身近な深海を知ることから、研究意欲が高まる!【深海研究スーパーキッズ育成プロジェクトin富山湾】始動しました!
一般社団法人とやまミライラボは、2024年6月15日(土)16日(日)に、日本三大深湾の1つ「富山湾」での研究をきっかけとしてあらゆる分野で活躍するスーパーキッズを育成する「深海研究スーパーキッズ育成プロジェクトin富山湾」を開講。多くのエントリーの中から選ばれた小中学生10人が参加しました。
2024.06.27
一般社団法人とやまミライラボは、2024年6月15日(土)16日(日)に、日本三大深湾の1つ「富山湾」での研究をきっかけとしてあらゆる分野で活躍するスーパーキッズを育成する「深海研究スーパーキッズ育成プロジェクトin富山湾」を開講いたしました。
始動イベントでは、開講式と基礎講座・フィールドワークを実施、多くのエントリーの中から選ばれた小中学生10人が参加しました。プログラムの初回ではありましたが、専門家による講義を受けたり、乗船して深層水の水圧を観測する実験を行うフィールドワークを体験したりする中でメンバー同士はあっという間に打ち解け、研究意欲も掻き立てられた様子でした!
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
開催概要
深海研究スーパーキッズ育成プロジェクトin富山湾
日程
2024年6月15日(土)、2024年6月16日(日)
開催場所
1日目:富山テレビ放送 1Fロビーおよび大会議室、6Fパノラマラウンジ(富山県富山市新根塚町)
2日目:富山高等専門学校商船学科 臨海実習場教室、練習船・若潮丸(富山県射水市堀江千石)
参加者
研究生 小学5年生~中学2年生の10人
協力団体
1日目 海上保安庁
2日目 富山高等専門学校
開講式
プロジェクト初日である6月15日(土)。研究生10人全員が、受付開始予定の9時30分前に会場の富山テレビに元気に集合しました。それぞれ緊張した表情ではありましたが、オリジナルのTシャツに着替え、やる気いっぱいの様子でした。
開講式は、事務局からのプロジェクト概要説明からスタートしました。その後、参加者全員の自己紹介と集合写真の撮影を行いました。短時間ではありましたが、開講式を終えて休憩時間に入った時の研究生は皆、安堵の表情で、笑顔がたくさん見られました。
(左)予定より30分早くプロジェクトスタート(右)緊張の自己紹介タイム
深海基礎講座①
休憩をはさんで、いよいよ講座が開始しました。深海基礎講座①は、このプロジェクトで研究生のフォローをしてくれる、東京海洋大学大学院生で“富山のサカナくん”こと大屋進之介さんの自己紹介を含む「海の活動紹介」からスタート。質疑応答の時間を多めにとって会話することで、研究生の緊張も少しずつほぐれていきました。続いて、魚津水族館アドバイザーの稲村修さんから、富山湾の魚と駿河湾の魚についての話を伺いました。
さらに、「深海といえば」というキーワードで、思いつくこと、もの、生物、疑問…なんでも自由に発想して付箋に書き込む「KJ法的ブレーンストーミング」に挑戦しました。ひたすら知っている生物の名前を書く子もいれば、疑問やイメージを書く子、集まった付箋を効果的に貼り付ける子など、思い思いに「深海」を発想し、今後に繋げるアイスブレイクタイムとなりました。
(左)アイスブレイク「深海といえば…」(右)付箋をボードに貼り付けていきます
深海基礎講座②
ランチを挟んで、深海基礎講座②をスタート。講師は、海上保安庁の火山調査官・南宏樹さんです。南さんからは、①富山湾の急激に深くなっている地形を感じてもらう白地図からの作成、②能登半島地震で何が起こったかを知ってもらう「海底地すべり」に関する座学、③日本周辺の3D海底地形図を使って「富山湾と駿河湾との違い」を感じる講座を開催いただきました。白地図を塗る作業を通じて、研究生は急激に深くなる富山湾の姿をあらためて感じていました。また、3D海底地形図で駿河湾の形も認識し、富山湾と似ている点と違っている点を確認しました。この後予定している駿河湾遠征にも思いをめぐらせていました。
(左)富山湾、キレイに塗れました(右)3D海底地形図で富山湾と似ている地形を探します
フィールドワーク
プロジェクト2日目は、6月16日(日)。いきなり2日続けての講座でしたが、全員元気に集合しました。
研究生は富山県射水堀江千石にある富山高等専門学校臨海実習場に集合し、11時に揃って練習船・若潮丸に乗船しました。船内見学の後、出港し、1時間をかけて観測地点へ向かいました。観測地点では、まずは採水ボトルと発泡スチロールのカップを650mの深海に下ろし、深層水と水圧を感じる実験を行いました。
続いて、250mの深海にプランクトンネットを沈め、深海の生物を採取し、電子顕微鏡で採れたプランクトンの観察をしました。
緊張から始まった2日間に深海の様々な知識を詰め込まれ、様々な刺激を受けて、研究生たちはかなり疲れたと思います。しかしプロジェクトは始まったばかり。この後、各研究生がどこに一番興味を持ったか、何を知りたいと思ったかなどを、大屋さんや稲村さんや事務局メンバーと会話しながらプログラムは進行していきます。
(左)縮んだ容器は触り心地も変わってました(右)プランクトンネットで深海250mの生物採集
保護者からの声
初日はいきなり8時間近い講座になりましたが、解散後早々に保護者からメールを頂戴しています。
・本日はありがとうございました。本人も疲れたようですが、それ以上に楽しかったそうです。明日もよろしくお願いいたします。
・娘も大変楽しかったようです。くたくたになって帰ってきました。みなさまと仲良くなれたと喜んでおりました。明日もどうぞよろしくお願いいたします。
下船後、記念撮影
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:10人