中学生9名の3D×海洋研究!「海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト」二期生 研究発表会を開催しました
一般社団法人日本3D教育協会は、2023年3月29日、東京ポートシティ竹芝にて、最新の3D技術を活用した海洋生物の研究を通じて、物事を深く追求できる人材を育成する「海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト」の二期生 研究発表会を開催しました。
2023.03.31
一般社団法人日本3D教育協会は、2023年3月29日、東京ポートシティ竹芝にて、最新の3D技術を活用した海洋生物の研究を通じて、物事を深く追求できる人材を育成する「海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト」の二期生 研究発表会を開催しました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる日本財団「海と日本プロジェクト」の一環で開催したものです。
開催概要 | 「海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト」の二期生 研究発表会 |
日程 | 2023年3月29(水)13:00〜16:00 |
場所 | 東京ポートシティ竹芝 |
参加者 | 生徒:中学生研究員9名 講師:プロデューサー 3D主任講師 吉本大輝 東京海洋大学海洋環境科学部門助教 中村 玄 東京海洋大学海洋環境科学部門准教授 石井 晴人 宮崎大学農学部 海洋生物環境学科准教授 村瀬 敦宣 かごしま水族館獣医師 大塚 美加 共催:日本財団 海と日本プロジェクト 協力:アップルツリー株式会社、株式会社エヌエスエス、ナノダックス株式会社、株式会社ボーンデジタル、株式会社ミマキエンジニアリング、株式会社ワコム、パナソニックセンター東京 |
個性豊かな9名が、豊かな経験をもとに研究成果をプレゼンテーション
「海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト」は、最新の3D技術を活用した海洋生物の研究を通じて、将来様々な分野で活躍できるよう、物事を深く追求できる人材育成を目的としたプロジェクトです。第二期となる2022年度は、関東圏に住む9名の選ばれた中学生研究生たちが、3Dの専門家として躍進する吉本大輝を中心に、海洋の専門家たちからアドバイスを受けながら一人一つの海洋生物をテーマに定め、8ヶ月間研究を重ねてきました。また2022年度は、初年度にかなわなかった合宿でのフィールドワークや、クラウドファンディングで103人もの皆様にご支援いただいて実現した、1月に実施したコククジラ掘り起こしなど、リアルな学びの場数を踏むことで、より実践的な海洋研究に取り組むことができました。3Ⅾモデリングを基礎から実践形式までを集中して学び、海洋生物の研究として活用しながら、本発表会では、最終成果物として出力した自身の作品を手に、研究発表会に臨みました。
研究生の3D出力品
左上から時計回り:カサゴ、カブトガニ、オウムガイ、サンゴ
主任講師・プロデューサー吉本は、冒頭挨拶で「生活のありとあらゆる場面で3D技術は使われているにも関わらず、3Dを学ぶ機会はまだまだ少ないです。3D技術者の需要は間違いなく高まってくると考えています。みなさんのように中学生のうちから学ぶことで、今後の海洋研究や開発にも活かせると考えています。」と話しました。そのプロジェクトのねらいや期待を想定以上に上回る、研究生の探求心と着眼点、想像力と豊かな個性が光る作品が出揃いました。3D作品は発表会の前後に展示スペースに飾られ、来場者は手に取って360度見ながら、精密に再現された作品への驚きや、美しい出来に思わず笑顔がこぼれる姿が見られました。
日本財団 海野常務からのメッセージ・三期生募集とこれからの展望
「みなさんのプレゼンテーションを見て、将来それぞれの海洋生物の第一人者を見つけたような気持ちになりました。未来の日本の海はみなさんに任せられると思いました。これから、将来の道を選択する機会があると思いますが、がむしゃらになれる道、自分の思いに嘘をつかない道を選んでいただけたらと思います。
今年は1月にコククジラ掘り起こしのプロジェクトもありました。なぜクジラと3Dなのかというと、海洋生物の研究には3D技術が不可欠となっているからです。海外にしか標本がない場合、直接現地に行く必要があったのですが、標本の3Dデータ化をすることでPC上でデータを計測したり、物理的な問題で並べることができない個体の標本を比較したりすることができるため、未来の海洋研究には欠かせないと考えています。今回の掘り起こしと3Dデータ化については、中学生の1期生2期生みなさんが3D技術者として取り組みましたが、世界でも前例のないことでした。
3期生の募集は全国に拡大しようと考えています。興味を持ったことにはとことん打ち込める生徒に集まってほしいですね。さらに進化をしていくために、アルムナイ制度をこれから企画していきたいと考えています。
最後に、みなさんへ伝えたいことは、これからは答えのない時代になりますが、鋭い疑問を持っている人になってほしいと思います。成果に対して試行錯誤すること、疑問に対して深く考えぬくということを大切にしていただきたいです。さらに成長したみなさんとお会いできることを、楽しみにしています。」
発表会の様子は、YouTubeでご覧いただけます!
3時間にわたり開催された成果発表会ですが、研究生の発表につきまして、全編をアーカイブ動画でご紹介いたします。ぜひご覧ください。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:9人