知りたい! 伝えたい! 原動力は未知の海洋生物への好奇心
“わからない”からワクワク!? 海の生き物への興味を起点に仲間が集い、新アクションも始動
2023.06.08
海と日本プロジェクトは、豊かで美しい海を未来へ引き継ぐアクションの輪を全国に広げていくプロジェクト。“豊かな海”を象徴するもののひとつには、多種多様な海洋生物の存在があげられます。
ただ、世界には約200万種類もの海洋生物がいるといわれていますが、実際に解明されているのは、そのうちのわずか1割程度。大多数が未知の生物であり、まだまだ謎だらけなのです。
日本の海に生息している身近な生き物でも、地域ごとに種類が異なるうえに、昔と今では同じ地域でも変化が見られます。
全国で海辺の生き物観察イベントが盛況だったり、独自の生物研究に没頭する人がいたりするのは、わからないからこそ強く惹きつけられてしまうから…なのかもしれません。
豊かで美しい海を未来へ引き継いでいくために、そうした海の生き物へ興味を抱く人々の思いをこれからも応援していきます。
海の生き物の魅力を伝えたい! 海は一生好奇心を持っていられる場所
桂浜水族館のある男性スタッフは、子どもの頃からずっと好きだった海の生き物の魅力を伝えたくて飼育員になったそう。夢を叶えた今も、知らないことがどんどん出てくるから、ワクワクが止まらない様子で、「海は一生かかっても興味が尽きない場所」「一生好奇心を持っていられる場所」と楽しそうに声を弾ませていました。館内展示からも楽しさが伝わってきます!
高知:夢をかなえた水族館スタッフ
地元有志が自慢の干潟を調査! 愛好家たちによる発見を一冊に
鹿児島の錦江湾や広大な重富干潟にいる生き物をまとめた「錦江湾奥 干潟の生き物図鑑」が完成したそうです。これは、くすの木自然館スタッフや鹿児島大学水産学部の学生、一般公募で集まった親子連れや高校生などでフィールドワークを行い、1年がかりで制作したもので、225種類もの生物を掲載しています。干潟の多様性を伝えるガイドブックとして今後の観察会でも活用予定だそうで、新たな生き物ファンを増やしてくれそうです。
鹿児島:生命の輝きが詰まった干潟の生き物図鑑
未知の海洋生物を明らかに!「The Nippon Foundation-Nekton Ocean Census」始動
未知の海洋生物を、世界中の海で発見していく一大プロジェクトも今年スタートしました。日本財団とイギリスのNekton財団の協力で立ち上げた「オーシャン・センサス(Ocean Census)」です。ダイバーや潜水艇、海中ロボットなどを駆使して表層から深海までを調査し、オックスフォード大学等との連携で、まず10年間で10万種の新種発見を目指します。生物の進化の歴史が眠る海で集めたデータは世界に共有し、海と海洋生物の保全に役立てられます。ぜひご期待ください。
OCEAN CENSUS