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【海と日本プロジェクト×しまうみ探検隊in久米島】つくる漁業で食卓の未来をつくる!持続可能な漁業としての養殖を学ぶを開催しました!

一般社団法人 海と日本PROJECTin沖縄県は、5月27日(土)・28日(日)・6月10日(土)、「しまうみ探検隊in久米島」を開催いたしました。沖縄本島と、久米島の小学5・6年生19名が参加しました。

2023.06.20

一般社団法人 海と日本PROJECTin沖縄県は、5月27日(土)・28日(日)・6月10日(土)、「しまうみ探検隊in久米島」を開催いたしました。「久米島」を舞台に「つくる漁業で食卓の未来を作る!持続可能な漁業としての養殖を学ぶ」と題し、海洋教育・海洋環境学の専門家、陸上養殖の最前線の講師陣による体験学習プログラムとして企画され、沖縄本島と、久米島の小学5・6年生19名が参加しました。

このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

イベント概要                                   

開催日時

5月27日(土)~5月28日(日)久米島 1泊2日「体験学習」
6月10日(土) 沖縄本島-久米島 オンライン「まとめ学習」

プログラム

5月27日(土)

①生産量日本一のクルマエビ養殖を学ぼう!(講師:久米島漁業協同組合 糸数 靖)
②クルマエビはどんな生き物?(講師:沖縄県立芸術大学 藤田 喜久)
③浜辺の生き物を観察してみよう!クルマエビの体の構造を再現してみよう!
④夜の海でプランクトンをさがそう!(講師:しかたに自然案内 鹿谷 麻夕 ※③・④)

5月28日(日)

⑤クルマエビを調理しよう!(講師:サイプレスリゾート久米島 戸嶋 晃太)
⑥海ぶどう養殖場に潜入! (講師:久米島海洋深層水開発 仲道 司)
⑦カキ養殖場の挑戦 (講師:GO FARM 大澤 克磨)
⑧養殖を支える海洋深層水 (講師:沖縄海洋深層水研究所 岡村 盡)

6月10日(土)

持続可能な漁業の未来を考えよう、伝えよう(講師:しかたに 自然案内 鹿谷 麻夕)

参加人数

小学5・6年生 計19名(沖縄本島:17名/久米島:2名)

企画・運営

一般社団法人 海と日本PROJECTin沖縄県

協力

しかたに自然案内、久米島の海を守る会、久米島漁業協同組合、サイプレスリゾート久米島、久米島海洋深層水開発、GO FARM、沖縄海洋深層水研究所

 

生産量日本一のクルマエビ養殖を学ぼう!

はじめに到着したのは、久米島漁業協同組合「車海老養殖場」。車海老養殖について学びました。

久米島の車海老養殖は、沖縄県の本土復帰事業の一環として始まり、海洋深層水を活用した種苗生産や、ウイルスフリーの陸上養殖に成功するなど、今日の高品質で安定供給が可能な久米島産車海老ブランドに発展しました。車海老の収穫体験では、隊員による養殖池に設置されたカゴの引きあげや、選別場で車海老のサイズの選別を体験しました。養殖場の職人達による丹精込められた車海老がどうやって育てられているかを知り、自ら収穫することで、食への興味関心や、生産者への感謝の気持ちが芽生え、「車海老養殖場で働いてみたい!」「台風がきたら車海老達はどうするの?」など、隊員たちからは多くの質問や感想が挙げられました。

※「生産量日本一」 農林水産省
https://www.jfa.maff.go.jp/j/bousai/hamaplan/okinawa_area/attach/pdf/211004-5.pdf

クルマエビはどんな生き物?

午後からは「イーフ情報プラザ」へ移動して、車海老の生態やプランクトンについて学びました。

車海老養殖場で収穫体験した車海老は、十脚目(じっきゃくもく)、クルマエビ科に分類されます。

車海老の一生は、放卵後に卵から孵化し、ノープリウス期(30~40時間程)、ゾエア期(5~7日間程)、ミシス期(3~6日程)、ポストラーバ期(20~45日程)のプランクトン生活を経て稚エビに変態し成長する生態で、昼間は砂に潜り夜に活動する夜行性の生き物です。

また、海の流れに漂う生き物は「プランクトン」と呼び、海の流れに逆らって泳ぐことができる生き物は「ネクトン」、海底に住む生き物が「ベントス」に分類されることを教わりました。隊員からは「プランクトンは何種類いるの?」「甲殻類の専門家にはどうやったらなれるの?」など、プランクトンの神秘的な研究に興味津々な様子でした。

浜辺の生き物を観察してみよう!クルマエビの体の構造を再現してみよう!

車海老の生態とプランクトンについて学んだ後は、浜辺の生き物観察と車海老の体の構造をペーパークラフト制作。ペーパークラフト制作では、車海老の頭や、手や足など体のパーツをハサミで切ったり貼り付けたりして体の構造を立体的に学びました。ペーパークラフト制作の後は、イーフビーチで浅瀬に生息する生き物観察へ。砂浜や、岩場にある潮だまりで子供たちは顔を近づけて生き物を探し、発見するたびに「先生これは何?」と隊員から声が上がります。サンゴ礁の浅瀬に住む様々な生き物の特徴を教わりながら、サンゴ礁が育む豊かな生態系を実感しました。

夜の海でプランクトンをさがそう!

陽が沈み夜になったら、イーフビーチへ移動。

水中ライトを海の中に沈め、水中ライトの光が水平線に伸びるようにそっとしておくと、海の小さな生物やプランクトンが光に集まる習性があります。その習性を利用してプランクトンを網で採集していきます。

採取したプランクトンをバケツに入れて会議室へ移動し、顕微鏡でプランクトンを観察してみると、卵や幼生の間はプランクトンで、漂いながら成長しやがてベントスとなる一時プランクトンの「カニ」や「エビ」を発見できたり、一生を漂いながら生活している終生プランクトンの仲間など、泳ぎ回るプランクトンの姿を観察でき、隊員からは「先生、このプランクトンは何?」「ぐるぐる泳いでる!」「これ絶対カニだ!」など、実際に泳ぎ回るプランクトンを観察できたことで気持ちが高揚した様子でした。

クルマエビを調理しよう!

2日目はサイプレスリゾート久米島へ移動して、車海老の調理実習体験。初日の車海老養殖場で、自分達の手でカゴの引き上げして選別した車海老を調理して、「車海老の塩焼き」「車海老しゃぶしゃぶ」を皆でいただきました。「いただきます」という言葉に、食材や生産者、調理する人の思いを大切にして命をいただくという感謝の意味が込められていることを学びました。隊員からは、「色が綺麗な赤になってる!」「身がプリプリしていて美味しい!」「もっと食べたい!」など、視覚・嗅覚・味覚で車海老料理を味わっている様子でした。また、食事の後は「“食べる” に注目! エビカニクイズゲーム」が開催され、ゲームを通して「エビ・カニ・ヤドカリ」が何を食べているのか、また、食用にできる種類を学びました。

海ぶどう養殖場に潜入!

久米島海洋深層水開発の海ぶどう養殖場に移動!「海ぶどう」の収穫体験と特徴を学びました。

「海ぶどう」は、自然には亜熱帯地方の沿岸の比較的浅い砂底地に生えていて、長さ10〜20cm程度に成長する海藻です。「海ぶどう」の特徴は、茎を海底に伸ばし更にその茎から海面に向かって茎を伸ばし、この海面に向かって垂直に伸びる茎にプチプチの房を付けるのが特徴です。収穫体験では「ブドウ」の様な茎の部分の収穫を行いました。

久米島海洋深層水開発で育てている海ぶどうは、海洋深層水の特徴であるウイルス量が少なく、水温が低くて温度調整がしやすいという特徴を活かして安定供給と品質管理をして育てていることを教わりました。収穫体験後に海ぶどうを実食した隊員は、「プチプチした食感で美味しい!」「癖になる食感!」など、笑顔で感想を教えてくれました。

カキ養殖の挑戦

GO FARMのカキ養殖場に移動!プランクトンの幼生観察とカキ剥き体験を行いました。

「カキ」は「海のミルク」ともいわれる乳白色の身が特徴の二枚貝です。カキは生で食べると「あたる」可能性があり注意して食べるということが一般的ですが、カキに「あたる」理由は、海水に含まれるプランクトンを食べて成長する過程で、海水に含まれるウイルスが体に残ってしまい、その身を人が食べると食中毒を起こしてしまうことが原因です。GO FARMのカキ養殖場では、海洋深層水のウイルスが少なく、低水温という特徴を活用してカキ養殖を行い、ウイルスフリーの「あたらないカキ」の養殖に挑戦しています。

また、施設内で受精に成功したカキの幼生の泳ぐ様子を顕微鏡で観察し、カキが育つ過程を学びました。

カキ剥き体験では殻の上手な剥き方を教わり、カキの実食も行いました。実食した隊員からは「カキの出汁が美味しい!」「先生!このカキスープのレシピを教えて!」など笑顔で語ってくれました。

養殖を支える海洋深層水

海洋深層水研究所へ移動!海洋深層水の特徴と、活用方法を教わりました。

海洋深層水とは深海からくみ上げられる海水のことで、栄養が豊富でウイルス量が少なく、水温が低いということが特徴です。海洋深層水研究所では、久米島沖、水深612メートルより海水をくみ上げて久米島島内の養殖場や様々な研究開発に活用しているそうです。プログラムでは海洋深層水から作られた「水」の硬度の飲み比べゲームや、海水の温度差を利用した発電実験を学びました。飲み比べゲームに参加した隊員は、「この水は飲みにくい!」「この水は絶対に硬度が低いよね!?」など、ミネラルが豊富な水と、硬度の低い水の味の特徴を味覚で体験した様子でした。

持続可能な漁業の未来を考えよう、伝えよう

3日目は沖縄本島組と久米島組をオンラインで繋いでのまとめ学習。2日間で学んできた持続可能な漁業の未来について皆で考えます。これまで学んだことを振り返りながらキーワードを書き出して皆で「琉歌」を作成します。それぞれのプログラムで体験したこと、感じたことから、周りに伝えたいメッセージを、琉歌(8・8・8・6)のリズムで言葉を考えます。前半の8・8で風景や出来事を、後半の8・6で心や気持ちや希望を表現します。各班に分かれて意見を交わしながら、合計7種の琉歌が生まれました。琉歌で表現したメッセージと隊員が描いた魚のイラストをモノレール車両内ポスターに反映します。

全行程を終えた隊員たちは、「海の生き物の研究者を目指したい!」「久米島にまた行きたい!楽しかった!」とまだまだ元気が残っている様子でした。

参加した子ども・保護者からの声

・「将来は漁師か、車海老養殖場で働きたいと思った」小6男子

・「最初は車海老を触るのが怖かったけど、頑張って触れるようになって嬉しかった」小5女子

・「久米島に行けたことと、友達ができて嬉しかった、また行きたいです」小6女子

・「顕微鏡でプランクトンを観察ができて嬉しかった」小6男子

・「子供が初めて自分から参加したいと言ってきたイベントで、参加できて嬉しかった」保護者

・「このイベントに参加して、子供の成長が見られて、とても感謝しています。」保護者

・「子供たちから多くの質問や感想の発表があり意義を感じた」講師

 

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています

参加人数:19人