秋田近海でも漁獲量が多くなってきたアマダイを若い力で普及魚にしよう!『日本さばける塾 in 秋田県』を開催しました!
日本さばけるプロジェクト実行委員会は、”魚をさばく”という日本古来の調理技法を次の世代へ継承するとともに、豊かで健全な海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げる取り組み「日本さばける塾 in 秋田県」を10月22日(土)に開催し、15名の高校生が参加しました。
2022.11.09
日本さばけるプロジェクト実行委員会は、”魚をさばく”という日本古来の調理技法を次の世代へ継承するとともに、豊かで健全な海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げる取り組み「日本さばける塾 in 秋田県」を10月22日(土)に開催し、15名の高校生が参加しました。
このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
開催概要
”魚をさばく”という日本古来の調理技法を次の世代へ継承するとともに、豊かで健全な海を未来に引き継ぐアクションの輪を広げる取り組みとして
①秋田の海について学ぶ(未利用魚を使ったレシピのディスカッション)
②参加生徒が、アジフライとアマダイの野菜蒸しに挑戦!
③さばけるライセンス授与
以上を実施
日程
2022年10月22日(土)9:30~13:30
開催場所
学校法人敬愛学園 国学館高等学校(秋田県秋田市千秋明徳町)
参加人数
15名(調理部の生徒)
講師
佐藤滉平(学びの講師)、玉井聡(さばきの講師)
主催
海と⽇本プロジェクト in 秋田県実⾏委員会、⽇本さばけるプロジェクト実⾏委員会
共催
⽇本財団 海と⽇本プロジェクト
協力団体
学校法人敬愛学園 国学館高等学校、株式会社ライナーハウス
秋田県の漁業の実態 未利用魚を普及させるぞ!
今回のさばける塾では、秋田県の海についての学びからスタート。講師は秋田県水産振興センターの佐藤滉平さんです。佐藤さんには秋田県の漁業の現状や未利用魚について教えてもらいました。
秋田県に生息している魚が約550種類いる内、市場や身近なスーパーで売られている魚は約100種類程度で、ほとんどの魚種は一般的に食べられていない事を学びました。また、近年は南方系魚種が度々漁獲され、その中でアマダイについて説明がありました。
アマダイは西日本を中心に漁獲されているが、近年の温暖化傾向で秋田県沖の水温が上昇し生息場に適してきた事が生息数の増加につながっているのではないかと話がありました。アマダイは西日本では高級魚として食されているが、秋田県ではまだ馴染みがなく調理方法も分からないため人気がなく、数百円で買える魚となっている。こうしたことから高校生の若いアイディアで調理方法やレシピを考え、SNSなどで発信してもらいたいと高校生に期待を寄せていました。
魚さばきに挑戦!アマダイは手ごわいぞ!!
今回さばく魚は2種類。「アジ」と海の学びで勉強した「アマダイ」です。
始めに、講師の玉井聡さん(割烹玉井)からアジとアマダイの三枚おろしのレクチャーを受けました。鱗の取り方、包丁の使い方などの手順を学びました。アマダイの鱗は、鱗取りで取っても全てはがれる事はなく最後は骨抜きを使って取る事や、骨が硬いので関節部分に包丁を入れると綺麗にさばけることを学びました。そしていよいよ魚さばきに挑戦です。講師から教わった通りに実践していきますが、アマダイの身が柔らかく包丁がうまく入らなかったり、関節部分が分からなかったりと悪戦苦闘。講師にやり方を聞いたり生徒同士で声を掛け合って教え合いながらさばいていました。調理部なので普段から包丁には慣れている生徒でしたが、魚をさばくのは難しいものだと実感していました。
魚をさばいた後は、アジはアジフライに、アマダイは野菜蒸しに、そしてアジとアマダイのアラを使ったアラ汁を作っていきます。ここからは調理部の本領発揮でアジを揚げたり野菜を切ったりと手際よく調理を進めていき、あっという間に料理が完成しみんなで味わいました。
悪戦苦闘した魚さばきですが、その分料理の味も格別でした。
参加した生徒からの声(アンケートより)
男子生徒
「アジはさばいた事があったがアマダイは初めてで、身が柔らかく包丁が入りづらく難しかった。今まではスーパーで切身を買っていたが、これからは丸ごと1匹買って家でもさばいてみたい。」
女子生徒
「秋田県の漁業の実態や未利用魚が多いことが勉強になった。自分たちで未利用魚のレシピや使用方法について考え発信していきたい。」
男子生徒
「アマダイの甘さと野菜の甘さがマッチしていて美味しかった。まだまだ知らない未利用魚をさばいてみたい」
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:15人