子どもも大人も企業も行政も。一緒に取り組む連携プロジェクトに注目です
今年も地元の子どもたちや学生、推進パートナーと連携した取り組みが実を結び、さまざまな成果が生まれています
2023.11.23
2023年度もそろそろ終盤。全国各地で取り組まれている日本財団 海と日本プロジェクトの活動の多くはピークを越えて、多彩な成果が出始めている様子です。
“ウィーク”を冠する大きなプロジェクトの他にも、海に関わるさまざまな活動が助成事業者のみなさんによって取り組まれ、なかには地元の推進パートナーと連携しながら活動のスケールを大きく広げているケースもたくさんあります。
例えば、行政と一緒になって海の課題解決に向けたシステムづくりに挑戦したり、運営する体験学習イベントのなかで子どもたちが考えたアイデアをもとに企業が商品を開発したり。そのお披露目イベントにも、注目が集まっています。
海の未来のために、仲間を集めながら意欲的な取り組みが各地で進められています。今回は推進パートナーと学生や子どもたちが一緒に取り組んだ事例をご紹介します。
おせちに欠かせない三河の伝統食、子どもたちが釣ったハゼの甘露煮が完成
愛知県三河地方のおせち料理には “ハゼの甘露煮”が欠かせないそうです。そんなハゼが棲む三河湾の環境を学ぶ体験学習イベント「三河のおせち料理を守り隊!」が今年の夏休みに実施され、子どもたちはハゼ釣りにも挑戦! 釣り上げたハゼはその後、地元の老舗、推進パートナーの平松食品によって「三河産本はぜ甘露煮」として商品化され、10月に限定販売されました。地元の伝統食と三河湾の豊かさを守りたい気持ちが込められた商品がたくさんの人に届けられました。
子どもたちの釣ったハゼを甘露煮に 「三河産本はぜ甘露煮」が発売!
川の水と海の水が混ざり合う「汽水域」でハゼ釣りに挑戦!
楽しく体験しながら環境調査!“里海”三河湾を守ろう!
学びのメッセージをパッケージに!「ちくわたい焼き」販売イベントも子どもたちが運営
同じく10月に、見た目インパクト大の「ちくわたい焼」がお目見えしたのは、長野県、山梨県、群馬県、栃木県。食品メーカーのスギヨと、たい焼き店の焼きたて屋の協力のもと誕生したもので、長野のソウルフード“ビタミンちくわ”が丸ごと1本入ったイカ焼き風味です。
長野の体験学習イベント「信州イカ調査隊」に参加した小学生が学びの末に描いたイラストがパッケージに採用されていて、発売記念イベントも子どもたちが運営に携わり、たくさんのお客さんにメッセージを伝えることができました。
コラボたい焼き販売イベント開催しました
海プロ長野とコラボ!焼きたて屋「ちくわたい焼」が新発売
塩竈市との連携で中学生が大漁旗をデザイン。地酒パッケージにも採用!
宮城県塩竈市とのコラボ企画として春頃からスタートしたのは「大漁旗デザインプロジェクト」。塩竈市立第二中学校の美術部メンバーが、地元が誇るブランドめばちまぐろ“三陸塩竈ひがしもの”の新たな大漁旗5枚を制作して、漁師さんに贈呈しました。
大漁旗は多くのメディアに注目され、今度は地元の酒蔵、阿部勘酒造の地酒ラベルに採用され限定販売されたそうです。塩竈市魚市場のイベントでも中学生たち自らPR販売! 売れ行きも好調でさらに多くの人の目に留まった様子。今後の展開にも期待です。
大漁旗デザインプロジェクト ステップ3!「大漁旗ラベルのついた商品ついに販売」
三陸塩竈ひがしもの 大漁旗デザインプロジェクトついに漁師さんへ贈呈!
出雲市が企業グループと“次世代”拾い箱を開発!? 地元工業高校生も制作に参加
推進パートナーの出雲市が取り組んだのは「ちょいスマ拾い箱」の開発。遠隔地からごみの入り具合を確認できたり、ごみ箱が満杯になったことを知らせたり、ごみの回収がぐっとスマートになる仕組みが搭載されているそうです。
制作は、島根富士通、出雲村田製作所、島根島津の県内3社共同SDGs活動グループと、出雲工業高校機械科3年生もインターンとして携わりました。
各社の高い技術力と高校生の奮闘があってこそ完成した拾い箱は、出雲市のキララビーチでこれから多くの人の自主的なごみ拾いを支えていく予定だそう。今後の運用にも注目です。
出雲市の製造業3社と出雲工業高が共同制作 !「ちょいスマ拾い箱」地域一丸で海の環境を守るプロジェクト!