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福島のトラフグを学んで!食べて!魅力発信! ”ぎょぎょっと発見!「常磐もの」カツオ守り隊!トラフグ広め隊!”後編を開催しました!

一般社団法人 ふくしま海と緑のプロジェクトは、小学5・6年生23名を対象に、10月8日と15日に”ぎょぎょっと発見!「常磐もの」カツオ守り隊!トラフグ広め隊!”の後編のイベントを開催いたしました。

2023.10.27

一般社団法人 ふくしま海と緑のプロジェクトは、「漁獲量」が増加傾向にある「トラフグ」や、減少傾向にある「カツオ」に関して、トラフグの聖地・山口県との交流や調理体験などを通して理解を深めてもらうため、小学5・6年生23名を対象に、10月8日と15日に”ぎょぎょっと発見!「常磐もの」カツオ守り隊!トラフグ広め隊!”の後編のイベントを開催いたしました。(※1日目は7月25日にいわき市で開催。)

このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

開催概要
福島県沖の海は、南からの<黒潮>と北からの<親潮>がぶつかりあう好漁場で「潮目の海」と呼ばれます。四季を通して、約200種類にもおよぶ豊富な魚介類が水揚げされ、福島沖で水揚げされた魚介類は「常磐もの」と呼ばれ、ブランド魚として知られています。 近年は、海水温上昇(平均水温1℃以上)による海自体の変化により、漁獲量に変化が生じている課題があり、今回のイベントでは、その「漁獲量」にスポットを当て、減少の「カツオ」、増加の「トラフグ」を中心に、福島県の海がどのような変化をしているのかを学ぶ事と、同時に、「海」と「味」を実体験することで「常磐もの」へ関心を深め、広める機会としました。
日程
【2日目】10月8日(日) 【3日目】10月15日(日)
※1日目は7月25日にいわき市で開催
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001810.000077920.html
開催場所
 福島県相馬市・いわき市
参加人数
23名(2日目:21名 / 3日目:20名)
協力団体
松川浦ガイドの会、原釜幼稚園、福島県水産資源研究所、相馬双葉漁業組合、割烹やました、相馬観光協会、福島県立小名浜海星高等学校、株式会社マルト、一般社団法人 海と日本プロジェクトinやまぐち

2日目‐1 福島の海を実際に体験!磯遊びとライフセービング!

イベント1日目から2か月以上経ち、季節も秋に変わりつつある頃、子供たち21名が相馬市に再び集まりました。イベント2日目の最初のプログラムでは、原釜小浜海水浴場でカニ釣りやライフセービングの授業を通して、福島の海を体感してもらいました。

カニ釣りでは、カニがたくさん潜んでいる通称「カニマンション」を探すため、岩の隙間に先端にイカをつけた針金を下ろしカニの捜索を行いました。あっという間に隙間からたくさんのカニたちが顔を出し、食いつき始めました。カニ釣りは初めてという子もいましたが、全員釣ることができ満足げな様子でした。

ライフセービングの授業では、ライフセーバーの先生から「おぼれた時の対処法」や「おぼれた人を見かけたときの対処法」を学習しました。命の守り方・助け方というテーマに子供たちも真剣に取り組みました。

2日目-2 魚にとっての1℃の違いって?

次に、地球温暖化に伴う海水温上昇で、海水温が1℃変わると魚にとっての環境は人間でいうとどのくらい変わるのかを体験してもらいました。この日の海水は約20℃。海のそばにもう一つ約10℃のプールを用意し、子供たちには足だけ入ってもらいました。実は「魚にとっての1℃の違い=人間にとっての10℃の違い」と言われています。子供たちは海水温の変化に対する魚の気持ちを身をもって実感できた様子でした。

2日目-3 資源量をより正確に把握!「CPUE」とは?

海辺での体験を終えた子供たちは、相馬市・千客万来館へ移動しました。ここで子供たちは、夏休みの間に考えてきてもらった福島県の魚種の漁獲量の増減とその理由をまとめて発表しました。発表を聞いた福島県水産資源研究所の神山さんからフィードバックをもらい、学びをより深めました。

神山さんからは、正確な資源量把握への考え方「CPUE」を教わりました。CPUEとは、「単位努力量当たりの漁獲量」のことで、漁獲量が多い、少ないといっても、船の隻数や漁具の数などによっても変わってくるため、それだけでは資源の数を正確に測れないことから、単位をそろえて資源量を正確に把握するための指標として水産資源学の分野で用いられています。説明だけだとハイレベルな内容でしたが、クイズ形式などでわかりやすく説明していただき、子供たちも理解し、資源量を調べる新たな考え方に興味津々で話を聞きました。

2日目-4 相馬の新たな資源・トラフグを学んで食べる!

