海の中を覗いてみよう!〜海と日本PROJECT〜
高校生を対象に、身近な海に実際に触れて親しんで貰うため、香川大学瀬戸内圏研究センター所属の調査船カラヌスⅢを用いて海洋観測を実施しました。
2019.09.13
中学校や高校ではまだまだ海のことについて学習する機会が少ないようです。また海に親しむ機会そのものの減少も懸念されます。そこで、次世代を担う若者に「海」への興味や関心を高めてもらうため、実際に海に出て海洋観測を実施しました。
高校生を対象として、身近な海に実際に触れて親しんでもらうために体験航海を行い、海洋生物生産の場としての海に関する講義や実習も行いました。次世代を担う若者に「海」への興味や関心を高めてもらうことが目的です。
日程
2019年8月2日(金)8:45~17:00
開催場所
香川大学瀬戸内圏研究センター 庵治マリンステーション
参加人数
29人
主催
香川大学瀬戸内圏研究センター・香川大学農学部
共催
北海道大学大学院水産科学研究院
調査船で海上へ出てモニタリングを実施
はじめは体験航海からスタート。香川大学の海洋環境研究グループが20年以上にわたってモニタリング調査を実施してきたさぬき市の志度湾で、香川大学瀬戸内圏研究センター所属の調査船・カラヌスⅢに乗船して海洋観測を行いました。参加した高校生たちには、プランクトン採集、採泥、底生動物の観察、海藻・海草のモニタリングを体験してもらいました。
北原式プランクトンネットにより、このあとの室内実習で顕微鏡観察する植物プランクトンを採集、そしてKK式コアラ—を用いた柱状採泥を行い、堆積物の酸化層と還元層の様子を観察しました。また、マクロベントス(体長
志度湾で採取した試料を顕微鏡観察
体験航海のあとは、庵治マリンステーションに移動して、講義と実習を行いました。
はじめに海洋生態系の成立の様子について講義。私たちが海から収奪する魚介類の多くが食物連鎖の起点にまでさかのぼると植物プランクトンを主体とする微細藻に依存していることを解説しました。また、そうした微細藻は海洋環境の変化に応じて出現量や出現種を敏感に変化させていることを紹介しました。
その後、志度湾で採取した試料を材料として植物プランクトンや動物プランクトンの顕微鏡観察を行いました。
参加した高校生は調査船での活動や講義・実習にいきいきとした表情で取り組んでいました。特に調査船・カラヌスⅢでの海洋観測はなかなか体験できないことであり、貴重な経験となったようです。
<チラシ>
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています