海のごちそう地域モデル in 下関の活動が今年もスタート!【FUKUレボキックオフ2024】を開催しました!
一般社団法人Minatodeフォーラムは、2022年度より下関を代表する魚・フグを題材に、下関の海で起こっている変化と現状を「知る」「触れる」「食べる」という感性を刺激しながら、今の海を感じて考え、100年後の下関の海に想いを繋ぐことを目的として活動。2024年度もこの活動をスタートするにあたり、7月24日(水)に、「FUKUレボキックオフ2024」を開催いたしました。
2024.08.05
一般社団法人Minatodeフォーラムは、2022年度より下関を代表する魚・フグ(フク)を題材に、下関の海で起こっている変化と現状を「知る」「触れる」「食べる」という感性を刺激しながら、今の海を感じて考え、100年後の下関の海に想いを繋ぐことを目的として活動してまいりました。2024年度もこの活動をスタートするにあたり、7月24日(水)に、「FUKUレボキックオフ2024」を開催いたしました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
公式サイト https://fuku-revolution.com/
公式SNS https://www.instagram.com/fukurevo_shimonoseki/
イベント概要
今年は下関ふくレボリューションの活動の3年目。過去2年間の活動と成果報告をはじめ、「海」を共通のキーワードとして「下関の海の変化や課題、海の未来について、海に向き合う」をテーマに、下関では普段聞くことのできない2つのトークセッションを開催いたしました。また、本年度を通してサポートしながら共創していく下関商業高等学校の生徒7名による活動の中間発表を行いました。
最後に株式会社卯・金刺一成 氏のご協力により、「フクフリット」「フクマン」「フクナゲット」などを試食しながら参加者の交流の場を設け、このプロジェクトに関わるさまざまな皆さんでコミュニケーションをとることができました。また、先日授業を行った下関市立吉田小学校の児童が育てている「吉田なす」もフクのアレンジメニューとして登場。小学生からおとなまで、海をテーマに様々な市民が集い、素晴らしい時間を共有することができました。
※下関ではフグは、福を呼ぶ縁起の良い魚として「ふく」と呼ばれています。
日程
2024年7月24日(水)
開催場所
下関市生涯学習プラザ・ドリームシップ2F「学習室」
参加人数
約75名
海と繋がっている自然をイメージした会場設営
海に囲まれ、接岸距離の長い下関市。2022年からこの活動を始めてから今年で3年目。山々や森、木々や草花そして川などの大地の豊かな自然がなければ、海の豊かさは作られないことを、もっと皆さんに知っていただきたいと思い、会場をグリーンで彩りました。
このキックオフイベントにふさわしくて可愛らしいフクのアレンジメントも登場!参加された皆さんに好評でした。会場の設営には、下関市の唐戸エリアにあるmoco design room さん、中村生花店さんにご協力いただきました。
過去2年間の活動動画視聴と開演の挨拶
まずはじめに、2022年・2023年度の活動をまとめた3分程度の動画を皆さんにご視聴いただきました。その後、実行委員長の柳川 舞よりご挨拶。これまでの活動を動画で振り返りながら、平日の日中にも関わらずご来場いただいた大勢の皆さんを目の前にして、感極まって涙が溢れるシーンもありました。
2022年より始まった日本財団「海と日本プロジェクト」の「海のごちそうモデル地域 in 下関」として活動も今年で3年目。私たちが行ってきた教育連携や飲食連携について、ご参加いただいた皆さんに「下関の海の変化や課題、海の未来について、海に向き合う」ことを知って、感じていただきたいという思いをお伝えしました。
日本財団・溝垣春菜さんのご挨拶と昨年度の成果報告