次に、このイベントの名前にもある魚種「トラフグ」について学びました。まずは水産資源研究所・神山さんと相馬の漁師で福とら(福島のトラフグのブランド)の推進活動を行っている石橋さんからトラフグが増加した原因や、研究方法、漁のやり方を学びました。場所を調理室へ移すと、そこには皮をはいで「身欠き」の状態のトラフグの姿が。実際に相馬でトラフグ料理を販売している割烹やました・鈴木さんからトラフグをさばくことの難しさや、相馬には調理免許所有者が少ない現状を学びました。皮にあるトゲなどを実際に触ってトラフグの生態についてを学び、山口県には自分たちと同じ小学6年生で免許を取った人がいるという話にも子供たちは衝撃を受けていました。

トラフグについてひと通り学習したところで、お待ちかねのトラフグを食べる時間です。大きいお皿に菊盛で並べられたお刺身に子供たちは大興奮!あっという間に完食しました。トラフグの美味しさを知ることで、この資源をこれからもずっと守っていこう、という意識が芽生えた子供たちでした。

2日目-5 山口の”フクワク調査隊”とのコラボが実現!トラフグ交流会

福島県のトラフグの現状をひと通り学び、ここで(一社)海と日本プロジェクトinやまぐちの”フクワク調査隊”イベントに参加した子供たちとオンライン交流会を行いました。交流会では、山口県民にとってのトラフグの考え方や、現状を学ぶとともに、福島県のトラフグの現状を発表しました。袋セリなど、トラフグを新鮮に扱う資源管理方法を学び、今後、福島のトラフグが目指すべき環境について学びました。トラフグについてたっぷり学んだところでイベント2日目は幕を閉じました。

3日目-1 イベント最終日、学んだことをデザインに!

1週間が経過し、子供たちは、1日目にも訪れた福島県いわき市の小名浜海星高校に再び戻ってきました。長いようで短かったイベントもいよいよ最終日です。これまでの2日間を振り返り、福島の海を未来につなぐために、イベントを通して学んだこと・伝えたいことを1枚のポスターにまとめていきました。できあがったら、どうしてこのデザインを作成したのか、自分の思いを小名浜海星高校の生徒たちに向けて発表し、デザインに込められた思いに高校生たちも感銘を受けた様子でした。

3日目-2 ひとりひとりのデザインに込められた思いを発表!

デザインが完成したところで、これまでの集大成として最後のプログラム・デザインの発表会が始まりました。カツオのデザインはいわき市のスーパー・マルトと小名浜海星高校の先生に向けて、トラフグのデザインは相馬市の観光協会と2日目の講師を務めた割烹やました、松川浦ガイドの方々へ向けて、それぞれ発表を行いました。子供たちの発表にマルトの三浦さんからは「私にはできない若いアイデアに感銘を受けました」とコメントをいただくことができました。

なお、子供たちのデザインはカツオはスーパー「マルト」が小名浜海星高校と共同開発した「カツオの肉巻き」のパッケージに、トラフグは、相馬市内の企業・団体を中心に配布するテープとマスキングテープのデザインとして、子供たちのメッセージをたくさんの人に伝えていきます。

3日間を通してすっかり友達になれた子供たち同士は「また会おうね!」と名残惜しくも別れを告げ、家路につきました。

参加した子供・保護者からの声

(参加者)
・トラフグ講義が面白かった。CPUEについて、初めて知る単語だったけど学んでみたら、6年生の私でも、理解出来る事だった。
・カニ釣りがたのしかった。お腹の模様でオスとメスの区別を知ることができた。
・今の海の状態を知りました。カツオは、取れなくなってきた事がわかりました。ポスターがお店にならぶのが楽しみです。

(保護者)
・乗船体験、フグを食べる体験は、普段では、出来ない事だと思います。魚の調理は大人がやる機会も少なく、やらせてみようとはなかなかならなりません。専門知識を持つ方々が楽しみながら、体験しながら教えてくれたことは大変に貴重だと思います。海や魚について考えたり親子で話したりする機会は今まで特に無かったので、とても勉強になりました。

 

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています

参加人数:23人