海の魅力にハマった子どもたちの現在。海への興味、活躍のステージも拡大中
海の未来を変えていくのは子どもたちの計り知れない可能性。幼少期の海体験が探究心の芽生えに
2024.08.23
夏休みもあとわずか。普段できない学習体験などを通じて、子どもたちがグンと成長するタイミングでもありますが、みなさんはどんな夏休みを過ごされたでしょうか。
海離れが懸念される現代ですが、なかには海への尽きない興味をとことん追求している子どもたちもたくさんいます。旺盛な好奇心と行動力で、専門家顔負けの知識を身につけながら、地域社会のなかで活動の輪を広げているケースも少なくありません。みんな何をきっかけに、海のどんなところに興味を抱いて、どんな活動を続けているのでしょう。
興味のベクトルも目指す将来の夢もさまざまなようですが、幼少期から海に親しんできた子どもたちは、今も変わらず活動を続けてくれていますし、将来にわたって海への関心を持ち続けてくれるはず。
今回は全国から届いたレポートの中から、子どもたちの活躍の様子を一部、ご紹介します。
クラスメイトに魚のおいしさを知ってもらいたい!「魚新聞」を発行
「夢は魚博士になること」と言う新潟県の田村創己(いつき)くんは、小さい頃に訪れた水族館で魚の魅力にハマったのだそう。でも小学校の給食では、大好きな魚が残されることが多いことに気づいて、「食べなくなると漁師さんもやめちゃう。みんなに魚を食べてほしい」と、クラスメイトに魚の魅力やおいしさを伝えるため「魚新聞」の発行に取り組んだそう。
そんな創己くんに魚について質問が寄せられることもあったそうですが、中学生になった現在、地元のイベントで講師役を任されるなど、大好きな魚に関わる活動が大きく広がっているようです。
【海のキッズサポーター】魚新聞でPR!もっと魚を知ってほしい!!
夢は魚博士。魚の魅力を伝えたい
深海魚を全国にアピール! いま目指しているのは東西深海魚王国同盟の締結!?
鹿児島県の小学4年生、今西奏大(かなた)くんは、漁港のイベントで深海魚に興味を持ちましたが、売られることなく捨てられている現状を知ってショックを受けたそう。そこで深海魚のおいしさについて知識を深めようと、漁港やスーパーに足を運ぶなかで「かごしま深海魚研究会」と出会いました。鹿児島の深海魚の認知度を上げる活動に、奏大くんも共感。全国にアピールするために、海洋インフォグラフィックコンテストに応募して、深海魚が漁師を救う可能性があることなどを堂々と発表しました。
そして現在は、東の沼津と西の鹿児島で「東西深海魚王国同盟」を結ぶという構想を描いているそう。この斬新なアイデアの行く末がとても楽しみです。
グロテスクを美味に。10歳が発見!深海魚を救う
生き物探しとビーチクリーン活動をルーティンに。SNSで活動が国内外に拡大
昨年度、北九州市教育委員会の児童生徒善行表彰「福原賞」を受賞したのは、福岡県の海のキッズサポーター・はるき君。
釣りデビューを果たした3歳の頃から海が大好きで、一年を通じて生き物探しをしているそうですが、あわせて「生き物探しのたびにごみ拾いをする」とビーチクリーン活動もスタート。アプリを使った「生き物の未来を守り隊」を結成すると国内外から参加があり、今も継続中なのだとか。地元の人とつながり、ボランティア団体と活動するなど活動の輪が広がっている点にも注目です。
実は2022年度の「全国子ども熱源サミット」に参加した一人でもあり、当時の発表テーマ「生き物と地球の未来のために今ぼくができること」を、まさに実践されています。
【海のキッズサポーター】はるき君「福原賞」を受賞しました!
キッズサポーターはるき君
鯛の骨の研究に没頭する一方で、海プロキッズとしてTVコーナーにも出演
憧れの存在はさかなクン、将来の夢は魚類学者という神奈川県の中学2年生・佐々木蒼太(そうた)くんも、小学6年生のときに「全国子ども熱源サミット」に参加した一人です。今も鯛の骨の研究を継続中とのことですが、今年はテレビ神奈川の超地元密着型ふれあい番組「あっぱれ!KANAGAWA大行進」の人気コーナー「あっぱれ!海プロQ」に、昨年に引き続き海プロキッズとして出演してクイズを出題するなど、活躍の場を広げています。
そしてさらに、海洋研究の新たなプログラムにも挑戦中とのこと。持ち前の探究心を発揮して、全力で取り組む研究にも期待です。
【6月15日放送】あっぱれ!海プロQ in 開成町