未利用海藻・青のりを通じて小学生が海の未来を考える1日講座「子ども海そうアカデミー 北海道産アオノリでノリノリ!の巻~海と日本プロジェクト〜」を開催しました。
一般社団法人 Blue Commons Japanは、2022年5月21日に、子どもたちが海について学び、海の未来を考えることを目的に、「子ども海そうアカデミー 北海道産アオノリでノリノリ!の巻〜海と日本プロジェクト〜」を開催いたしました。
2022.06.24
一般社団法人 Blue Commons Japanは、2022年5月21日に、子どもたちが海について学び、海の未来を考えることを目的に、「子ども海そうアカデミー 北海道産アオノリでノリノリ!の巻〜海と日本プロジェクト〜」を開催いたしました。イベントでは、専門家による講義や板海苔作り体験、海藻が自生する海岸の見学、ミニポスター制作などを行いました。このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
子ども海そうアカデミー 北海道産アオノリでノリノリ!の巻〜海と日本プロジェクト〜
開催概要
地元特産品である海藻を通じて、1日講座で子どもたちに海の学びを提供。
日程
2022年5月21日(土)
開催場所
函館市漁村センター
参加人数
15人
協力団体
海藻活用研究会
専門家による海藻の講義
暖流と寒流が交わる函館近海は、栄養が豊富なため多くの種類の海藻が育ちます。中でも、昆布は生産量日本一を誇ります。本講座ではまず、北海道立工業技術センター長の安井肇氏(動画)と、海藻活用研究会の布村重樹氏が、海藻の種類、役割、活用法などについて講義。日本人が古来から海藻を食材や衣服、建築などに用いてきたこと、さらに近年では、薬や化粧品にも活用していることを紹介しました。次に、Blue Commons Japanの阪口あき子から、未利用海藻である「北海道産天然青のり」について説明。「もともと青のりを特産品としていた九州や四国では、海水温上昇等により不作が続いています。一方で、北海道の海岸には青のりが自生しているにも関わらず活用されていません。今後、北海道の青のりが活用されれば、300億円の経済効果を生み出し、かつて未利用海藻だったガゴメコンブのように、函館エリアの新たな特産品になる可能性があります」と話しました。
海藻を五感で学ぶ板海苔作り・ランチタイム
講義の後、参加者は青のりを使って板海苔作りに挑戦しました。生の青のりを水で洗い、細かく刻み、枠に流し込みます。枠をゆっくり外して、海苔がきれいな四角形になったら出来上がり。子どもたちは、青のりの鮮やかな色や香り、手触りに興味津々の様子でした。
板海苔作りの次は、函館国際ホテルの木村史能総料理長がこの日のために監修した、海藻をふんだんに使った特製ランチボックスでランチタイム。はじめに、木村総料理長からの動画メッセージで、函館近海の海藻の魅力や、ランチボックスで使われている海藻についての説明を聞きました。ガゴメコンブの粘り、アカモクの歯ごたえ、青のりの磯の風味など、それぞれの海藻を活かした料理を楽しみました。
海岸一面に広がる海藻の森
昼食後は、たくさんの海藻が自生する会場近くの志海苔海岸へ見学に出かけました。青のりやワカメ、ヒジキ、コンブなど色とりどりの海藻や海の生き物を見たり触ったりして、豊かな地元の海を体感しました。
※この場所は普段は立ち入り禁止区域で、本講座は函館漁協宇賀支所より特別な許可を得て開催しました。
学んだことをふりかえり、ミニポスター作り
午後からは、午前中に学んだことや、体験したことをふまえ、会場で青のりや海について発信するミニポスター作りに取り組みました。函館で活動するグラフィックデザイナーの岡田暁氏を講師に迎え、キャッチコピーを作り、そのコピーを「絵」で表現する作業について学びました。参加した児童は、午前中の講義で学んだことをふりかえりながら、マーカーや色鉛筆を使って、カラフルなポスター作りに没頭。最後に、一人ずつ完成したポスターを紹介し、伝えたかったメッセージや工夫したポイントについて発表しました。
参加した児童からの声
参加した子どもたちからは
・海藻について、色々知ることができた
・板海苔作りが楽しかった
・もっとたくさんの海藻について知りたい
・海に行っていろんな海藻を触ることができた
・家に帰ったら家族に伝えたいといった感想が寄せられました。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:15人