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小学5・6年生対象イベント!タコの賢さから、海の変化に対応する方法を学べ!志津川湾(ベイ)レンジャー~海の賢者、タコに学び海の変化に適応せよ!」を開催しました!

一般社団法人海と日本PROJECT inみやぎは、8月3日(木)~4日(金)に子供たちが将来に渡って海と共生していく方法について考えるイベント、「志津川湾(ベイ)レンジャー~海の賢者、タコに学び海の変化に適応せよ!」を開催いたしました。

2023.08.24

一般社団法人海と日本PROJECT inみやぎは、8月3日(木)~4日(金)に南三陸町志津川の名物、タコについてその賢さから海の変化にどのように対応していけばいいのかを学び、子供たちが将来に渡って海と共生していく方法について考えるイベント、「志津川湾(ベイ)レンジャー~海の賢者、タコに学び海の変化に適応せよ!」を開催いたしました。

このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

開催概要
志津川のタコの美味しさの秘密は、三陸沖で暖流と寒流がぶつかることによって生じる「潮目」。この「潮目」があることで三陸沖はプランクトンが豊富となり、エサとなる甲殻類などが多くなることから全国に誇る美味しさのタコが成長します。更に、この海域は南方系の海藻「アラメ」と北方系の海藻「マコンブ」が同じ海域でみられるという、日本で唯一の場所であり、タコにとって海藻は成長に欠かせない海のゆりかごであり栄養です。
しかし、今このバランスが崩れようとしています。これまで拮抗していたアラメと真昆布の陣地争いが、宮城の海、ひいては日本の海が直面する海洋変動の兆しであるという現実を子供達に実地で学んでもらい、志津川湾の環境を保全していく事が日本の海の問題の解決につながるのだと、身近な海から大きく視点を広げてもらいます。
日程
8月3日(木)、4日(金)
開催場所
宮城県南三陸町
参加人数
小学5年生、6年生22人
後援
南三陸町

何故タコについて学ぶのか?

志津川湾を擁する宮城県南三陸町は、金華山国定公園のリアス式海岸のほぼ中央に位置し、基幹産業を漁業としている漁師町です。「西の明石、東の志津川」と呼ばれるほどタコの水揚げが盛んで、町のキャラクター「オクトパス君」は「置くとパス」という語呂合わせで、受験生にも人気となっています。こんなにも南三陸ではタコが名物になっているのは、この南三陸沖は、食用にされるタコの代表格「ミズダコ」と「マダコ」では旬の時期が違いますが日本で唯一、両方獲れる海域のため、旬のタコを味わえる期間が一番長いのが、志津川のタコなのです。

志津川湾を知ろう

まずは南三陸・志津川の海の全体像とその特徴について学ぶため、子供達は坂本海岸で磯観察を行いました。海岸にそって並ぶ岩が大きな海洋捕食者に対して自然の障壁になっているこの磯は、藻類や小さな水生生物にとって理想的な住み家です。多種の二枚貝や巻貝、ウミウシ、ハゼ、ウニなどを見つけ、実際に手に取って観察しました。子供達は、初めて見たり、手に取ったりする海の生物を前に、大興奮の様子でした。

サンオーレそではまではシュノーケリングで海中の様子を観察しました。南三陸の海は北の海藻であるマコンブと南の海藻であるアラメが共存しています。その寒流と暖流がぶつかるところで二種類の海藻がせめぎあっている現場を観察し、海が変化している様子を自分の目でじっくりと確認しました。最初は、「海が怖い。」という子供達もいましたが、インストラクターの先生のフォローで全員が泳いでいる魚や、なまこ、貝など海中にいる生物の様子を観察していました。

また、タコの漁師さんに話を伺い、志津川で獲れたミズダコとも触れ合いました。子供達からは「こんなにタコが大きいとは思わなかった。」「タコはとても頭がいいので、人間も知恵比べをして罠を複雑にしないと逃げられてしまう、という事に驚いた。」などの感想がありました。また漁師さんに「ミズダコとマダコの住んでいる場所の違いは?」「これまで漁港で獲れたタコで一番大きいタコはどれくらいの大きさ?」などの質問が出ていました。

株式会社ケーエスフーズさんのウニの畜養工場を見学し、持続可能な海洋資源の確保をしていくために、海藻を食い荒らし磯焼けの原因となっているウニを食用に転換する工夫とその意義を学びました。

「サイズが不揃い」「漁獲量が少ない」などの理由で、市場に出回らずに利用されない魚、未利用魚を使った「もったいなくしない志津川スープ」を地元の料理人・佐藤シェフと一緒に作りました。海の変化と共に資源の減少は海の大きな問題になってきています。その解決策の一つとして注目されている未利用魚を使って、美味しい「志津川スープ」を作り、それを地元の名物として広めることによって、海の資源を守り、将来に渡って海と共存していくことの重要性を学びました。

「海を想う力」を身につけた子どもたち

志津川湾の賢者とも言えるタコを見習って、海の変化に適応しこの豊かな海を将来に渡って受け継いでいく方法を考えた子どもたち、参加した小学5年生、6年生22人はこのプログラムを終えて「志津川湾(ベイ)レンジャー」として、どうすれば南三陸の海、宮城の海、日本の海を守っていくことが出来るのかを、今後も継続的に考えてゆく「海を想う力」を身につけて二日間のキャンプを終えました。

志津川湾(ベイ)レンジャーの「俳句」がパッケージに!

今回ツアーリーダーとして、子供たちを引率して頂いた伊達武将隊の松尾芭蕉さんの指導の下、二日間の学びをまとめて、海の現状を目の当たりにして感じた事や、今後レンジャーとして海を守っていく決意などを五七五で表現してもらいました。ケーエスフーズさんにご協力いただき、三陸の海を詠んだ子供たちの俳句をパッケージに入れ、同じくツアーで学んだ南三陸高校の生徒にデザインしてもらいます。

後日、ミネストローネスープなどのパッケージとして使用し、商品として販売する予定となっています。

参加した子ども・保護者からの声

・新しいお友達が出来た。シュノーケリングとかなかなか体験できないことが出来たのが良かった。

・「もったいなくしないスープ」は魚の要らない部分を使ってすこしでも出汁を取ろうと生かせているところがすごかった。私の家では普段捨てている部分でこんなにおいしいスープに返信するなんて、家でもやってみようと思った。

・未利用魚の存在を初めて知った。環境問題が海に大きく影響を与えていることを知った。

・子供が家に帰ってくると、トビウオやタコの話、未利用魚の話、松尾芭蕉さんの話など一泊二日でこんなに体験するの?と思う位たくさんの話をしてくれました。

・様々なアクティビティーの準備、子供達への手厚いフォロー、帽子などのグッズや飲み物などの準備、清潔な宿泊施設などTwitterからのたくさんの画像と、子供の話から安心してお任せできるイベントでした。

 

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています

参加人数:22人