下関市内の教育機関との連携が始動!学生が地元のフグの文化や海の課題を学び次世代へ伝えていくことを目指す
2023.07.14
一般社団法人Minatodeフォーラム(海のごちそう地域モデルin下関)は、2022年度より下関を代表する魚・フグ(フク)を題材に、下関の海で起こっている変化と現状を「知る」「触れる」「食べる」という感性を刺激しながら、今の海を感じて考え、100年後の下関の海に想いを繋ぐことを目的として活動してまいりました。
2年目となる2023年度は教育機関との連携の強化を目指し、この度、幼児教育過程を有する下関の大学との連携がスタート。保育学科の大学生がフグと共に学ぶ海洋教育学習カリキュラムの開発をするにあたり、学生たちがフグについて五感で学ぶ機会を提供します。
この取り組みは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
プロジェクトの第1回として、7月15日(土)に、「FUKUレボ演習ワークショップ」と題して、下関短期大学・保育学科(藤澤 正信 学長、山本 正俊 教授、山脇 寛子 准教授)との公式連携、水産大学校の有志でお集まりいただいた大学生を対象にワークショップを開催いたします。フグのさばき方実習や唐戸市場の見学、市立しものせき水族館「海響館」の見学を通し、下関の学生たちに、海の変化を次世代に伝えること、海と人間の関係性を深めることの大切さを感じてもらいます。
公式サイト https://fuku-revolution.com/
公式SNS https://www.instagram.com/fukurevo_shimonoseki/
下関短期大学公式サイト https://www.shimotan.jp/
水産大学校公式サイト https://www.fish-u.ac.jp/
<海のごちそう地域モデルin下関とは>
近年、地球温暖化の影響などにより、地域で捕れる魚の種類に変化が起きています。
下関ではふぐは「フク」と呼ばれ、福を呼ぶ縁起の良い魚として古くから親しまれてきましたが、温暖化による海水温度の上昇により高級魚としてブランド化されたトラフグは北上し、漁獲量が減少しています。
その一方で、これまではあまり注目されることがなかった南方系の安いサバフグなどの漁獲量が増加しましたが、その存在はメニューに明記されることはなく「フグ」と一括りにされてきました。
そこで、トラフグ以外のフグをより美味しく食べられるように2022年度「サバFUKUフリット」を開発。
「サバフグ」をメインとして下関の飲食店や子ども園と連携し、メニューに明記し光をあてることは山口県内初の試みとなりました。
見て、聞いて、知って、食べるという総括的な学びを通して下関の海の変化を伝えながら、海も、海洋生物も、そして私達人間も自然の循環の中のひとつであり、全てがつながっているということを「自分ごととして」考え行動する機会を創出していくプロジェクトです。
<海のごちそう地域モデルin下関が目指す教育機関連携とは>
幼児教育を大学で学ぶ学生が、低利用のサバフグなどの天然フグを通して、海洋環境の変化や下関の食文化について、次世代への教育に活かすことを目指す取り組みです。
背景にある海洋環境の変化による魚種交代の現状や、毒をもつフグの扱い方を学び、知育ツールなどを創作し教育実習で幼児たちに教えます。また、学生たちが実際に教えながら、彼ら自身の学びを定着させて下関の海の課題を自分ごと化するきっかけを創出することが狙いです。
大学生や子どもたちが、教育と食育面で地域の人々や食文化に関わり、下関の誇るフグについて総合的な学びを得ていく働きかけを行い、次世代を担う若者・子どもたちに経験、学びの機会を提供することを目指していきます。
<FUKUレボ演習ワークショップ概要>
日時 |
2023年7月15日(土)8:00〜13:00 |
会場 |
唐戸市場 2階 魚食普及センター(調理室、会議室、活きいき馬関街) 海響館 |
アクセス |
下関駅よりバスで約10分 |
イベント内容
|
1. 生きたフグのさばき方 実演・講習 いけすから出してきたトラフグなどのさばき方の実演。 専門の資格、知識を持つ者だけが解体できることや、今下関の海で起きている現状を学びます。 2. 唐戸市場見学 毎週末開催される馬関街を2階から見学します。 唐戸市場の観光需要や、下関の食の資源である海産物の重要性、フグの売られ方や扱い方、ブランドの認知などを観察します。 3. 海響館見学 世界で一番フグがたくさんいる海響館で、実際に、目の前で泳いでいるフグの姿を観察。フグの水槽の前でスタッフに直接レクチャーをしていただきます。 4. 唐戸市場のお寿司を食べる 5. 唐戸市場が観光市場として賑わってきた背景のお話し会 昼食をとりながら、柳川水産の女将から唐戸市場が観光市場として賑わってきた背景のお話を伺います。 6. 100年後の下関の海を想う絵本の1ページワークショップ 講師:ふくだ のぞみ/絵本作家、イラストレーター、保育士 本プロジェクトの監修に携わる絵本作家のふくだのぞみさんを講師に迎え、学生各々が100年後の下関の海に願うことを絵や詩などを創作しひとつの作品にします。 |
備考 |
大学連携関係者と、メディアのみの参加です。 |