この3年間のプロジェクトは日本財団「海を日本プロジェクト」の一環で実施されています。日本財団のご担当者である溝垣春菜さんにご挨拶をいただきました。今年も下関に来ていただき、下関チームはモチベーションをいただいたように思います。一緒に伴走しながら最終年度を迎えることができました。
その後、実行委員長の柳川 舞より昨年度の成果報告をいたしました。私たちの昨年1年間の活動は、とにかく目一杯できる限りのことを実行し、ふくのように泳ぎ続けてきました。時おり軌道修正をしながらも成果を感じるようになってきています。
本年度も、教育連携と飲食連携を中心に活動を行っていきますが、私たちの活動は下関市の数多くの皆さんからのお力をお借りして成り立っています。本年度も皆さんからも後押しをいただき、これまでよりも早い速度で泳いでいきます。
パネルディスカッション1
実行委員長の柳川 舞がファシリテーターとなり、2人のゲストをお招きして、1回目のパネルディスカッションを行いました。まず1人目は、教育連携のメインの柱であるふくレボ教室に登場し、子どもたちにフクについて教えている「ふくおいちゃん」こと、下関ふく連盟元会長、唐戸市場元社長の松村久さん。長きに渡り下関でふくの仲買人としても活躍してきた、ふくのプロフェッショナルです。海の授業の名物おいちゃんとして定着してきました。
2人目のゲストは下関市立本村小学校の前田 真奈美 校長先生。昨年度の2月9日の「ふくの日給食」の日に、下関市の公立の小学校でいち早くふくレボ教室を実施してくださいました。
「下関の海とふくを知る」をテーマに、ふくレボ教室の魅力や小学生の反応、子どもたちの体験と学びについてディスカッションが行われました。ゲストのお二人の楽しい会話に会場から、つい笑いが巻き起こりました。「ふくレボ教室=楽しい」そんな感覚を参加された皆さんに感じていただけたのではないでしょうか。
下関商業高等学校の⽣徒による今年の活動中間発表
当団体は、下関用業高等学校と提携し、まふくちゃんクッキーワークショップ、ふくレボ授業、校外学習などを行ってきました。中間発表として商業研究部の部員4名、観光ビジネス選択者3名の皆さんに、現在彼らが学んでいることや取り組んでいることを発表していただきました。
学校で主に学んでいる「商業」や「観光」にふくレボ授業を取り入れたことで知った、海に囲まれた環境にある下関の海の課題や、海の環境を考えより良くしていくことが、商業と観光、食文化にも繋がっていくことをプレゼンテーション。ここでは海と生物の関わりや成り立ちにまで触れ、海だけではない自然環境全体にまで発表内容が及びました。本年度の残り半年、この高校生の活動に一緒に伴走し、集大成である年度末の研究発表までをサポートしていきます。
パネルディスカッション2
2回目のパネルディスカッションには3人のゲストをお招きしました。まず1人目は下関市副市長に就任して現在4年目の北島 洋平 副市長。下関のまちづくりにも注力している副市長は、下関の食文化でもあるふくや、唐戸市場などの成り立ちについても詳しく、行政の立場と個人的な視点から下関の海の変化や課題、観光や経済など多岐にわたってお話を伺いました。
2人目は株式会社 百姓庵の井上 かみさん。塩作り職人のご主人と日本全国回って塩作りに最適な土壌を探し求め、長門市の向津具半島(むかつくはんとう)で海水を使った塩を作っています。現在では貴重になりつつある手作りの塩。生き物と塩、海の関係や良い海を作るためには、海へ水を送り込む川とその周辺の自然や土壌が左右するお話を聞くことができました。
3人目は下関商業高等学校の益井 美和子先生。45名の商業研究や観光ビジネスを学ぶ生徒の授業や部活動の一環としてふくレボ教室を結びつけ、元々ある下関の海とその環境や現在の課題、観光にも密接に関わるふく食文化を生徒に改めて知ってもらい、新しい価値観に気づいて研究課題にするというチャレンジについてお話しいただきました。
下関市立吉田小学校の児童が育てた「吉田なす」で食育コラボメニュー
今年7月4日(木)に下関市立吉田小学校の3・4年生23名の児童を対象に行ったふくレボ教室。その中で、児童の皆さんが大切に育てている地域食材である「吉田なす」を組み合わせて、オリジナルのせきまるを描いてくれました。その「吉田なす」をご提供いただき、天然ふくと合わせた「食育コラボメニュー」を、下関市清末にある創作フレンチレストラン「ヴィルセゾン卯」の総料理長・村松 圭二郎さんに作っていただきました。夏休みにも関わらず吉田小学校の6人の児童が、担任の先生と一緒に自分たちのなすがどのように調理されるのかを見届けにきてくれました。子ども達は村松さんに質問をしたり、どんなお料理になるのか、少し心配しながらそしてワクワクしながら興味津々に見学していました。あとは試食の時間までイベントに参加しながらお料理の出来上がりを待つのみです。
飲食連携について
フードアクション下関の金刺 一成さん(株式会社 卯・代表)は、これまでの飲食連携や、天然フクを使った商品開発に多大にご協力をいただいています。これまでの活動報告と本年度の活動予定をお話しいただきました。今年11月ごろに始まる「FUKUウィーク2024」では、下関市内の飲食店でフクフリットを提供していただきます。今年は参加店を昨年度より20店多い50店に増やし、飲食店の皆さんを始めもっと多くの皆さんに天然フクの美味しさを魅力を知っていただく機会としたいと企画が進行中です。
この日、キックオフの終わりに試食タイムを設け、2022年度よりレシピ開発が始まった「フクフリット」に加え、調理や提供がしやすい「フクナゲット」の調理も株式会社 卯のスタッフの方々のご協力で実現しました。
天然フクスナックと下関の海をイメージしたドリンクの試食
とらふぐではない、食べられる天然フグに光を当てるべく、2022年よりレシピ開発をしてきた「フクフリット」、フリットよりも調理や取り扱いがしやすい「フクナゲット」、肉まんをイメージし、中身の餡にフクを使った「フクまん」、吉田小学校の児童が育てて収穫した吉田なすとコラボしたメニュー。そして昨年度、下関市にあるエグザス ザ バーの浜田さんがメニュー開発をした「下関の海をイメージしたカクテル」(ノンアルコール)の試食を各60食ご用意しました。このレシピ開発には「フクフリット5か条」で定めた材料が使われています。フクまんのレシピ開発には、下関市にある人気のパン屋「タクラベーカリー679」の武部志保さんにご協力をいただいています。
会場後方のテーブルに並べられた4つの試食品をみて「わー!美味しそう!」と写真を撮る参加者の姿が。茶色だけになりがちな揚げ物に、彩りの工夫もあり、大変華やかなデーブルになりました。皆さんの感想はもちろん「美味しい!!」でした。
フクフリットか5条 https://fuku-revolution.com/frit/
ふくレボパーティー
最後に、試食をしながら参加された皆さんが自由に歓談していただくふくレボパーティー。下関の海やフクを通して同じ場所や時間、そしてキックオフイベントを一緒に経験した皆さん同士でコミュニケーションをとる時間となりました。年齢も性別も関係なく素敵な時間を共有しながら知って学び、感じながら最後に美味しいふくを食べて皆さんの笑顔が溢れるキックオフイベントの締めくくりとなりました。ご参加いただいた皆さん、並びにご協力いただいた皆さんのおかげで素敵なキックオフイベントを開催することができました。どうもありがとうございました!
参加者からの声(ヒアリング・アンケートより)
参加者の声
・講演の内容などでとても学ぶものが多く、聞いていて楽しかったです。これから、自分たちにもできることが何なのか分かりました。試食もとても美味しく、同じふぐなのに全然違う料理でとても驚きました。
・スタッフの方々の思い、高校生の取組み、小学生の思いなどが伝わり、温かいイベントでした。パネルディスカッションもよかったです。
・「体の中に海を抱えている」この言葉が心に残りました。
・海や森、人などすべてが繋がっていることが学べました。
・子ども達に、もっとこうしたことを学ばせる環境を作ってあげるべきだなということを学びました。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:75人