日本遺産の港と海をつなぐ海洋教育ネットワーク事業 in 山形 〜海と日本PROJECT〜
全国16エリアの小学校の海洋教育授業で、「海がもたらした観光資源」「海が育んだ食」「海の知恵・技術」についての学びを促します。そして、海と生きる国としての誇りと海を尊ぶ意識を醸成し、地域に向けて発信してもらいます。
2020.01.08
山形県では、鶴岡市内の小学生がカッター船に乗って北前船乗船の気分を味わったり、地元に伝承している舞の見学などを通じて、わが町と北前船の関わりを学びました。
北前船が地元にもたらした文化や歴史を学び、日本経済を支える「港」の役割について再認識してもらうのが目的です。
日程
2019年8月29日(木)~8月30日(金)
開催場所
山形県鶴岡市立大山小学校、加茂地区、大山地区
参加人数
65人(生徒61人+先生4人)
協力
鶴岡市商工観光部観光物産課、鶴岡市教育委員会、加茂水産高校、加茂自治会
カッター船に乗船し、北前船乗船の気分を味わう
参加した子どもたちはカッター船に乗船し、海を一周しました。海から加茂の街並みを眺め、再び湾に戻る行程の中、北前船乗船の気分を味わいました。波の荒さに驚きと興奮を見せ、当時の船乗りたちに思いをはせていたようです。
地元に伝承する、泊町大黒舞を見学
加茂の泊町に伝承している、当時の船乗りたちに披露していたとされる「泊町大黒舞」を見学しました。これは大黒様と恵比寿様が一緒に踊る、大漁と商売繁盛の舞で、謡の歌詞には、「加茂」の地名はもちろん、「加賀」など北前船の他の寄港地の地名も入っています。
町をめぐり、発展の様子を探る
北前船が盛んだった頃、地域には30以上の造り酒屋があり、大山地区の酒造元は大山川を中心とする水路によって販路を拡大しました。北前船によってその名が全国に広まり、「酒は大山」と言われるようになりました。
また、北前船によって開かれた航路と港は、今は国際交流の起点にもなっています。加茂水族館はくらげの展示や研究に関して世界有数の施設であり、外国の研究者たちが訪れます。また、クルーズ船の来航による外国人観光客も増えています。
子どもたちは加茂の町をめぐり、このように北前船や海運業による交流によって、加茂や大山地区が発展していく様子を学びました。
参加者の声
・北前船は重いものを積んでいるのに、よく大きな波に耐えられたなと思いました。
・子どもたちに地域のいろいろな歴史的なことを知ってもらいたい、海と地域をどうしていくか未来づくりのヒントを探してもらいたい。
・普段見ることのない景色を見ることができて良かったです。
・北前船はどんな船なのか、調べてわかりました。日本の海を渡っているのがすごいと思いました。
配布資料
北前船こども新聞調査ノート
メディア掲出
【テレビ】
テレビユー山形 「ニュース番組」
【新聞】
荘内日報社
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:65人