚っ子キャンペーン」の取り組みで、「津軽海峡子ども漁場探検隊」を開催いたしました。

2021.09.14

海と大間の未来づくり実行委員会

海と大間の未来づくり実行委員会(青森県大間町)は、2021年9月5日(日)、「大間アゲ魚っ子キャンペーン」の取り組みで、「津軽海峡子ども漁場探検隊」を開催いたしました。本キャンペーンは、マグロに頼らざるを得ない漁業、子どもの魚離れ…待ったなしのこの2つの課題を解決するための、地域で獲れる魚を楽しく美味しく食べるムーブメントや文化づくりの取組みです。探検隊は、船で津軽海峡の漁場を巡りながら海の多様性や魚が獲れる場所と海の環境との関わりを学び、昼食では「アゲ魚っ子カツ」や昆布の煮物など、すべて大間で水揚げされたものを使った「海の恵みランチ」を楽しみました。隊員は、感じたこと、学んだことをもとに「魚っ子カルタ」を作成して探検隊の任務を完了し、これからも大間の海と未来を守っていく「アゲアゲ隊員」に任命されました。

この事業は、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
(※本プロジェクトでは、魚っ子を方言で「さがなっこ」と読みます)

名称
大間アゲ魚っ子キャンペーン「津軽海峡 子ども漁場探検隊」

日程
2021年9月5日(日)9:00~14:30

開催場所
大間漁業協同組合1階・水産物直販所(大間町大間下手道59-1)
※隣接する割石漁港より、第58海洋丸に乗り漁場へ

参加人数
小学5・6年生10人

協力団体
大間漁業協同組合、下北地域県民局地域農林水産部むつ水産事務所

大間の海を知り尽くした泉徳隆隊長のもとに、10人の隊員が入隊!

青森県大間町は、子どもたちにとっても、自慢の「マグロ一本釣り」の町です。津軽海峡は、寒流と暖流が入り混じり多種多様な魚介や海藻が水揚げされる豊かな海ですが、マグロが高値を付けるためマグロを狙う漁師が多く、その他の魚は価格も安く関心が薄くなりがちです。
子どもたちが、海で遊ぶ機会も少なくなり、また、学校給食のない大間では食育の機会が乏しいため、若い世代から魚離れが進んでいます。海への関心も薄れてきて、海の町でありながら子どもたちは「海の子」とは言えない状況です。
そこで、マグロだけにとどまらない津軽海峡の多様性を学ぶため、大間の小学5・6年生10人が、ベテラン漁師・泉徳隆隊長の「津軽海峡子ども漁場探検隊」に入隊。入隊式では、泉隊長から、大間の子どもたちに、もっともっと海に関心を持ってもらえるように案内します!」と歓迎の挨拶をいただきました。

出航!地形や潮の流れ、気候によって、集まる魚が違う海底を想像しながら探検!

隊員たちは、泉徳隆隊長の漁船・第58海洋丸で漁場に向かいました。この日は少し波が高かったので、アブラメやヒラメなどの漁場までは行かず、港に近い昆布やウニの採れる場所を見学。沖では、一面に同じように見える水面の海の底の地形には陸地のように山も谷もあることや、海水も、太平洋から流れ込む温かい暖流と日本海から流れ込む冷たい寒流がぶつかり合って水温も場所によって違うこと、肉眼でもはっきりわかる潮の流れの変わる場所を泉隊長から教えてもらいました。

「アゲ魚っ子カツ」がメインディッシュ。海の恵みを食べ尽くす!

昼食は、大間崎にある「魚喰いの大間んぞく」で「海の恵みランチ」をいただきました。メインディッシュは、アブラメのミンチを使ってシンプルなカツにした「大間アゲ魚っ子」。本キャンペーンで、マグロだけじゃない白身の魚にも光を当てようと開発しているメニューです。さらに、マグロの唐揚げ、串タコ、昆布の煮物、もずく酢と、大間で獲れる海の恵みをセットにして味わってもらいました。
「大間アゲ魚っ子」メニューである白身魚のメンチカツは、この日初めてお店で提供されたもので、子ども隊員達は「ふわっとしていて、おいしい」「コロッケみたいな食感」と美味しくいただきました。今後、地元の飲食店等でそれぞれが工夫した大間アゲ魚っ子メニューが登場する予定です。

昆布漁の2つの手法!「ホコ」と「マンケ」

昆布の漁には、2つの種類があります。槍のような「ホコ」を使って採る竹内勝雄さんと、錨のような「マンケ」を使って採る辻勇一さんの手法を見学しました。「マンケ」は、かつて大間の金物屋さんが初めて作った漁具。昆布のある10m~38mまでの深さの海底を這わせて、海藻をひっかけてそぎ取る手法。「ホコ」は、竹内さん手作りの漁具で、先端に湾曲させたV字型パイプを付けた約10mの槍。箱メガネで海中を覗きながら作業をするそうです。ひとりで船に乗り、昔から海の恵みをひとりで採れる分だけ採って暮らしてきたそうです。「かつては、海一面に昆布がぎっしり生えていて、船一杯にとったこともありましたが、温暖化のため近年は昆布がかなり減少し、つるあらめなどが増えています。」と、50年以上大間の海を見てきた漁師さんから、海の変化をお話していただきました。

3000年前の縄文時代から、魚を取って暮らしていた!

大間の丘の上にある、約3000年前の縄文晩期のものといわれるドウマンチャ貝塚跡を見学。当時は今より海水面が高く、貝塚では、中型の魚類(マダイ、メバル、スズキ、ブリ、アブラメ、マグロ、ネズミザメなど)・小型の魚類(マイワシ・カタクチイワシ)の骨、漁の道具などが見つかっています。貝塚はごみ捨て場ではなくて、自然の恵みに感謝を捧げ命を再生させる場だったのではと言われており、3000年前から、ここに祖先が住んでいたこと、当時も大間の海はとても豊かで、海の命を大切にしていたことを学びました。

学んだことから、思い思いに魚っ子カルタを制作

今日一日感じたこと、学んだことを短い文章にして魚っ子カルタを作りました。「(き)木のホコを使って昆布を採る」「(し)白い灯台と赤い灯台で左右確認」「(え)っ、こんなにおいしいアブラメカツ」など、印象に残ったことを思い思いに書きだし、1時間余りで50音すべての札が完成しました。その絵札を会場の様々な場所に置いて取り合う、ダイナミックなカルタ取り大会で盛り上がりました。

探検隊の任務を完了し、海の未来をつくるアゲアゲ隊員に任命!

最後に、この日1日、津軽海峡の多様性を学び、海の宝を守ろうという気持ちになった隊員一人ひとりに、「アゲアゲ隊員」のオリジナルバッチと任命証が渡されました。「アゲアゲ隊員」になった隊員は、「今まで知らなかった海のことをきけて良かった」「昆布や魚が、昔よりも少なくなっていることが分かった。これからも大間の海を守っていきたい」「来年も参加したい」と感想を話してくれました。これからも海を守り海の未来をつくるアゲアゲ隊員として活躍することを期待します!








イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています

 

参加人数:10人