隠岐伝統の「かんこ船」復活に向けて高校生が出航!2022年6月~9月 <島根県隠岐郡海士町>
海の士を育む会は、島根県立隠岐島前高校と連携して、地域の持続的な発展へ貢献を目的に、隠岐伝統の「かんこ船」の復活に向けた取り組みを6月から9月にかけて実施します。
2022.06.28
海の士を育む会は、島根県立隠岐島前高校と連携して、地域の持続的な発展への貢献を目的に、隠岐伝統の「かんこ船」の復活に向けた取り組みを6月から9月にかけて実施します。この取組は、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
海士町の海の士を育む会は、島根県立隠岐島前高等学校(以下、島前高校)と連携して「かんこ船」と呼ばれる伝統的な和船について調査を行うとともに、かんこ船を修復することで、地域の暮らしや文化と海との関わりを再発見し、持続可能な地域のあり方を考えていきます。
島根県の隠岐諸島では、古くより、「かんこ船」と呼ばれる和船が漁に使われ、子どもの頃から人々はかんこ船や海に親しんできました。しかしながら、エンジン付きの漁船の普及により、近年かんこ船は使用されなくなり、特徴的な櫓を使った漕ぎ方を知る方も少なくなってきています。
一方で、「かんこ」の語源や船の伝播を始め、かんこ船については不明なことも多く、かんこ船やその背景にあった暮らしについての知識や伝統・文化が今後一層散逸していくことが懸念されます。
そこで、海の士を育む会では、地域課題学習を行っている島前高校に協力を依頼し、高校3年生のリベラルアーツの授業の中でかんこ船について調査を行うこととしました。
高校生は単にインターネットや書籍を使って調べるのではなく、地域に出て、高齢者を始めとする地域の方々からかんこ船や当時の暮らしについて直接聞き取りを行います。同時に、アメリカから海士町に移住してきた木造ヨットづくりの専門家であるハワード・ライス氏が使われなくなったかんこ船を修復します。これにより、物理的のみならず、情報や文化の観点でもかんこ船を復活・再発見します。
SDGsの視点を取り入れ、地域の持続的な発展に貢献しようという意欲と態度を身に付けることを目的にした授業の中で、高校生は地域の暮らしの変遷や、将来に継承していきたい大切なものが何であるかを考え、最終的にはその成果を地域に向けて発表する予定です。
<今後の予定>
6月中旬 授業(毎週水曜日午前中)及びかんこ船修復作業開始
7月中旬 かんこ船修復作業完了
7~8月 かんこ船操船体験
9月 高校生による調査結果の地域向け発表
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