つくり育てる漁業とヒラメのさばきを小学生が学ぶ県内初のイベント『日本さばける塾 in 茨城』を開催しました!
日本さばけるプロジェクト実行委員会は、”魚をさばく”という日本古来の調理技法を次の世代へ継承するとともに、豊かで健全な海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げる取り組み「日本さばける塾 in 茨城」を2月19日(日)に開催し、12組24名の親子が参加しました。
2023.02.28
日本さばけるプロジェクト実行委員会は、”魚をさばく”という日本古来の調理技法を次の世代へ継承するとともに、豊かで健全な海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げる取り組み「日本さばける塾 in 茨城」を2月19日(日)に開催し、12組24名の親子が参加しました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
開催概要
”魚をさばく”という日本古来の調理技法を次の世代へ継承するとともに、豊かで健全な海を未来に引き継ぐアクションの輪を広げる取り組みとして以下を実施しました。
① 茨城県のヒラメをテーマにした海についての学び講義
② 魚さばき体験(アジの三枚おろし)
③ 魚さばき体験(ヒラメの五枚おろし)
④ アジとヒラメの調理体験、試食
⑤ 学びの振り返りと感想発表
日程
2023年2月19日(日)9:30~13:00
開催場所
トヨペットスマイルホール大洗(茨城県東茨城郡大洗町磯浜町6881-88)
参加人数
小学4~6年生の児童とその保護者12組24名
講師
海の学び講師 大洗町漁業協同組合 参事 臼庭 明伸 氏、茨城県水産試験場 滑川 結香 氏
魚さばき講師 大洗町漁業協同組合女性部の皆様
主催
⽇本さばけるプロジェクト実⾏委員会
共催
⽇本財団 海と⽇本プロジェクト
協力
茨城県、大洗町漁業協同組合
まな板からはみ出すほどのヒラメをさばいて海鮮丼に
茨城県では初めての開催となった「日本さばける塾」。大洗町漁業協同組合女性部の皆さんが魚さばきの講師を務め、まずは魚をさばく際の基本となるアジのさばきを実演しました。漁師のおかみさんならではの無駄のない手さばきを間近で見学した参加者は、すぐに自分たちもアジのさばきに挑戦。三枚におろしたアジを包丁でたたいて味噌やネギなどと合わせ、ハンバーグ状に成形して焼く郷土料理「パイタ焼き」を作りました。
続いて登場したのは、「常磐もの」ブランドで流通している茨城県産のヒラメ。重さ約1.5kg、まな板からはみ出すほどの大きな魚体に、子どもたちから歓声が上がります。ヒラメも女性部の皆さんの実演に続いて子どもたちが自らさばき、五枚おろしに仕上げました。魚体が大きかったこともあって皮を引くのに苦戦する場面もありましたが、やり遂げた子どもたちの目は達成感に輝いていました。
さばいたヒラメはシラスと一緒にご飯に盛り付け、海鮮丼に。先ほど調理したパイタ焼きや女性部の皆さんが調理してくれたアラ汁も並べ、「いただきます」のあいさつで海の恵みに感謝してから試食を楽しみました。ヒラメはもちろん、海鮮丼に使った米や醤油、アラ汁の味噌もすべて茨城県産で、参加児童にとって地元の食材に親しむ機会となりました。
ヒラメの漁獲量増加に効果があった「つくり育てる漁業」を知る
魚さばき体験に先立ち、茨城県水産試験場の滑川結香さんと、大洗町漁業協同組合参事の臼庭明伸さんによる「海についての学び」の授業を行いました。「茨城の海と漁業」をテーマに、親潮と黒潮が交じり合って豊富な魚種を育む茨城の海の特徴や、茨城県が取り組む「ヒラメをつくり育てる漁業」の紹介、30cm以下のヒラメを「捕らない、売らない、食べない」ことによる資源保護の取り組みなどをクイズを交えながら分かりやすく参加者に説明しました。「つくり育てる漁業」を始めてからヒラメの漁獲量が増加・安定していることも紹介されました。
自分たちの住む地域の海を守るためにたくさんの人が奮闘していることを初めて知り、食い入るようなまなざしで講師の話に耳を傾けていた参加児童。講師からの「大切な水産資源を守りつつ魚を捕っている漁師さんの顔を思い浮かべながら、楽しく魚をさばいておいしく食べて、たくさん学んでください」との呼びかけに、元気よく「はい」と答えていました。
参加した子ども・保護者からの声(アンケートより)
⼩学6年⽣女⼦
「漁師さんや魚に感謝しておいしく食べようと思った。海を大切にしようと思った」
⼩学6年⽣男⼦
「魚の調理を通して、あらためて『命をいただく』ことについて深く理解できた。人と海との関係についても理解できた」
⼩学4年⽣男⼦
「全ての食べ物に命があり、たくさんの人が作ったり加工したりして食べられるようになっていることがあらためてわかった」
30代女性
「我が子がとても真剣に魚と向き合っていて驚きました。大好きな海や魚を守るため、自分に何ができるかを考えるきっかけができたようです」
40代女性
「子どもでもやる気があればしっかり魚をさばけることがわかり、びっくりするのと同時にうれしかった」
40代男性
「漁協の方や、日本さばけるプロジェクトの皆さんの熱い思いを感じました」
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:24人