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小学生が、楽園と呼ばれる徳島県南の海を調査する「とくしまの海の楽園を未来に~次の千年へ~」を開催

海と日本PROJECTinとくしま実行委員会は、徳島県海部郡牟岐町で8月24日(水)~25日(木)に、徳島県の小学5・6年生13人が、徳島県南の海の環境を体験学習する「とくしまの海の楽園を未来に~次の千年へ~」を開催しました。

2022.09.27

海と日本PROJECTinとくしま実行委員会は、徳島県海部郡牟岐町で8月24日(水)~25日(木)に、徳島県の小学5・6年生13人が、徳島県南の海の環境を体験学習する「とくしまの海の楽園を未来に~次の千年へ~」を開催しました。

徳島県南部は、太平洋に面し温暖な気候で熱帯の地域で見られる魚類も多く生息しています。特に牟岐大島の周辺は今日まで良い環境を保ってきました。推定千年以上前から成長し続けている世界最大級の巨大なコブハマサンゴ通称「千年サンゴ」も生息しています。しかし近年よく耳にする「海の環境変化」はこの海も例外ではありません。水温や水質の変化等の影響により魚の食料や住処となる海藻類やサンゴを捕食するオニヒトデの大量発生など生態系への影響が心配されています。この様な徳島の南の海を子供たちが体験学習し、徳島の海とそこで起こっている海洋問題を広く周知します。

このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

開催概要
徳島の子ども達が、海の恵み・豊かさそして徳島の海に起こっている変化を学ぶことを目的としてオリジナルイベント「とくしまの海の楽園を未来に~次の千年へ~」を開催。徳島県南地域で海水温の上昇などによる徳島県南地域の海環境の変化を体感し学ぶ
日程
2022年8月24日(水)~8月25日(木)
開催場所
徳島県海部郡牟岐町
参加人数
小学5・6年生13人
協力団体
徳島県、牟岐町、牟岐町漁業組合、海洋自然博物館マリンジャム、丸菱、ダイビングスクール海底少年、イーケーネクスト合同会社、ブルーホライゾン、徳島県立牟岐少年自然の家、徳南交通、徳島県ナースセンター、LMP design、mouve

徳島の多様な海を学ぶ

温暖で豊かな海環境で楽園とも呼ばれる徳島の南の海について学び考え発信する「とくしまの海の楽園を未来に~次の千年へ~」がスタート!参加の子供たちが、徳島県南、牟岐町にある牟岐少年自然の家に集結しました!まず体験学習の最初に学習の礎となる徳島県の豊かな海環境を学びました。徳島県は北と南の海では環境が大きく異なり生息する海洋生物などが大きく違うなど身近な徳島の海で知らないことが多いことに驚いていました。徳島の海の話の後、今回学ぶ熱帯の海洋生物やサンゴも多くみられる温暖な県南の海の海中4K映像も鑑賞しました。この映像はこの日の為だけに撮影されたもので、県南の海を泳ぐ豊富な海洋生物や世界最大級の千年サンゴの姿に歓声が上がっていました。「キレイ!沖縄の海みたい」との声もありました。一方、サンゴ食のオニヒトデや白化したサンゴなど残念な海環境の様子も映し出され子供たちは真剣なまなざしで見ていました。

イマ、県南の海で起っているコト

次に、船で県南の海を調査体験。
温暖な海環境で”楽園”と呼ばれている県南の海。しかし近年、海水温上昇などの影響で海環境の変化が起きています。荒天となり船上で立っての調査は中止となりましたが、船上から無人島牟岐大島周辺の藻場等の観察を行いました。また地元の漁師さんから海水温の上昇でカレイやヒラメなどの漁獲が減りアイゴなどの南方の魚が獲れるようになったなど、環境の変化で起こる表面からはわからない話を熱心に聞いていました。

県南の海の中をみてみよう

2日目は子ども達の願いが届き天候は晴れ、子ども達がシュノーケリングで徳島県南の海に入りました。海中は、海藻やサンゴそしてその周りに生息する生物など海の楽園。美しいスズメダイなどを見つけた子どもたちの歓声もあがっていました。しかし一方、海水温の変化などで食害生物などの影響を受けた場所もあり海藻などもなく生物も寄り付かず大きな環境変化も観察しました。

徳島の海の環境を良くするために

県南の海の環境を見た後、海洋自然博物館で徳島の海の環境についての授業が行われました。海の環境変化につながっている海水温の上昇は私たちの生活が原因の1つであることが分かりやすく説明され、子ども達は質問をしながら熱心に聞いていました。失われた自然は簡単には戻りませんが、地元で行われているサンゴの移植活動など県南の海の環境再生の取り組みなども紹介されました。

豊かな徳島の海を未来へつなげるために

次に、海の環境再生へ向けた取り組みの1つであるサンゴの移植を体験しました。子ども達が移植作業を行なったサンゴは数cmの小さなサンゴ。サンゴは個体により差はあるが年に数cmしか成長しません。この小さなサンゴを土台となる岩に定着させる移植作業。子ども達は小さなサンゴを持ち真剣に作業をしていました。自分たちが定着させたサンゴを見る表情は誇らしげでした。

学習のまとめ

様々な体験や学習を通して、徳島の県南の海の環境について学んだ子供たち。まとめとなる発表会では、県南の海の問題に対して自分たちが何ができるのかを考え「物を大切にする」「海を汚さないように日頃から気を付ける」など様々な意見が出ました。そして子ども達の意見を提言としてまとめ、この学んできた県南の海のことをより多くの人たちに伝えるため発売されるオリジナル商品のパッケージなどの制作も行いました。
今回の体験や学習で、楽園と呼ばれる県南の海も調べていると様々な問題があることなど多くの事を学んだ2日間となりました。

参加者の声

・すんでいる町と海がつながっていることがわかった。明日からうみのことをかんがえて毎日生活する。
・今、海におきていることや徳島県の海にいる生き物などいろいろなことを知れてよかったです。
・きれいな海も温度があがると魚やさんごにとって住みにくいところになることがわかった。
・海の自然を大事にしたいと思った。

 

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています

参加人数:13人