アクセス困難な海岸に漂着したフロートやブイ 減容装置を用いた大型漁業系ごみの一掃作戦
戸内オーシャンズX推進協議会はこの度、人の立ち入りが難しい海岸に散乱する、フロートやブイなど大型の漁業系ごみを効率的に一掃するため、減容装置を用いた日本初となる実証事業を実施します。
2022.07.21
日本財団(東京都港区、会長 笹川 陽平)と連携して海洋プラスチックごみ対策に取り組む、愛媛県など瀬戸内4県(その他、岡山県・広島県・香川県)で組織される瀬戸内オーシャンズX推進協議会はこの度、人の立ち入りが難しい海岸に散乱する、フロートやブイなど大型の漁業系ごみを効率的に一掃するため、減容装置を用いた日本初となる実証事業を、下記のとおり実施します。
離島や半島の先端部など、人のアクセスが困難な海岸では、流れ着いた散乱ごみが放置され、全国的な課題となっています。この一因として、容器包装や飲料容器などの生活系プラごみに比べてサイズが大きな漁業系ごみは、回収したものがかさばってしまうことから、一度に多くの量を処分場まで運搬することが難しく、処理費用も増加するため、回収が進まないことが挙げられます。
大型漂着プラスチックごみの効率的な回収・処理方法のモデル構築を目的として実施する今回の実証事業では、通常は卸売市場や工場内などで用いられているプラスチックの減容装置・2種類を清掃現場の近くに設置し、地元漁業者が海岸(※)で収集した漁業系漂着ごみをその場で処理し、小型トラックによる搬出工程までの効果検証をおこないます。
※<ご参考>漂着ごみの状況について
清掃場所となる小池浜(こいけのはま)周辺では、個数ベースで「発砲スチロールの破片」が約6割、また、重量ベースでは半分近くを漁具が占め、その約4割はプラスチック製の「ブイ」であった(海洋プラスチックごみ総合調査・愛媛県循環型社会推進課、令和2年度実施)
当日は愛媛県漁業協同組合うわうみ支所の漁業関係者が約10名、普段は船舶火災や油等の流出事故対応をおこなっている海上災害防止センター隊員が約5名、愛媛県庁や宇和島市役所の職員・減容装置メーカー関係者・地元自治会など約15名、計約30名が参加予定です。
<日時>
2022年7月30日(土)10:00~12:30
<場所>
愛媛県宇和島市蒋淵(細木運河南側)漁港荷上場
<スケジュール(予定)>
【事前記者レク】9:40〜
*漁港荷上場にご集合ください。お車でお越しの場合は、荷上場内に駐車可能です。
【漁業者による一掃活動】10:00〜 11:30 於:小池浜(こいけのはま)
・メディアの皆様には漁船に乗船いただき、清掃ポイント(片道5分)まで移動した後、船上から撮影いただけます。また、希望される場合には上陸して撮影(上陸時に要胴長着用。主催側で用意します。申込み書に必要数とサイズを記載)することもできます。
・回収したごみは漁船で運搬し、次の工程に向けて一カ所に集積させます。
【回収したフロート・ブイの減容作業】11:30~ 於:漁港荷上場
・発泡スチロール製漁業フロートは圧力と熱で小さくし、硬質プラスチック製のブイなどについては、回転刃を備えた装置で破砕します。
・処理を終えたものは小型トラックで現場から運び出します。
<お問い合わせ>
瀬戸内オーシャンズX推進協議会
メールアドレス:t_shioiri@ps.nippon-foundation.or.jp