今年も海を遊びつくそう!遊んで学ぶ海の安全!小中学生280名が海洋体験「海遊び伝習塾」を開催しました
⼀般社団法⼈海と⽇本プロジェクトinながさきは、2023年7⽉29⽇・30日の2日間、小学生・中学生とその保護者を対象に第14回海遊び伝習塾を開催いたしました。
2023.08.09
⼀般社団法⼈海と⽇本プロジェクトinながさきは、2023年7⽉29⽇・30日の2日間、小学生・中学生とその保護者を対象に、様々な海の遊びを子どもたちに伝承し、楽しい体験を通して水辺でのリスクを知ること、また自分の命は自分で守る自助意識を養うことを目的として、第14回海遊び伝習塾を開催いたしました。大村湾ワンダーベイプロジェクトは、地元大村湾を身近に感じ、海の環境について考えるきっかけを創出していきます。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して⼈と⼈とがつながる“⽇本財団「海と⽇本プロジェクト」”の⼀環です。
開催概要
第14回海遊び伝習塾
日程
2023年7月29日(土)・7月30日(日)
開催場所
馬場先ボートパーク(長崎県大村市杭出津1丁目)
参加人数
280名
共催
日本財団 海と日本プロジェクト、特定非営利活動法人 大村市馬場先ボートパーク自主管理会
体験内容
・クルーザー、漁船タイプボート、大型ヨット、中型ヨットの体験搭乗
・水上バイク体験搭乗(長崎県水難救済会所属水上オートバイ隊 P.W.Rescue)
・ディンギーヨット教室(長崎総合科学大学付属高等学校 ヨット部)
・シーカヤック教室(長崎県立西陵高等学校 カヌー部)
・SUP教室
・ウォーターホイールフロート体験
・海上保安庁職員による安全教室(佐世保海上保安部)
明日も遊びたい!初めは怖がっていた子どもたちが海遊びに夢中
連日、最高気温35℃が予想された長崎県大村市。こまめに水分補給と塩分補給を行いながら、2日間にわたり合計280名の子どもたちが海遊びを体験しました。この日参加した海の遊びを伝承するスタッフは延べ103名。特定非営利活動法人 大村市馬場先ボートパーク自主管理会 副代表・事務局長の谷村 隆哉氏は「大人の目がたくさんある中で安全な海遊びを体験して欲しい」と子どもたちへの思いを語ります。地元の海が大好きな大人たちが、子どもたちに「海の楽しさと海の怖さ」を伝えたい、との思いで続け、今年で14年目の開催となりました。参加者は逸る気持ちを抑えながら、まずはライフジャケットのサイズ選びと着脱方法を学ぶところからスタートしました。
各教室・体験の様子
■大村湾クルージング(長崎空港一周コース・臼島一周コース)
想像より速い!水しぶきの音や風、海面に反射する光、五感で楽しむ船体験でした。長崎空港一周コースでは、普段は見ることが出来ない空港監視レーダーのアンテナや、国内で唯一実物大模型を使った消火訓練ができる場所「空港保安防災教育訓練センター」を眺めることができました。
■セーリング体験(大型ヨット・中型ヨット)
風や波、潮流など自然の状況によって進み方が変わり、初めて見る、初めて知ることだらけの貴重な時間でした。「待たせてごめんね、途中で風が止まったから進まなくて!」という会話も海ならでは。
■水上バイク体験搭乗
ハマる人が続出!初めは怖がりつつ乗っていた参加者も、帰ってくる時には笑顔いっぱい。「こんな体験出来ないから絶対乗ったほうがいいよ!」と家族や友達に勧め、興奮冷めやらぬ様子でした。2日目にドライバーとして参加協力した「長崎県水難救済会所属水上オートバイ隊 P.W.Rescue」は、水上バイクで海から登場し、子どもたちの「ありがとう」の歓声に見送られて海(別の港)に帰って行く、皆のヒーローでした。
■ディンギーヨット教室(長崎総合科学大学付属高等学校 ヨット部)
風を読み、巧みに舵を操る高校生のお兄さんがかっこいい!いつか自分で操船してみたい、との声が上がりました。驚くほど大きく傾き、初めて乗る人がほとんどでした。
■シーカヤック教室(長崎県立西陵高等学校 カヌー部)、SUP教室
パドルの動かし方を陸で練習し、いざ、海に出発!海の中にサポートスタッフがいるので安全に楽しめる、と人気でした。小さいお子さんも親子で参加でき、大村湾の穏やかな海を楽しみました。
■ウォーターホイールフロート体験
子どもに大人気!友達とキャーキャー言いながら転がって笑って、水への恐怖心がいつの間にか無くなっていました。
1日目の帰り際、「明日も来ていいですか?子どもが明日も遊びたい、と言っていて」との問い合わせが何件もあり、2日目は、「また来年も遊ぼうね!」と約束しあい、大人も子どもも海の仲間になることができた楽しい2日間でした。
海のおまわりさん〈118番〉3つのお約束
救急車は119番、おまわりさんは110番、では、海のおまわりさんは何番だろう。という問いかけに対して、子どもたちからは「118番!」とたくさんの声が上がり、驚きと嬉しさから始まった佐世保海上保安部による海の安全教室。
「これから話すことを〈自分のこと〉だと思って聞いてください。」という海上保安部 職員の言葉は、子どもたちだけではなく、保護者にとっても非常に重いものでした。
海や川で遊ぶときの「3つのお約束」として、
1.大人と一緒に遊びに行くこと(大きいフロートは流されるから注意)
2.深い所では遊ばないこと(ライフジャケットを着ていてもダメ!)
3.ライフジャケットを着用すること(それだけ効果がある、命に比べると安いもの)
という3点を子どもたちに説明します。また、小学校の授業で「背浮きで待つ」練習をしていたことで、実際事故にあった際に助かった福岡県の事例を紹介し、普段から試しておくことの重要性を伝えました。最後に強いメッセージとして訴えたことは、おぼれている人に遭遇した場合は、浮くもの(ペットボトルやサッカーボールなどでも良い)を渡す、絶対に泳いで助けに行かずに通報する、ということ。助けに行った大人が亡くなるという事例の紹介もあり、よりリアルな内容として訴えかけました。参加者からは、「大事な話を聞くことができた。また講義を受けたい」と感想が寄せられ、重要な学びの時間となりました。
参加した子ども・保護者からの声
・水上バイクに乗っていたら小さい魚がピョンと飛んでいる姿が見えた!(小学生)
・海の水が冷たくて気持ちいい(小学生)
・ディンギーヨットは風が吹くと船体が傾いて面白い!(小学生)
・ディンギーヨットで競争して楽しかった!(小学生)
・とても貴重な体験が出来た。ぜひまた開催してほしい(保護者)
・海遊びの楽しさと水難事故にあった時の対応の仕方を学びました(保護者)
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:280人