海と日本PROJECT 鹿児島のサメを調べる ~サメ解剖教室~
鹿児島の中学生や高校生を対象にサメ先生として知られる仲谷一宏北海道大学名誉教授の指導のもと、観察や種の査定、解剖などを行いました。
2019.09.25
鹿児島の中学生や高校生を対象に生き物や海への興味や関心を高めてもらうため、県内の定置網にかかったサメを教材として、解剖などの体験学習を行いました。
地元の海の教材である、県内の定置網に混獲されたサメを利用して、中学生、高校生に、サメについて学ぶ機会を提供しました。サメの解剖等の体験学習を行うことで、生き物や海への興味や関心を高めてもらうことを目的としています。
日程
2019年8月7日(水)12:00~16:00
開催場所
かごしま水族館 1階 レクチャールーム
参加人数
中学生、高校生 合計21名 鹿児島市、鹿児島県内、福岡県から参加
主催
かごしま水族館
共催
北海道大学大学院水産科学研究院
サメの専門家による指導でスタート
定員を超える多くの応募者の中から抽選で選ばれた21名の参加で、サメ先生として知られる仲谷一宏北海道大学名誉教授の指導のもと、解剖教室がとり行われました。
初めにかごしま水族館の職員からイベントの趣旨説明や注意事項、講師の紹介を行いました。そのあと5班に分かれ、計測器具や記録用紙、解剖道具等を配布。仲谷先生からはサメをはじめとする生物を調べる意義や方法について説明がありました。
今回の解剖は、1.撮影 スケッチ 2.測定 3..査定 4.解剖 の項目で進めました。
まずは撮影とスケッチから
参加者全員に1匹ずつサメを渡し、まずは魚体の汚れを落すためのクリーニングを施しました。次に撮影班とスケッチ斑に分かれ、外部形態を記録しました。スケッチ班は、サメのヒレの位置や形に注意しながらスケッチ。撮影班は仲谷先生から撮影方法のレクチャーを受けながら、撮影にチャレンジしました。
次にサメを細かく測定して、種の査定
参加者たちはメジャーを持ち、測定図を基にサメの全長、尾叉長を測りました。また、測定場所を確認しながら、さらに各部位を細かく測定しました。
その後、分類学の基礎について説明を受け、魚類検索表を用いながら、わからないときは仲谷先生に聞きながら、種の測定を行いました。
いよいよ解剖、内臓器官などを観察
サメの内臓器官を観察するため、解剖を行いました。まずは、ハサミで腹部を切開し、各臓器の位置などを確認しました。参加者は、慣れない作業やサメ特有のにおいに戸惑いながらも、普段なかなかできない体験に大変満足したようです。「サメの体内を見ることができ非常に楽しかった」、「内臓の観察ができてよかった」、「自分の手で解剖できることがとてもよかった」、「サメについての興味が増した」などの感想が挙がりました。
最後に、仲谷先生に総括をしていただき、参加者全員で先生を囲み記念撮影をしました。
参加者の声
・調べてみたらシロザメで、胃の中にカニが入っていたのでびっくりしました。楽しかったです!
・サメの計測、解剖法を再確認することができました。これを糧にさまざまなサメを観察してみたいです。
・解剖する時間が少なかったけれど、サメの内臓の仕組みを知ることができてよかったと思います。
・私の大好きなサメを解剖できたので楽しかった。私が担当したのは結構大きなサメだったので内蔵の大きさにびっくりしました。
・次回もチラシを見たらまた参加したいです。
・サメの独特のにおいが強かったけれど、おそらく人生で一度の経験だと思うので、とてもためになる解剖教室でした。
・私は解剖に興味があって参加したのですが、サメに興味が湧くきっかけになりました。
・参加してとても良かったと思います。最初は、においがきついなと思いましたが、サメについての興味が増しました。解剖をしているとき胃から魚が出てきた時はうれしかったです! 私が調べたり解剖したのは、私が好きなシュモクザメだったからとてもうれしかったです。
・初めて解剖したのですが、種類などを知ることができて面白かったです。
・胃の中身が個性的でびっくりしました。
・鹿児島に生息するサメの種類や内部構造もわかり、とても勉強になりました。
・サメと人間の似ているところ、全然違うところがあって、とてもおもしろかったです。
・サメの匂いを初めてかぎました。ふだん釣りをしていることもあり、、初めは大丈夫でしたが、長時間だとなかなかたいへんですね(笑)。家ではさばかないサメの体内を見ることができ、非常に楽しかったです!
メディア掲出
南日本放送、南日本新聞
<チラシ>
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています