子どもたちへ海体験の場を!清水港で海の未来について意見交換会を開催
子どもたちが港湾物流のお仕事を体験! 関係者による意見交換会では子どもたちの海体験の重要性を指摘
2024.08.27
夏休みも終盤、子どもたちはそろそろ新学期のスタートですね。
今年の夏も海に関連するさまざまなイベントが全国各地で開催されましたが、静岡県の清水港では8月20日に、子どもたちに向けたお仕事体験イベントと、その様子を視察した関係者たちの意見交換会が行われました。
清水港といえば現在、静岡市が進めている海洋技術開発・産業の国際拠点づくりプロジェクトの中心地。
そんな日本有数の国際貿易港である清水港を舞台に企画されたのが「海のお仕事体験プロジェクト こどもわーく」のイベントです。
参加した小学生たちは、清水港で港湾事業を行う総合物流企業 鈴与の社員になりきり、ふだんは見ることのない港湾物流のお仕事を実際に体験して、好奇心で目を輝かせていました。
そんな子どもたちの様子を視察した後、別会場で行われた意見交換会には日本財団の海野光行常務理事と鈴与株式会社の髙橋明彦取締役副社長、静岡市の難波喬司市長が登壇して、それぞれの立場から “日本人の海離れ”の原因や解決策などについての提言がなされました。
体験イベントと意見交換会の様子は、ソーシャル・イノベーション・ニュースで前後編にわたって紹介されていますので、ぜひご覧ください。
小学生たちが清水港コンテナターミナルで港湾物流のお仕事に挑戦
今回、清水港で開催されたお仕事体験イベントは「私たちの生活を支えるコンテナターミナルのお仕事をしよう!」がテーマで、9名の小学生が参加してくれました。
清水港には世界中から海をわたって運ばれたコンテナがびっしり並びますが、まずは座学でコンテナターミナルの役割をミニチュア模型で学びます。
そして普段は立ち入れないエリアに入って大型コンテナ船を間近に見学したり、鈴与の社員として空のコンテナ内に入り異変の有無を確認する点検業務“ゲートチェック”にも挑戦。興味津々で取り組んでくれた子どもたちの満ち足りた表情が印象的でした。
これまで数々の開催実績を持つ「海のお仕事体験プロジェクト こどもわーく」の狙いは、子どもたちに海を身近に感じてもらい海の問題を自分ごととして考えてもらうこと。今回のイベントでは、身の回りのものが港湾物流によって動いていることを目の当たりに感じとれたようでした。
ソーシャル・イノベーション・ニュース:【前編】静岡県・清水港のコンテナターミナルで小学生がお仕事体験!~「こどもわーくin清水港2024」~
子どもの頃から多様な海体験を。海の未来について意見交換会を開催
子どもたちの体験の様子を視察し“体験の重要性”を再認識した登壇者たちによる意見交換会も別会場にて開催。懸念される“海離れ”については「海へ行くことがイベントのように重いものになっているのでは」(髙橋副社長)、「自然に海に親しんでもらう機会を意識してつくっていかなければいけない」(難波市長)、「レジャーだけでなく、産業・文化・歴史と多面的に海を知ってほしい」(海野常務理事)などの提言が、それぞれの立場から寄せられました。
また日本財団、鈴与株式会社、清水市がそれぞれ取り組んでいる次世代へ向けた海洋関連事業についても共有しながら、今回のイベントのような“子どもの頃の海体験”の場を、多くの地域で提供されていくことに、大きな期待が寄せられました。
ソーシャル・イノベーション・ニュース:【後編】静岡県・清水港のコンテナターミナルで小学生がお仕事体験!~静岡市、日本財団、鈴与が海の未来について意見交換~