魚を育て、学び、悩んで、海の恵みといのちの大切さを学ぶ“陸養プロジェクト2022” 「議論・実行」の授業を東京で開催しました!
“陸養”プロジェクト実行委員会は、東京都渋谷区立神宮前小学校で昨年9月から5年生がヒラメの養殖にチャレンジしてきました。成育期間の終了に際し、これまでの活動を振り返りながらヒラメの最後について話し合う「議論」と、その結論を実行する「実行」の授業を2023年2月2日(木)、2月9日(木)に、同校にて開催いたしました。
2023.02.21
“陸養”プロジェクト実行委員会は、東京都渋谷区立神宮前小学校で昨年9月から5年生がヒラメの養殖にチャレンジしてきました。成育期間の終了に際し、これまでの活動を振り返りながらヒラメの最後について話し合う「議論」と、その結論を実行する「実行」の授業を2023年2月2日(木)、2月9日(木)に、同校にて開催いたしました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
「陸養プロジェクト2022」議論・実行の授業
日程
2023年2月2日(木)8:50~10:25 議論の授業
2023年2月9日(木)11:35~12:20 実行の授業
開催場所
渋谷区立神宮前小学校(東京都渋谷区神宮前4丁目20-12)
参加者
5年生 63名
講師
NPO日本養殖振興会 代表理事 齊藤浩一 氏
育ててきた思いと心の葛藤
2月2日(木)に開催した「議論」の授業では、大切に育ててきたヒラメをどうするかを5年生みんなで考えました。まず、「育ててきたヒラメについてどう考えているか」を出し合うと、「大切で無駄にしてはいけないからこそ食べるべき」「食べるまでが養殖の学習」「一生懸命やってきたからこそ、自分たちで食べたい」という意見がある一方、「海に放したい」「どうしたらいいか判断できない」という意見もあがりました。次に「生きていくために必要なこと」について話し合うと、「食べるもの」「衣食住」「食べないと生きていけない」という意見が多く出ました。この二つの話し合いから、最終的には、半数以上の児童が「感謝して命を頂くことで、命を大切にしたい」という思いをもちました。しかし児童たちが育てたヒラメがまだ小さく、成長が不十分だったこともあり、最終的には自分たちが育てたヒラメは、講師であるNPO日本養殖振興会の齊藤先生に引き取っていただき、大きくなるまで育ててもらうことにしました。
いのちへの感謝を忘れずに
1週間後の2月9日(木)、「実行」の授業の時間です。自分たちで養殖したけれどもまだまだ小さかったヒラメは、齊藤先生に引き取ってもらいました。そこで代わりに、齊藤先生が用意してくださった大きく育ったヒラメを、授業のなかで捌いてもらい、火を通してしゃぶしゃぶで試食することになりました。議論の授業で確認したとおり、児童たちはそのいのちの大切さを思い、感謝しながら食べていました。
参加した児童や先生からの声
授業に参加した児童からは、「命はかけがえのないもので、感謝すべきもの」「命を扱う職業と思って、板前さんのことを改めてすごいと感じた」「魚はきらいだったけど、これからは感謝の気持ちをもって残さずに大切に食べたい」「ヒラメを大きく育てるのはすごく難しいことが分かった」などの声がありました。また先生からは、「子どもたちにとって大きな成果があったことを実感しています。空っぽになった水槽を見て、寂しくもあり達成感もあります」との感想をいただきました。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:63人