日本遺産の港と海をつなぐ海洋教育ネットワーク事業 in 京都 〜海と日本PROJECT〜
全国16エリアの小学校の海洋教育授業で、「海がもたらした観光資源」「海が育んだ食」「海の知恵・技術」についての学びを促します。そして、海と生きる国としての誇りと海を尊ぶ意識を醸成し、地域に向けて発信してもらいます。
2020.01.08
京都府では、宮津市の小学生が地元の見学やフィールドワークを行い、地元の食材を使った給食を食べたりして、海の恩恵や海に関する仕事などについて考えました。
海の恩恵や海の仕事をする人に感謝するとともに、どんな行動が水産資源の未来を守るのか考えてもらうのがねらいです。
日程
2019年9月13日(金)
開催場所
京都府宮津市
参加人数
16人(宮津市立栗田小学校5年生)
主催
宮津市教育委員会
協力
KBS京都
町を探検する
①栗田の舟屋と歴史について
京都府の北部の栗田半島南東部にある宮津市の小田宿野には、かつて舟屋がありました。その舟屋と北前船の関わり、船頭さんたちの生活について学びました。
②地元漁港フィールドワーク:小田宿野漁港
小田宿野漁港では施設を見学。漁業に従事して海で働く人々の工夫や努力を知るため、地元漁業者の方の話を聞きました。子どもたちには、自分たちの暮らしを支えてくれる海の仕事への感謝の思いを感じてもらいました。
地元の海の幸を食べる
前日に地元栗田で水揚げされたヤナギ(サワラの40~50cmのもの)をさばいてフライにしたものが、給食として提供されました。これは、京都府立海洋高等学校の生徒が実習も兼ねてさばいたものです。栄養教諭からは、給食メニューについての解説が行われました。
(献立)
ごはん、ヤナギのカレーフライ、大根の酢の物、小松菜の味噌汁
京都府水産事務所と京都府栽培漁業センターのフィールドワーク
午後からは、京都府水産事務所と京都府栽培漁業センターでフィールドワークを行いました。
京都府水産事務所では、京都でとれる主な魚の種類や今後の課題について、京都府栽培漁業センターでは、栽培漁業で育てている魚と海の環境について聞きました。
また、京都府水産事務所が所有する海洋調査船「平安丸」に乗船し、見学を行いました。
参加者の声
・地元の栗田の海は、(北前船寄港地である由良湊があった)由良川からおいしいプランクトンが流れていて、昔から舟屋もあって漁業が盛んでした。新鮮な魚がとれるだけでなく、せっけんや肥料にも活用されるなど、私たちの暮らしを豊かにしてきたし、現在も新鮮でおいしい魚を食べることができ、私たちの暮らしを支えていることを知りました。
・学校の近くには、海洋調査船を持つ京都府水産事務所や京都府栽培漁業センター、そして主に大型定置網漁業をしている漁港などがあります。これまで知らなかった海に関係する場所を訪れることができ、初めて聞いた話もありました。私たちの知らないところで魚をとったり育てたりして頑張ってくれている人たちが、身近にたくさんいることを知りました。また、給食でヤナギ(サワラ)を食べましたが、栗田の漁師さんたちがとり過ぎないようにした上で、魚をとってくれたことを考えて食べると、いつもよりひと一倍おいしく感じました。また、私たちが魚の命をもらって食事をしていることに感謝しないといけないと思いました。
・鮮度を落とさないように、すぐに魚を氷に入れたり、魚をしめるなどの工夫をしているので、新鮮でおいしい魚を食卓に届けることができることを知りました。
配布資料
・海の学校に係る概要とフィールドワーク
・ワークシート
メディア掲出
9月14日 朝日新聞、毎日新聞、京都新聞
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:16人